2026年9月27日日曜日

フリードリヒ・グルダの《月光》・ソナタ第31番

Beethoven: Sonata in C Sharp Minor (Opus 27 No. 2) "Moonlight"; Sonata in A Flat (Opus 110). Freidrich Gulda, piano. London LLP 150.

グルダのベートーヴェン:月光、第31番 (作品110)

フロリダに住んでいた時、とても小さなタラハシーという町だったのですが、レオン郡公立図書館があり、そこに付随してギフトショップがありました。このお店と図書館とがどういう関係があるのかわからなかったのですが、そのギフトショップの一角に、中古レコードを売っているコーナーがありました。それも公立図書館という性格なのか、クラシックのレコードも置いてありました。ただ持ち主が粗末に扱ったものも少なくなく、例えばこの1枚にしてもジャケットの下が破れていて、セロテープで補修してあります。こんなの買わないだろうと、いま振り返って冷静に考えたら思うのですが、記憶に間違いがなければ1枚25セントで、ジャケットに妙に惹かれ、「25セントならいいか」と思いながら買いました。

家に持ち帰って聴いてみましたが。ジャケット同様レコードの盤そのものもかなり傷んでおり、特に第1面の月光ソナタの方は、かなり聴き込んであったのか、とても鑑賞に耐えられるものではありませんでした。ただ、第2面のベートーベンの作品110のソナタに関しては、《月光》ほど聴いてなかったのか、ポップ音・クリック音がありつつも何とか聴けるレベルで、デジタル化したときにクリック音を取り除いてみたら、さらに、もう少し聴けるようになりました。

このレコード、ポップ音・クリック音だけでなく、もともとの録音に乗っていると思われるハム音もあり(曲間では消えますので、このレコードのプレス前からあるハム音なのではないかと)、そこは残念でしたが、それはそれとして聴いてみると、グルダの訥々とした演奏に感銘を受け、ベートーベンの後期ピアノ・ソナタにも関心を持つようになったのでした。特に第1楽章と端正ながら力強いフーガが好きで、繰り返し聴きたくなります。

このLPに収録された音源は、現在はグルダのデッカ・ベートーヴェン作品録音集の中に入っているようで、Spotifyにもありますね。レコードを基準にして聴いてみると、やや細身に感じられるのと、スケールが小さく感じられてしまうのですが、おそらくこちらの方が本来の録音に近いのかな、と思いつつ聴いています。ただハム音やノイズも混入するレコード(をデジタル化した音源)も、時々聴きたくなりますね。

2026年9月26日土曜日

ブラスのひびき<英国海兵隊ポーツマス軍楽隊> (エアチェック・メモ)

ブラスのひびき<ウェアリング指揮/イギリス海兵隊ポーツマス軍楽隊>
①ベルリオーズ:《幻想交響曲》第4楽章<断頭台への行進> (5:14)
②ベルリオーズ:《ラコッツィ行進曲》(5:13)
③プロコフィエフ:組曲《3つのオレンジへの恋》から行進曲 (1:40)
④ブリス:《シングス・トゥ・カム》から行進曲 (4:07)
⑤チャイコフスキー:交響曲第6番ロ短調《悲愴》第3楽章から行進曲 (3:40)
演奏:デッド・ウェアリング指揮イギリス海兵隊ポーツマス軍楽隊
[レコード] ミュージック・マスター MM0642
話:秋山紀夫
録音日不明
カセット:AXIA PS-Ix 50 (A)
Dolby-B

英国海兵隊ポーツマス隊の演奏でコンサート・マーチを5曲を聴く内容でした。

<演奏バンドについて>(秋山紀夫さんのコメントによる)
イギリス海兵隊ポーツマス軍楽隊は1767年鼓笛隊として発足した。古い歴史を持ち、英国海軍総司令部に所属するバンドで、現在ピッコロ。フルートに、オーボエ1、クラリネット7、バスクラ1、アルトサック2、テナーサックス1、バス1、ホルン4、コルネット・トランペット8、トロンボーン3、ユーフォニアム1、チューバ2、弦バス1、打楽器4の合計40名の編成。
当時の隊長はテッド・ウェアリング大佐。

Spotifyによく似た選曲の音源がありました。しかしエアチェックした音源と同一かどうかまでは確認できていません。あしからず。

2026年9月21日月曜日

9/19 (土) の『出没!アド街ック天国』にビデオ出演しました

9月19日(土曜日)にテレビ東京で放送された『出没!アド街ック天国』に谷口がビデオ出演しておりました。番組では、ディズニー映画やパークで流れている音楽がゲストを魅了する理由について、ディズニー映画の音楽を研究している谷口に訊くという流れでインタビューが使用されております。

こちらの回は9/26までTVerで見ることができるそうです。当方の出番は20分過ぎっぽいです。下手くそなピアノを弾くホラーな場面もあります (汗)。

2026年9月18日金曜日

ブラスのひびき<スウィフト大尉 (指揮)/コールドストリーム・ガーズ・バンド> エアチェック・メモ (1987年)

