2026年7月25日土曜日

ブログの管理

このブログは内容が雑多なのですが、アメリカのクラシック音楽だけは、やはり別の方が良いかなあと思い、過去、アメリカのクラシック音楽だけでまとめていた別のブログに、今後はアメリカ音楽関係の投稿を行っていこうと思います。以下、そのリンクです。どうぞよろしくお願いいたします。

アメリカのクラシック音楽

DDi Codec を使ってみた

研究室のカセットデッキがDolby-Cに対応していないのに富山からDolby-Cで録音したテープを誤って持ってきてしまいました。それもあって、DDi Codecというアプリをダウンロードしてみましたた。基本はDolby-Cで録音したテープをOFFで再生してWAVかAIFFファイルにし、そのファイルをDDi Codecで開いて、Dolby-CでDecodeするとよいみたいです。聴いた感じ不自然なところはなく満足しています(こだわればいろいろあるのかもしれませんが)。とりあえずはこれで乗り切れる感じでしょうか。有料2,500円です(ただしサブスクではないので、一度払えばずっと使えます [2026.7.25の時点で])。

https://apps.apple.com/jp/app/ddi-codec-for-dolby-b-c-nr/id1321722039?mt=12

2026年7月24日金曜日

カナディアン・ブラス (エアチェック・テープ)

カナディアン・ブラス<ブラスの祭典> カナディアン・ブラス、ゴードン・スレーター(鐘)1982年6月28日 8:18〜 NHK-FM (富山) FUJI Cassette ER 80 (ダビング先). Dolby-C. Lo-D D-8 (録音デッキ).

1. マッコーリ:小さな序曲
2. ホーサイス:吟遊詩人のダウランド
3. スッペ (ミルズ):喜歌劇「詩人と農夫」序曲
4. フォスター (ハワード):珠玉のフォスター
5. (タイガース):ヴェニスの謝肉祭
6. R. シュトラウス (ラルフ・ソーア):万霊節
7. (ケーブル):南北戦争の歌
8. イギリス民謡 (ケーブル):グリーン・スリーブス

エアチェックした日付から察するに、中学2年生の時NHK-FMで放送された音源のようです。2〜6は『ブラスの祭典 The Village Band: A Nostalgic Recollection by the Canadian Brass』RCA国内盤レコード RCL 8017 (ARC1-377) で間違いなさそうなのですが、1と8. は別のレコードですね。1は調べてみたところ、どうやらカナダの作曲家William McCauley の Miniature Overture というタイトルでした。同じ音源が Spotify にみつかりました。Royal Fanfareというアルバムに収録されているっぽいです。


8. はカナディアン・ブラスとカリヨンの共演という珍しい音源です。当時のアナウンスも珍しいレコード、のように紹介していたのではなかったでしょうか。CD化はされていないのではないでしょうか。 しかしこれ、どうやって録音したんだろう。カリヨン・パートだけ先に録音して、それに合わせてカナディアン・ブラスが別録音したということになるのかなあ?

[追記] 調べてみたところ、YouTubeにアップロードされていました。YouTubeのコメントによると、スレーターは事前に録音されたメトロノームのクリック音に合わせて演奏し、その後、カナディアン・ブラスがトロントのスタジオでそれぞれのパートをオーバーダビングしたそうです。へええ。

それにしても、FM放送由来のノイズが結構派手に乗っているテープです(たぶん内蔵アンテナの付いたラジカセで録音したんだろうなあ)。おぼろげな記憶によると、1と2~8 は別の機会に録音したんではなかったかなあ。違うかなあ。全部同じ一つの音源っていうことなら、これも『ブラスのひびき』だったんだろうなあ。

ギー・トゥーブロン金管五重奏団 (エアチェック・テープ)

1982年5月30日 8:18〜 NHK-FM (富山). FUJI Cassette ER 80 (カセットテープ). 録音デッキ(ダビング先)Dolby-C. Lo-D D-8.

