2011年11月12日土曜日

眺めたものの記録

・神野直彦 「分かち合い」の経済学 岩波新書
・中野剛志 TPP亡国論 集英社新書
・クラシックジャーナル044 特集は、ピアニスト アルファベータ
・Joseph N. Straus, Twelve-Tone Music in America, Cambridge University Press.
・Kevin Korsyn, Decentering Music: A Critique of Contemporary Musical Research, Oxford University Press
・Robert Riggs. Leon Kirchner: Composer, Performer, and Teacher, University of Rochester Press.
・Susie J. Tanenbaum, Underground Harmonies: Music and Politics in the Subways of New York.

最初の2冊は、それぞれ新自由主義、自由経済に疑問を呈する論者の本。後者はずっと欲しかったのだけれど、ようやく明文堂経堂店でみつけた。すでにビデオニュースで概要は知ってたけど、デフレ脱却に、より力点を入れている印象。神野氏もビデオニュースで知ったのだけれど、新自由主義に対する痛烈な批判。ビデオニュースでは税制改革を考えるに有効な視点を出していた印象。

クラシックジャーナルは微妙な記事もあるけど、値段相応だと何となく思えたので購入。評論というよりは情報かな。

StrausはMQにとても面白い、統計に基づいた論文を書いてるんだけど (1950年代・60年代に無調音楽を書かねばならないという「空気」には実態がないという内容。まあ数字だしてみても「空気」だからなあと、僕なんかは思う訳だけど) 、これも面白そう。Decentering Music は、ちょっと最近の音楽学について復習してみようと、遅ればせながら読んでみようと入手。Riggsのキルヒナー (と向こうでは発音してたような) 伝は、学会のアカデミアブースで。1割引で買ったけど、米Amazonから取寄るよりも安くすんだような。最後の地下鉄のミュージシャンについての論考は書評で取り上げられていて興味を持ったもの。アメリカのストリート・ミュージシャンって、意外と多国籍なんですよね。そういった文化的視点と、MUNYという組織が「お墨付き」を与えることの問題点について述べている。まあ東京でも大道芸人を東京都がお墨付きを与えるという動きがあったように思うけど、おなじようなことがニューヨークでも起こっているっていうことだと記憶している。

どうもTanenbaum本は邦訳がすでにあるようなので、ちょっと損した気分もあるけど、訳本は図書館にあるようなので、覗いてみようと思う。