ブラスのひびき<スウィフト大尉 (指揮)/コールド・ド・リーム近衛連隊軍楽隊>
① R ・シュトラウス/バンクス編曲/ウィーン市のためのファンファーレ (2'07") 
②スウィフト/ロイヤル・セレブレーション(3'59")
③ ジュナン/ブリッチアルディ編曲/ベネチアの謝肉祭(3’32")
演奏 Fl :デイヴイッド・モロー(③) 
④モンティ/ホプキンソン編曲/チャールダーシュ(3'07") 
演奏 Tb :アンドリュー・フラックスマン 
⑤ビギンズ・ザ・ムービー (8'15") 
[レコード] ミュージックマスター MM0627 
話:秋山紀夫

以上、FM雑誌(詳細不明)から

以下、手書きのメモ
1987-04-12 (Sun.), JOQK-FM
カセット:TDK AR 46 (B),
デッキ:Lo-D D-707II

この月から秋山紀夫がずっと司会をつとめる

<楽団の紹介>
19869月〜10月に来日している。
1785年創立。グレナディア・ガーズ、スコット・ガーズに次ぐ古い歴史と伝統を持つ。
来日時の編成…46人+指揮者で、金管のうち8人からなるファンファーレ隊。
Cl は A. Cl, B. Cl に持ち替え
やや金管が多いが、音色がソフトで美しいのでアンバランスさを感じさせない。

<おもな解説>
①ウイーン市のために書いた (1934年作曲)。エリック・バンクスがファンファーレ・トランペットとバンドのために短く編曲。
②スウィフトが1981年、チャールズ王子とダイアナ姫ご成婚式のために作曲した。
③フルート独奏が聴き物
④トロンボーンの見事な演奏
⑤映画音楽のメドレー。1曲目はストライプス、アイス・キャッスル、マッシュ、ユー・ライト・アップ・マイ・ライフ、スター・ウォーズのテーマの4曲である。

以下、補足情報

演奏団体の表記は、ノートに貼り付けてあった、当時のFM雑誌に書かれていたものをそのまま書き写しています。記事タイトルの方は、現在の一般的表記と思われるものにしています。

この放送に使われたレコードは、The Regimental Band of the Coldstream Guards(コールドストリームガーズ近衛連隊軍楽隊)による『Nulli Secundus』というアルバムのようです。


1987年4月ということは、僕が大学学部に入ってすぐ、ということです。まだ吹奏楽に強い関心があったということでしょうね。ただ大学ではオーケストラに入ってしまっていたということもあるのか、コンクールの方には関心が向かなかったようです。カセットにはコンクール音源をレコードからカセットにしたものやエアチェックしたものもあるのですが、あまり熱心に聴き直していないです。カセットを少しずつ処分しようと意識的にデジタル化するという段になって、一応BGMにして聴いてみたというところでしょうか。



2026年9月17日木曜日

ブーレーズとクレーが描く“透かし彫り”のような軌跡 〜作品:全体 / スケッチ〜 (日本アルバン・ベルク協会)

2026年9月13日(日)18時30分(開場:18時15分)、両国門天ホール
講師:瀬川裕美子 (ピアニスト)

とても刺激的で面白い講演+デモンストレーション演奏でした。ポール・クレーについては大学学部時代、生協で『クレーの絵と音楽』いう本を買いながら積読状態になっていて、あまりちゃんと勉強していなかったり、一方で、ブーレーズの音楽についても石丸電気で自作自演の2枚組LPを買って以来折りに触れて音に触れてはいたもののあまり熱心には聴いていないですし、ましてや彼の音楽技法については、フロリダ州立大学時代に授業で表面的に触れたくらいです。なので今回の公演内容については全くの素人です。なので「すごいなあ」と素朴に感動しつつ、内容についての理解は…ほとんどできてないと思います(苦笑)。

ただピアニストというところから実際にブーレーズ作品を網羅的に演奏されてきたからこそ分かる、一つ一つの音符レベルの話が先行研究の深い読みにつながってくるということは実感できましたし、一方で、マクロ的な視点については、学者や音楽家が学ぶ「一般的」な音楽史の視点からは導き出しにくいというところもあるんだろうなあと思われます(良い意味で)。実際会場にいらっしゃった作曲家の方が、パウル・クレーの作風がブーレーズの音楽とはかなり違うと言われたのは、なるほどそうかと思いつつも、しかし演奏してみての実感として、瀬川さん的には「装飾」という観点から、探求へのインスピレーションを感じ、実際にその探求を行動に移されていること、その熱意には大いに感動させられました。

いわゆる前衛音楽を演奏する人が極めて学級的であるということは当たり前のことなのかもしれませんが、それにしても、国立音楽大学で素晴らしい成績で卒業された方の講演内容、とても素晴らしかったですし、考えている内容をその場で演奏できるのは、やっぱり大きなアドバンテージであると思います。またその演奏してみて感じた内容を即座に判断し、クレーやブーレーズと即座に結びつけて考えることは、私の能力では全くできないと思います。

耳から得られる白熱した音の塊、あるいは流れる響きと言うのは、他の何にも変えがたい貴重な経験だったと思います。とりあえずプレーズ作品を聴いてみなければ、という素朴な気持ちが芽生えてきたところです。

2026年9月16日水曜日

ハワイの思い出/小鳥啼くハワイ (Hawaiian Memories/Souvenir d'Hawai)

カナリヤとハワイ管弦團 (Canaries with Hawaiian Orchestra) 日本ビクター蓄音機 JM-4A、『ビクター描冩音樂アルバム』所収.