1. ホルボーン:ソナタ a) 第34番 ガイヤルド、b)  第59番 アルマンド、c) 第58番 アルマンド、d) 第35番 パヴァーヌ、e) 第65番 ガイヤルド
2. ロック:トロンボーンとコルネットのための音楽「エア〜クーラント〜アルマンド〜クーラント〜アルマンド」
3. シャイト:戦いの組曲
4. ヘンデル:ブラスのためのヘンデル
5. アディソン:3つの宮廷仮面劇の歌
6. パレストリーナ:リチェルカーレ

使われたレコードはカセットのインデックスカードに書かれていなかったのですか、曲目から以下のレコードかと思われます (Discogsを参照。Erato STU 71169。放送当時、国内盤はあったのかな?)。

Quintette De Cuivres Guy Touvron*, G.P. Palestrina*, A. Holborne*, J. Adson*, S. Scheidt*, M. Locke*, J.C. Pezel*, G.H. Haendel* – Oeuvres Du XVIe Au XVIII Siècles 

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル、カナディアン・ブラスなんかを聴いてきた(エアチェックの日から考えて)中学の私が、全く馴染みのなかったこのアンサンブルをわざわざ録音したあたり、一応ブラス・アンサンブルをいろいろ聴いてみたかったんだろうな、と思われます(中学時代は全日本吹奏楽コンクールとは御縁がなく、コンクール音源というものは録音してないっぽい)。ルネサンス〜バロックの器楽曲に親しんだのがブラス・アンサンブルだったのは、のちの音楽史の勉強に役に立ったのだろうか? いやあ、ギー・トゥーブロン金管五重奏団の録音があることは認識していたのですが、デジタル化にあたってエアチェックのテープを聴いたのはアナウンスをカットしてダビングしてこのテープを作った時以来だから、バッハ以前の音楽を、そうとは強く認識せず、とりあえず録音していた、というレベルでしょう。

演奏は、おだやかで品が良く、しっとりとした感じ。PJBEやカナディアン・ブラスのような派手さがないので、エアチェックした割には全然聴いてこなかったのかも。改めて聴いてみると、逆にこういうのもあったのね、ということで良かったのかもしれないです。

Discogsによると、演奏者はEnsemble De Cuivres Guy Touvron。日本語表記は、おそらく当時のFM雑誌のもの(どの雑誌かは分からない)。現在は「ギイ・トゥーヴロン」が一般的なのでしょうか? 放送番組は『ブラスのひびき』だと思われます。別のデッキで録音した(アナウンスも全部入った)テープがあったはずなのに、わざわざアナウンスを律儀にカットしたものを作ったっぽい。音質的にはもったいないことをしているのですが、仕方ありません。Lo-Dのデッキは高校入学してから親に買ってもらったものなので、中学の頃に録音したものを、わざわざ編集したんだろうなあ。

2026年7月16日木曜日

「時計屋さんの店」「時計屋の店で」「時計屋の店先で」「時計屋の店先」

一時期「描写音楽」なるものに興味を持っていました。古くから親しまれている楽曲が多い一方で、一部からは忌み嫌われている存在(?)というのがとても興味深いです。 標題音楽あるいは何かしら具体的な事物を扱うタイトルがついた曲の解説で「タイトルは決して何かを描写するものではなく…」のような但し書きが書かれることは多いように思われます。

そして、そういった「描写音楽」は、タイトルこそ知らなくても聴いたことがあるという楽曲が多いのではないでしょうか。今でも聴かれている曲だったら《ラッパ吹きの休日》とか《クシコス・ポスト》とか…。

さて《時計屋の店で In the Clock Store》は、アメリカの作曲家チャールズ・J・オース(1867年にバイエルンに生まれ、子どもの頃に家族とともにアメリカへ渡った)が1893年に作り、最初はピアノ曲として出版され、後にフルオーケストラ、軍楽隊、ピアノ伴奏、10または14楽器による縮小編成など、他の編曲でも楽譜が出版されたそうです。「ユーモレスク」に分類され、ジョン・フィリップ・スーザが指揮を執るスーザ・バンドの定番レパートリーの一つだったそうです(シカゴ万国博覧会やスーザのヨーロッパツアーでも取り上げられました)。

以下に挙げるのは、この曲が録音された最初のレコードで、しかも1902年、コロンビア・レコード初のレコード盤として発売された1枚なんだそうです。このレコードの発売された翌年に、スーザはエドワード7世のための特別演奏会でこの《時計屋の店で》を演奏したんだとか。

Columbia Disc Record No. 1 — In the Clock Store — Digitally Remastered

次に挙げるビクターの『ビクター描冩音樂アルバム』は私も持っているのですが(いまは遠方の書庫にあり手元にありません)、レーベルに「Cinema Organ」というジャンル名が書かれているのが面白いですね。どうやら《時計屋の店で》は、サイレント映画時代にシアター・オルガンのレパートリーの一部となり、映画の合間や予告編の間に頻繁に演奏されたということらしいです。

Terence Casey - IN A CLOCK STORE

そして、オーソドックスなオーケストラの演奏を一つ。ジェームズ・ウォーカー指揮のロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団で。

