2026年6月4日木曜日

森の水車 (アイレンベルク)、かっこうワルツ、国際急行列車

Richard, Eilenberg (1848-1925): Die Mühle im Schwarzwald, Idylle für Piano von Richard Eilenberg Op. 52

日本で親しまれている曲ながら、その曲の詳細は作曲家については知られていない曲というのは多いような気がします。このアイレンベルグの曲にしても、一時期はとても聴かれていたような気がするのですが、どういう作曲家なのかに関してはあまり関心が向いていないような気がします。小学校の鑑賞教材だったためクラシック扱いされながらも、ポピュラーな文脈のクラシック曲なのかもしれないと思ったりもします(「セミクラシック」という便利な目用語もありました)。どんな人が曲を作ったかよりもとにかく聴いて楽しければよいという楽しみ方もポピュラーっぽいといえばポピュラーっぽい。そして、ピアノもあれば吹奏楽もあればオーケストラ版もある。いろんなアレンジがあって、どれがいわゆる「本物」(あるいは初演の形)なのかも分かりません。

ウィキペディアでアイレンベルクについて、さっと見てみると、軍事少年教育機関で育ったとか、普仏戦争に志願兵として参戦し、その後ベルリンに移住して、フリーの作曲家として活躍するなどなかなかユニークな経験を持っているっぽい。作品としても、実はオペレッタなんかも結構発表していたようですが、やっぱり《森の水車》のようないわゆるサロン音楽などと呼ばれている、一種の娯楽音楽に分類される作品で知られているようです。残念ながらアイレンベルクの作品は発表当時から陳腐で軽薄、などと評価されていて、現在もそういう評価が定着してしまっているようで、そのため真剣に調査されていないということがあるのかもしれません。

そういえば《森の水車》やヨハン・エマヌエル・ヨナーソン(Johan Emanuel Jonasson 1886-1956、スウェーデンの作曲家なのですね!)の《かっこうワルツ》について、ある音楽教育学者に教わったことがあるのですが、小学校の鑑賞教材として採用されている曲がなぜサロン音楽ばかりなのかとドイツの人から指摘されたことがあったとか。それで最近は描写音楽に関しても、《森の水車》や《かっこうワルツ》といった「サロン音楽」が避けられているのかもしれません(まあ、古めかしいということもあるでしょうし、いまさらポピュラー音楽を避けるという時代でもないでしょうし…。避ける必要がそもそもあったのか、という素朴な疑問もあり…)。

その関連で、もう一つ気になっているのは《国際急行列車》です。AIさんによると作曲者ブーエはBouëxという風に綴るらしいのですが(本当?)、そのファースト・ネームを見たことがありません。もちろんどういう素性の人なのかも分かりませんし、これもサロン音楽なのか、どうか。曲名で調べてみると、現在でもいろんな現場で使われているようですが、これもいろんなオーケストレーションがありますね(=初演の形はどういうものか分からない…)。YouTubeで拾ってきた以下の音源のレコード、実は私も持っています。



[追記] ちなみに、アメリカやロシア(をはじめとしたヨーロッパ)で、アイレンベルクといえば《ペテルブルクの橇の旅》が有名らしいですね。