一時期「セミクラシック」なる分野の音楽に興味を持っていたことがあって、いろいろな音源を探していて、このYouTubeと同じSPレコード・アルバムを、確かYahoo!オークションか何かで買ったことがあります。上がっている音源は、とてもうまくノイズ処理がされていて聞きやすいです。私の持っているSPレコードはもっとノイズがすごく (盤の状態ということもあると思いますが) 、派手にパチパチ音が鳴っています。

ただ、その私の持っているパチパチするレコードでも、おそらく電気録音だと思いますが、低音がとてもしっかりと入っていて驚きます。ちなみに私は78回転が再生できるレコードプレイヤーを持っていませんので、45回転で再生し、それをAudacityで78回転に直して聞いていました。カートリッジはオーディオ・テクニカのSP専用のものを買いました。

さて、この《小鳥啼くハワイ》という曲ですが、この音源では、カナリア (水笛で演奏している) の鳴き声が派手に入っています。ところがインターネットで別の演奏があるか探してみると archive.orgには2つほど音源がありまして、いずれも小鳥の声は入っていないようです。しかも、2つともドイツのSPレコードと言うところがとても面白いです。確かにこのワルツの響きは、アメリカ的と言うよりはヨーロッパ由来のものなのかもしれないと思ったりもします。

Take Banescu mit seinem Künstler-Orchester (archive.org)
 

Marek Weber (archive.org)

気になって作曲者のJosé Armándolaについて調べてみると、インターネット検索ではDiscongsに情報がありました。それによると、ホセ・アルマンドーラの本名はヴィルヘルム・アウグスト・"ウィリー"・ラウテンシュレーガー (Wilhelm August 'Willi' Lautenschläger) というそうです。彼は、ピアニスト兼クラシック作曲家であるヴィルヘルム・ラウテンシュレーガーが作曲活動に用いたペンネームなんだそうです。アルマンドーラはベルリンの「黄金の20年代」と呼ばれるレヴュー全盛期に楽曲を提供したことで最も有名になりました。その際に作品の趣旨によりふさわしい、エキゾチックなペンネームを選んだということです。

曲自体はドイツ由来で、それがアメリカに渡り、水笛による鳥の声を足して、その音源が日本にやってきたということになりそうですね。しかも、もともとのタイトルは《小鳥啼くハワイ》というよりは《ハワイの思い出》だった可能性があります。

2026年9月3日木曜日

カリヨンによるバッハの《トッカータとフーガ》ニ短調BWV.565

Bach on Bells 🔔 | Toccata and Fugue in D minor, BWV 565
Toccata and Fugue in D minor, BWV 565 Played on the historic carillon (🔔1660) of the Laurenskerk in Rotterdam (NL). 00:00 - Toccata 02:56 - Fugue
フーガの部分はさすがに2人で弾いていますが、それでもすごいですね!

2026年8月31日月曜日

珠玉のホーム・ミュージック (Musics For Home Library)

Polydor (日本グラモフォン) LPPM-1026 (LP)

収録作品:
A- Side
1. ペルシャの市場にて…ウイルヘルム・ステファン楽団
2. ドナウ川のさざなみ…ミハエル・ランナー楽団
3. ヴェニスの謝肉祭…フランツ・マルスザレク楽団
4. アルベニスのタンゴ…ハンス・カルステとベルリン・プロムナード・オーケストラ
5. かっこうワルツ…クルト・エーデルハーゲン楽団
6. のばら…ドン・コサック合唱団
7. ローレライ…リカルド・サントス楽団

B-Side
1. 波濤を超えて…ミハエル・ランナー楽団
2. ブラームスの子守歌…ドン・コサック合唱団
3. 口笛吹きと犬…ヘルムート・ツァハリス楽団
4. トロイメライ…ワルター・ギュンター楽団
4. 金と銀…フランツ・マルスザレク楽団
5. 春の歌…ウイルヘルム・ステファン楽団
6. 女学生…フランツ・マルスザレク楽団

珠玉のホーム・ミュージック(LPジャケット)

一時期、セミクラシックなるものに関心を持ってまして、その頃におそらくオークションではなく、どこかの中古レコード店で買った1枚だと思われます。放送局からの放出品だったようで、ジャケットからはわかりにくいですが、レコードのラベルの上に放送局のコールネームが入ったシールが貼り付けてありました。JOHKと書いてあるので、もともとはNHK仙台放送局にあったものでしょうね。

「ポリドールご自慢の一流楽団の演奏による」という触れ込み(解説=志鳥栄八郎)なので、日本独自の編集盤なのでしょうか?