'In a Clock Store' - Novelty number - Royal Philharmonic Orchestra

2026年7月13日月曜日

ビル・フォンタナ:初期作品集 (聴取メモ)

Bill Fontana: Early Works. alga marghen plana-F 50NMN168 (LPレコード)

Side 1: Toy Tape Recorder Suite

1. (5'56") - 2. (4'28") - 3. (2'36") - 4. (2'36") - 5. (1'38") - 6. (4'08")

Side 2: Wave Spiral (21'02")

限定232部というLPレコードです。A面に収録されている《トイ・テープレコーダーのための組曲。ライナーノーツにある「1 7/8インチの小さなテープリール (little reels of 1 7/8" tape)」に録音されたものは、正直あまり音のよいものとは言えず。タイトルにある「トイ・レコーダー」なるものが、一体どういうものなのだろう、と思ったりします。

それで、この作品はサウンド・アートや音彫刻をリードするフォンタナと結びつきにくいのですが、テープレコーダーを用いて電子音を録音したのかな、ラジオか何かなのかな、それで録音 or 再生速度をいろいろいじってみたのかなとか…いろいろ想像をめぐらして聴いてみました。

B面の《ウェーヴ・スパイラル》(Wave Spiral, for 5 Rin Gongs、70年代初頭に録音され、1977年にオーストラリアで初演)については、アルヴィン・ルシエ的?な、音現象にじっくりと集中した21分ほどの作品というべきなのでしょうか。リン・ゴングというのは、法事で使うような「おりん」のようなものなのでしょうか? おそらく叩くのではなく、おりんを擦るような感じなのかな、と音だけで判断しています。複数のおりんによって生み出させるモワレ効果のような相互干渉?なのでしょうか。ヒスノイズも入っていますが、録音はA面の作品よりは良いように思われます。

2026年7月5日日曜日

ウィリアム・ボルコム 聴いたものメモ

William Bolcom. Incinerationrag; Raggin' Rudi. Anne-Mari McDermott, piano. 26 May 1998, Spolete Festival, Charleston, SC. Performance Today 1998 (NPR).

ボルコムのラグというと、日本では《グレイスフル・ゴースト・ラグ Graceful Ghost Rag》が比較的演奏されているのでしょうか? Incineration Ragの "incineration" を辞書で調べてみると「焼却、火葬」と出てくるのですが、うーむ、これまた謎なタイトルですね。マクダーモットの演奏は中庸のテンポでしょうか。《3つのクラシック・ラグ (3 Classic Rags)》の第3曲のようです。

YouTubeでざっくり探してみたら、アムランの音源が出てきました。

弦楽四重奏で演奏されたものも出てきました。


《ラギン・ルーディ Raggin' Rudi》はジャズとラグタイムの先駆的な学者であるルディ・ブレッシュとの間に築かれた温かい友情を称えた作品で、ジェームズ・スコットの楽しいラグを想起させるのだそうです。要所要所に、イレギュラーなフレージング(ヘミオラ?)が入っていて、おっと思わせます。YouTubeにはいろいろあるようですが、とりあえず、さっき検索して一番上に出てきたものを挙げておきます。
 

Bolcom. Bolcom's Ragomania: A Nod to Gershwin and Blake (1982). Pittsburgh Symphony Orchestra; Lorin Maazel, conductor.

ボルコムの《ラゴメニア》ジョン・ウィリアムズが指揮をしていた頃のボストン・ポップスからの委嘱作品だそうです(初演は1982年5月4日)。ボルコムは妻のジョアン・モリスとともにアーサー・フィードラー時代のボストン・ポップスと共演した経験があったそうなのですが、当時のコンサートの雰囲気は「まるで野球場のようだった」そうです。それでボルコムは「観客の騒音を凌駕」するために「重厚な打楽器パート」を盛り込むことを決めたそうです。

リハーサルではジョン・ウィリアムズが驚いて、ボルコムにむかって「この曲は第三次世界大戦のようだ!」と言ったそうです。ボルコムはウィリアムズに曲の経緯について説明したそうですが、曲が発表された1982年のシンフォニー・ホールでは「ホットドッグやビールの代わりに、観客は控えめに白ワインやコック・オ・ヴァンを楽しみ、シンフォニー・ホールの雰囲気ははるかに落ち着いたものになっていた」んだとか。そんなに大きな音は必要なかったんですね…。

オーケストラの音色の中にエレキっぽい音が聞こえるなあと思ったら、編成の中に確かに入っているようです。ギターはアコギでも良いそうですが、その場合はアンプが必要なようです。