2026年9月27日日曜日

フリードリヒ・グルダの《月光》・ソナタ第31番

Beethoven: Sonata in C Sharp Minor (Opus 27 No. 2) "Moonlight"; Sonata in A Flat (Opus 110). Freidrich Gulda, piano. London LLP 150.

グルダのベートーヴェン:月光、第31番 (作品110)

フロリダに住んでいた時、とても小さなタラハシーという町だったのですが、レオン郡公立図書館があり、そこに付随してギフトショップがありました。このお店と図書館とがどういう関係があるのかわからなかったのですが、そのギフトショップの一角に、中古レコードを売っているコーナーがありました。それも公立図書館という性格なのか、クラシックのレコードも置いてありました。ただ持ち主が粗末に扱ったものも少なくなく、例えばこの1枚にしてもジャケットの下が破れていて、セロテープで補修してあります。こんなの買わないだろうと、いま振り返って冷静に考えたら思うのですが、記憶に間違いがなければ1枚25セントで、ジャケットに妙に惹かれ、「25セントならいいか」と思いながら買いました。

家に持ち帰って聴いてみましたが。ジャケット同様レコードの盤そのものもかなり傷んでおり、特に第1面の月光ソナタの方は、かなり聴き込んであったのか、とても鑑賞に耐えられるものではありませんでした。ただ、第2面のベートーベンの作品110のソナタに関しては、《月光》ほど聴いてなかったのか、ポップ音・クリック音がありつつも何とか聴けるレベルで、デジタル化したときにクリック音を取り除いてみたら、さらに、もう少し聴けるようになりました。

このレコード、ポップ音・クリック音だけでなく、もともとの録音に乗っていると思われるハム音もあり(曲間では消えますので、このレコードのプレス前からあるハム音なのではないかと)、そこは残念でしたが、それはそれとして聴いてみると、グルダの訥々とした演奏に感銘を受け、ベートーベンの後期ピアノ・ソナタにも関心を持つようになったのでした。特に第1楽章と端正ながら力強いフーガが好きで、繰り返し聴きたくなります。

このLPに収録された音源は、現在はグルダのデッカ・ベートーヴェン作品録音集の中に入っているようで、Spotifyにもありますね。レコードを基準にして聴いてみると、やや細身に感じられるのと、スケールが小さく感じられてしまうのですが、おそらくこちらの方が本来の録音に近いのかな、と思いつつ聴いています。ただハム音やノイズも混入するレコード(をデジタル化した音源)も、時々聴きたくなりますね。

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