この中で素敵だなあと思うのがローザスの《波濤を超えて》という曲です。このローザス、調べるまでメキシコの作曲家ということを知らなかったのですが、30代の若さで亡くなったということです。演奏している「ミハエル・ランナー楽団」というのはMichael Lanner und seine Wiener Walzer-Solistenというそうで、1940年代後半から1950年代前半にかけて活躍した、ウィンナー・ワルツや軽音楽(イージーリスニング)を専門とする楽団なんだそうです。ライナーによると「曲はウインナ・ワルツ風に書かれています」とあるのですが、それは楽譜からも分かることなのでしょうか? 演奏を聴く限り、ウィンナー・ワルツのあの独特のリズム感があって、実に味わいがあります。《ドナウ川のさざなみ》もそうですが、ツィター?が入ってるのもいい感じ。

《ペルシャの市場》は、演奏によっては合唱の入る有名な箇所が電子オルガンで演奏されていて(2回目はうっすらと団員が言葉なしで歌っているっぽい…)、ちょっとそこは時代を感じます。テンポの緩やかな箇所にもこの電子オルガンが背後から聴こえてきて、個人的な趣味とは合わないかも。また他の演奏では聴いたことがない対旋律が挿入されていたりもします。またいろいろ反復が省略されていたり、アレンジも随所に加えられているようです。

《口笛吹きと犬》は、この中で一番ジャズっぽいアレンジがされています(後半はヴァイオリンも即興しています)。しかしハープシコードが入っている辺り、時代を感じます。旋律は口笛で吹かれていますが、随所に即興的な装飾が入っており、犬の声もあちこちに入っています。

2026年8月28日金曜日

江戸屋子猫+山本直純の映像 (録画日不明)

富山の書庫にある録画テープをデジタル化したものがパソコン内にあって、久しぶりに見た映像です。もともとはVHSテープのうしろの方に録画されていたもの。録画日は不明なのですが、1990年代前半ではないでしょうか。確かテレビをつけたら面白そうな曲をやっていたので、急いで録画したんだと思います。江戸家小猫氏が1曲めの終わりに「山本先生が…作ってくださいました」と言われていたので山本直純作曲ということが分かりました(いまごろ…)。

それで、曲目と作曲者でググってみたら、AIが初代江戸家小猫(後に四代目猫八を襲名)と山本直純指揮札幌交響楽団が1985年に初演したと教えてくれました。2021 年 11 月 26 日にSENZOKU ストリングオーケストラが山本 直純(編曲:山本 祐ノ介)/ミミクリーコンチェルト《動物の四季》を演奏しており、その時のプログラム解説に作曲の経緯が書かれています。札幌交響楽団にも情報がありました。

録画の内容は以下の通り…
1) ホトトギスのワルツ (山本直純作曲)…冒頭欠け?
2) アヒルの散歩  (山本直純作曲)
3) 虫のセレナーデ (山本直純作曲)…説明だけで演奏は収録されず。

どこかに続きは録画してないのかな…?

2026年8月23日日曜日

RCAビクター、小学校のためのレコード・ライブラリー、鑑賞編、低学年用、第1巻・第3巻

前の投稿に引き続き、©1947となっている、RCA Victor の小学校向けのレコードをご紹介します。

RCA Victor Orchestra, Ardon Cornwell, Various - Listening Activities Volume 1 for Primary Grades. Copyright 1947.

0:00 Brahms - Lullaby. 1:48 Brahms - Little Sandman. 3:06 Rousseau - Hush My Babe. 4:16 Mozart - Lullaby. 5:24 Schubert - Cradle Song. 6:40 Joseph Barnby - Sweet and Low. 7:44 Fred Fradkin, Gabriel Pierné - March of the Little Lead Soldiers 11:26 Bizet - Petite Suite 14:49 Victor Herbert - Badinage 15:24 Legend of the Bells 16:15 Dvořák - Humoresque 17:28 Beethoven - Scherzo 18:02 Paderewski - Minuet 18:55 Popper - Gavotte 19:20 Beethoven - Minuet 20:02 Rock-a-Bye Baby 21:22 Fred Fradkin - Run, Run 22:53 Ring Around the Rosy 23:40 Octavio Pinto - March Little Soldier 24:45 Sleeping Time 26:12 Octavio Pinto - Hobby Horse

*YouTubeの曲目データは、こちらで若干補いました。

前回の投稿でも触れましたが、同じ内容の音源がSPレコードとドーナツ盤の2種類で発売されていました。この投稿者は Victor Record Library for Elementary Schools の音源を複数挙げていますが、ものによってはサーフェス・ノイズがけっこう入っているものと、そうでないものがあり、前者はSP、後者はドーナツ盤なのかな、と勝手に推測しています。

ちなみに当方が持っているドーナツ盤の曲目リストでは、1曲目のブラームスから6曲目シューベルトまでがすべて「子守歌」というカテゴリーで括られています。観賞用レコードなのに「子守歌」かけちゃうと、寝そうです…。

また、他の盤でもそうですが、クラシック作品をそのまま聴くということではなく、それをさらにムード音楽的にアレンジしたものが多く入っているように思います。ピアノ曲もオーケストラ編曲になっていますね。RCA Victor は Adventures in Music というLPのシリーズを1962年からリリースしますが、そちらは原曲に忠実にをモットーとしているように思われます(ただしピアノ曲のアレンジもありますが)。またAdventures の方はハワード・ミッチェル指揮ワシントン・ナショナル交響楽団に録音されており、お金もしっかりかけて、本格的なものにしています。

RCA Victor Orchestra, Ardon Cornwell - Listening Activities Volume 3 for Primary Grades.


MacDowell - Marionettes. RCA Victor Orchestra.
0:00 Witch 1:16 Clown 2:23 Villain
3:39 MacDowell - Of Br'er Rabbit, Ruth Cumbie, piano 5:20 MacDowell - To a Water Lily. Ruth Cumbie, piano 7:53 Rebikoff - March of the Gnomes from "Christmas Tree Suite" 10:34 Gounod - Allegretto from "Faust Ballet" 11:46 Grieg - March of the Dwarfs from "Lyric Suite," Fred Fradkin, conducting RCA Victor Orchestra. 15:04 Leopold Mozart - Toy Symphony (Part 1). RCA Victor Orchestra. 18:40 Leopold Mozart - Toy Symphony (Concluded) RCA Victor Orchestra. 21:56 François Schubert - The Bee. Max Pollikoff, violin; RCA Victor Orchestra. 22:52 Chopin - Waltz in D-Flat. Max Pollioff, violin; RCA Victor Orchestra. 24:16 Mendelssohn- Spring Song. Unknown harpist with RCA Victor Orchestra.

Volume 2は見当たらなかったので、とりあえずVolume 3の方を。グリーグの<小人の行進>といえば、「シリー・シンフォニー」の『骸骨の踊り』でも使われていますね。なお《おもちゃの交響曲》の作曲家がハイドンになっていたのは直してあります。

RCAビクター、小学校のためのレコード・ライブラリー、リズム活動(基礎)編、中高学年用、第4巻、レコード1

Basic Rhythms Program, Volume IV, Record 1. RCA Victor Orchestra; Ardon Cornwell, conductor. RCA Victor WE 74 (45 rpm). Copyright 1947.

収録曲
ワルトトイフェル:スケーターズ・ワルツ
モーツァルト:交響曲第39番第3楽章(メヌエット)より
アンリ・ギース(アードン・コーンウェル編曲):アマリリス(ガヴォット)
シューベルト(コーンウェル編曲):ワルツ集(Op. 9b, No. 1; Op. 9b, No. 2; Op. 33, No. 2; Op. 33, No. 6; Op. 33, No. 7; Op. 91a, No. 10)



日本語で内容の説明が書いてある通り、こちらのレコードは、とある日本の音楽教育関係の方から、裸のレコードがビニール袋に入ったままの状態で譲り受けた1枚です。ドーナツ盤です。調べてみたところ©1947なので、SPレコードでも発売されていたはず。他に同シリーズからのレコードがあります。全体のシリーズ名が "Record Library for Elementary Schools" とありますので、小学校の授業で使うものとして録音されたレコードということになります。

収録曲目は上に書いてありますが、いずれもRCAビクター管弦楽団という、おそらく寄せ集めメンバーによる演奏で、アードン・コーンウェルという人が指揮をしています。このコーンウェルですが、取り急ぎDiscogsに挙がっているプロフィールを自動翻訳を使って読んでみましょう。
アメリカのオーケストラ作曲家、編曲家、指揮者、ピアニスト。フランク・コーンウェルの弟である。
1904年9月5日、米国マサチューセッツ州ウォルサムで生まれた。
1962年2月16日(57歳)、米国ミズーリ州カンザスシティで死去した。
死去するまで、作詞家のヘレン・E・マイヤーズと結婚していた。
彼はフル・シンフォニー・オーケストラのための多くの作品を残し、ラジオ番組『ザ・ベル・テレフォン・アワー』の主任編曲者を22年間務めた。また、ドナルド・ヴォーヒーズと共に、ラジオおよびテレビ番組『キャバルケード・オブ・アメリカ』の音楽監督兼指揮者を務めた。
選曲ですが「Basic Rhythm Program」だそうで、リズムを把握するためのものが選ばれています。《アマリリス》以外は3拍子の曲(ワルツ、メヌエット)です。ワルトトイフェルの《スケーターズ・ワルツ》といえば、一昔前であれば「セミクラシック」の名曲として親しまれたのではないでしょうか。モーツァルトですが、なんとトリオ部(オーボエ独奏)から始まり、主部を演奏して終わります。シューベルトのワルツはピアノ独奏曲のアレンジということでしょう。わざわざオーケストラ編曲した意味は、やっぱりオーケストラの方が親しめるからなのでしょうか? あるいは難しい曲ではないのでピアノだったら教師が演奏すればよい、ということなのでしょうか?

演奏は手慣れた感じですが、オーケストラは小さな編成のように思われますので、若干物足りないと思われるかもしれません。フルオーケストラというよりは、サロン・オーケストラという響きです。

[追記] YouTubeには、リズム活動 (基礎) 編のアルバム全曲がアップロードされていました↓

0:00 Emil Waldteufel - The Skaters Waltz 0:54 Mozart - Munuet from Third Movement (Symphony No. 39, in E-Flat) 2:38 Amaryllis 3:13 Schubert - Op. 9b, No. 1 3:46 Schubert - Op. 9b, No. 2 4:19 Schubert - Op. 33, No. 2 4:56 Schubert - Op. 33, No. 6 5:31 Schubert - Op. 33, No. 7 6:16 Schubert - Op. 91a, No. 10 6:58 Tchaikovsky - Snow Drops 8:42 Mendelssohn - Allegro in G 9:38 Playtime No. 4 10:15 Léo Delibes - Passepied 12:20 Dvořák - Silhouette 13:08 Playtime No. 10 14:04 Weber - Country Dance 15:46 Beethoven - Country Dance 17:21 Fred Fradkin, Handel - Gavotte 18:44 Fred Fradkin, Corelli - Gigue in B-Flat 19:36 Fred Fradkin, Vassily Sapellnikoff - Second Gavotte 20:17 Verdi - March (Aida) 21:47 Bizet - March of the Three Kings 23:56 Verdi - Soldiers' Chorus (Il Trovatore) 24:54 Bizet - Toreador Song (Carmen) 26:10 Bizet - Street Boys' Parade (Carmen)

(2026-09-26、改訂)

2026年8月2日日曜日

大砲多めの《1812年》序曲

アレキサンダー・ギブソン指揮ロンドン新交響楽団 


中学の同級生の家に、お父さんが入手されたクラシック名曲集(おそらくリーダーズ・ダイジェスト)にチャイコフスキーの《1812年》が入っていたのですが、大砲の数が通常より多めで、楽譜どおりではないところにも入っている興味深いレコードがありました。演奏者は分かっていて、上記にあるようにアレキサンダー・ギブソン指揮ロンドン新交響楽団ということでした。いまはSpotifyなんかでも聴けるようですね。

2026年7月25日土曜日

ブログの管理 (リンク訂正)

このブログは内容が雑多なのですが、アメリカのクラシック音楽だけは、やはり別の方が良いかなあと思い、過去、アメリカのクラシック音楽だけでまとめていた別のブログに、今後はアメリカ音楽関係の投稿を行っていこうと思います。以下、そのリンクです。どうぞよろしくお願いいたします。(2026-08-02リンク訂正)

→アメリカのクラシック音楽

DDi Codec を使ってみた

研究室のカセットデッキがDolby-Cに対応していないのに富山からDolby-Cで録音したテープを誤って持ってきてしまいました。それもあって、DDi Codecというアプリをダウンロードしてみましたた。基本はDolby-Cで録音したテープをOFFで再生してWAVかAIFFファイルにし、そのファイルをDDi Codecで開いて、Dolby-CでDecodeするとよいみたいです。聴いた感じ不自然なところはなく満足しています(こだわればいろいろあるのかもしれませんが)。とりあえずはこれで乗り切れる感じでしょうか。有料2,500円です(ただしサブスクではないので、一度払えばずっと使えます [2026.7.25の時点で])。

https://apps.apple.com/jp/app/ddi-codec-for-dolby-b-c-nr/id1321722039?mt=12

2026年7月24日金曜日

カナディアン・ブラス (エアチェック・テープ)

カナディアン・ブラス<ブラスの祭典> カナディアン・ブラス、ゴードン・スレーター(鐘)1982年6月28日 8:18〜 NHK-FM (富山) FUJI Cassette ER 80 (ダビング先). Dolby-C. Lo-D D-8 (録音デッキ).

1. マッコーリ:小さな序曲
2. ホーサイス:吟遊詩人のダウランド
3. スッペ (ミルズ):喜歌劇「詩人と農夫」序曲
4. フォスター (ハワード):珠玉のフォスター
5. (タイガース):ヴェニスの謝肉祭
6. R. シュトラウス (ラルフ・ソーア):万霊節
7. (ケーブル):南北戦争の歌
8. イギリス民謡 (ケーブル):グリーン・スリーブス

エアチェックした日付から察するに、中学2年生の時NHK-FMで放送された音源のようです。2〜6は『ブラスの祭典 The Village Band: A Nostalgic Recollection by the Canadian Brass』RCA国内盤レコード RCL 8017 (ARC1-377) で間違いなさそうなのですが、1と8. は別のレコードですね。1は調べてみたところ、どうやらカナダの作曲家William McCauley の Miniature Overture というタイトルでした。同じ音源が Spotify にみつかりました。Royal Fanfareというアルバムに収録されているっぽいです。


8. はカナディアン・ブラスとカリヨンの共演という珍しい音源です。当時のアナウンスも珍しいレコード、のように紹介していたのではなかったでしょうか。CD化はされていないのではないでしょうか。 しかしこれ、どうやって録音したんだろう。カリヨン・パートだけ先に録音して、それに合わせてカナディアン・ブラスが別録音したということになるのかなあ?

[追記] 調べてみたところ、YouTubeにアップロードされていました。YouTubeのコメントによると、スレーターは事前に録音されたメトロノームのクリック音に合わせて演奏し、その後、カナディアン・ブラスがトロントのスタジオでそれぞれのパートをオーバーダビングしたそうです。へええ。

それにしても、FM放送由来のノイズが結構派手に乗っているテープです(たぶん内蔵アンテナの付いたラジカセで録音したんだろうなあ)。おぼろげな記憶によると、1と2~8 は別の機会に録音したんではなかったかなあ。違うかなあ。全部同じ一つの音源っていうことなら、これも『ブラスのひびき』だったんだろうなあ。

ギー・トゥーブロン金管五重奏団 (エアチェック・テープ)

1982年5月30日 8:18〜 NHK-FM (富山). FUJI Cassette ER 80 (カセットテープ). 録音デッキ(ダビング先)Dolby-C. Lo-D D-8.

1. ホルボーン:ソナタ a) 第34番 ガイヤルド、b)  第59番 アルマンド、c) 第58番 アルマンド、d) 第35番 パヴァーヌ、e) 第65番 ガイヤルド
2. ロック:トロンボーンとコルネットのための音楽「エア〜クーラント〜アルマンド〜クーラント〜アルマンド」
3. シャイト:戦いの組曲
4. ヘンデル:ブラスのためのヘンデル
5. アディソン:3つの宮廷仮面劇の歌
6. パレストリーナ:リチェルカーレ

使われたレコードはカセットのインデックスカードに書かれていなかったのですか、曲目から以下のレコードかと思われます (Discogsを参照。Erato STU 71169。放送当時、国内盤はあったのかな?)。

Quintette De Cuivres Guy Touvron*, G.P. Palestrina*, A. Holborne*, J. Adson*, S. Scheidt*, M. Locke*, J.C. Pezel*, G.H. Haendel* – Oeuvres Du XVIe Au XVIII Siècles 

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル、カナディアン・ブラスなんかを聴いてきた(エアチェックの日から考えて)中学の私が、全く馴染みのなかったこのアンサンブルをわざわざ録音したあたり、一応ブラス・アンサンブルをいろいろ聴いてみたかったんだろうな、と思われます(中学時代は全日本吹奏楽コンクールとは御縁がなく、コンクール音源というものは録音してないっぽい)。ルネサンス〜バロックの器楽曲に親しんだのがブラス・アンサンブルだったのは、のちの音楽史の勉強に役に立ったのだろうか? いやあ、ギー・トゥーブロン金管五重奏団の録音があることは認識していたのですが、デジタル化にあたってエアチェックのテープを聴いたのはアナウンスをカットしてダビングしてこのテープを作った時以来だから、バッハ以前の音楽を、そうとは強く認識せず、とりあえず録音していた、というレベルでしょう。

演奏は、おだやかで品が良く、しっとりとした感じ。PJBEやカナディアン・ブラスのような派手さがないので、エアチェックした割には全然聴いてこなかったのかも。改めて聴いてみると、逆にこういうのもあったのね、ということで良かったのかもしれないです。

Discogsによると、演奏者はEnsemble De Cuivres Guy Touvron。日本語表記は、おそらく当時のFM雑誌のもの(どの雑誌かは分からない)。現在は「ギイ・トゥーヴロン」が一般的なのでしょうか? 放送番組は『ブラスのひびき』だと思われます。別のデッキで録音した(アナウンスも全部入った)テープがあったはずなのに、わざわざアナウンスを律儀にカットしたものを作ったっぽい。音質的にはもったいないことをしているのですが、仕方ありません。Lo-Dのデッキは高校入学してから親に買ってもらったものなので、中学の頃に録音したものを、わざわざ編集したんだろうなあ。

2026年7月16日木曜日

「時計屋さんの店」「時計屋の店で」「時計屋の店先で」「時計屋の店先」

一時期「描写音楽」なるものに興味を持っていました。古くから親しまれている楽曲が多い一方で、一部からは忌み嫌われている存在(?)というのがとても興味深いです。 標題音楽あるいは何かしら具体的な事物を扱うタイトルがついた曲の解説で「タイトルは決して何かを描写するものではなく…」のような但し書きが書かれることは多いように思われます。

そして、そういった「描写音楽」は、タイトルこそ知らなくても聴いたことがあるという楽曲が多いのではないでしょうか。今でも聴かれている曲だったら《ラッパ吹きの休日》とか《クシコス・ポスト》とか…。

さて《時計屋の店で In the Clock Store》は、アメリカの作曲家チャールズ・J・オース(1867年にバイエルンに生まれ、子どもの頃に家族とともにアメリカへ渡った)が1893年に作り、最初はピアノ曲として出版され、後にフルオーケストラ、軍楽隊、ピアノ伴奏、10または14楽器による縮小編成など、他の編曲でも楽譜が出版されたそうです。「ユーモレスク」に分類され、ジョン・フィリップ・スーザが指揮を執るスーザ・バンドの定番レパートリーの一つだったそうです(シカゴ万国博覧会やスーザのヨーロッパツアーでも取り上げられました)。

以下に挙げるのは、この曲が録音された最初のレコードで、しかも1902年、コロンビア・レコード初のレコード盤として発売された1枚なんだそうです。このレコードの発売された翌年に、スーザはエドワード7世のための特別演奏会でこの《時計屋の店で》を演奏したんだとか。

Columbia Disc Record No. 1 — In the Clock Store — Digitally Remastered

次に挙げるビクターの『ビクター描冩音樂アルバム』は私も持っているのですが(いまは遠方の書庫にあり手元にありません)、レーベルに「Cinema Organ」というジャンル名が書かれているのが面白いですね。どうやら《時計屋の店で》は、サイレント映画時代にシアター・オルガンのレパートリーの一部となり、映画の合間や予告編の間に頻繁に演奏されたということらしいです。

Terence Casey - IN A CLOCK STORE

そして、オーソドックスなオーケストラの演奏を一つ。ジェームズ・ウォーカー指揮のロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団で。

'In a Clock Store' - Novelty number - Royal Philharmonic Orchestra

2026年7月13日月曜日

ビル・フォンタナ:初期作品集 (聴取メモ)

Bill Fontana: Early Works. alga marghen plana-F 50NMN168 (LPレコード)

Side 1: Toy Tape Recorder Suite

1. (5'56") - 2. (4'28") - 3. (2'36") - 4. (2'36") - 5. (1'38") - 6. (4'08")

Side 2: Wave Spiral (21'02")

限定232部というLPレコードです。A面に収録されている《トイ・テープレコーダーのための組曲。ライナーノーツにある「1 7/8インチの小さなテープリール (little reels of 1 7/8" tape)」に録音されたものは、正直あまり音のよいものとは言えず。タイトルにある「トイ・レコーダー」なるものが、一体どういうものなのだろう、と思ったりします。

それで、この作品はサウンド・アートや音彫刻をリードするフォンタナと結びつきにくいのですが、テープレコーダーを用いて電子音を録音したのかな、ラジオか何かなのかな、それで録音 or 再生速度をいろいろいじってみたのかなとか…いろいろ想像をめぐらして聴いてみました。

B面の《ウェーヴ・スパイラル》(Wave Spiral, for 5 Rin Gongs、70年代初頭に録音され、1977年にオーストラリアで初演)については、アルヴィン・ルシエ的?な、音現象にじっくりと集中した21分ほどの作品というべきなのでしょうか。リン・ゴングというのは、法事で使うような「おりん」のようなものなのでしょうか? おそらく叩くのではなく、おりんを擦るような感じなのかな、と音だけで判断しています。複数のおりんによって生み出させるモワレ効果のような相互干渉?なのでしょうか。ヒスノイズも入っていますが、録音はA面の作品よりは良いように思われます。

2026年7月5日日曜日

ウィリアム・ボルコム 聴いたものメモ

William Bolcom. Incinerationrag; Raggin' Rudi. Anne-Mari McDermott, piano. 26 May 1998, Spolete Festival, Charleston, SC. Performance Today 1998 (NPR).

ボルコムのラグというと、日本では《グレイスフル・ゴースト・ラグ Graceful Ghost Rag》が比較的演奏されているのでしょうか? Incineration Ragの "incineration" を辞書で調べてみると「焼却、火葬」と出てくるのですが、うーむ、これまた謎なタイトルですね。マクダーモットの演奏は中庸のテンポでしょうか。《3つのクラシック・ラグ (3 Classic Rags)》の第3曲のようです。

YouTubeでざっくり探してみたら、アムランの音源が出てきました。

弦楽四重奏で演奏されたものも出てきました。


《ラギン・ルーディ Raggin' Rudi》はジャズとラグタイムの先駆的な学者であるルディ・ブレッシュとの間に築かれた温かい友情を称えた作品で、ジェームズ・スコットの楽しいラグを想起させるのだそうです。要所要所に、イレギュラーなフレージング(ヘミオラ?)が入っていて、おっと思わせます。YouTubeにはいろいろあるようですが、とりあえず、さっき検索して一番上に出てきたものを挙げておきます。
 

Bolcom. Bolcom's Ragomania: A Nod to Gershwin and Blake (1982). Pittsburgh Symphony Orchestra; Lorin Maazel, conductor.

ボルコムの《ラゴメニア》ジョン・ウィリアムズが指揮をしていた頃のボストン・ポップスからの委嘱作品だそうです(初演は1982年5月4日)。ボルコムは妻のジョアン・モリスとともにアーサー・フィードラー時代のボストン・ポップスと共演した経験があったそうなのですが、当時のコンサートの雰囲気は「まるで野球場のようだった」そうです。それでボルコムは「観客の騒音を凌駕」するために「重厚な打楽器パート」を盛り込むことを決めたそうです。

リハーサルではジョン・ウィリアムズが驚いて、ボルコムにむかって「この曲は第三次世界大戦のようだ!」と言ったそうです。ボルコムはウィリアムズに曲の経緯について説明したそうですが、曲が発表された1982年のシンフォニー・ホールでは「ホットドッグやビールの代わりに、観客は控えめに白ワインやコック・オ・ヴァンを楽しみ、シンフォニー・ホールの雰囲気ははるかに落ち着いたものになっていた」んだとか。そんなに大きな音は必要なかったんですね…。

オーケストラの音色の中にエレキっぽい音が聞こえるなあと思ったら、編成の中に確かに入っているようです。ギターはアコギでも良いそうですが、その場合はアンプが必要なようです。