2024年3月18日月曜日

映画『イージー・ライダー』

 冒頭のお気楽なイメージから…そう来たかあ。映画音楽史的には、既存のポピュラー名曲を使った(しかもテンプトラックについていたものも多い)作品として、その後「ヒット・ソングをただ使えばいい」的な安易路線へと映画音楽界を堕落させた先駆的な存在、のように語られるのかもしれないけど、いやはや、映画そのものは、特に後半、エスタブリッシュメントと信仰に触れる部分からは、けっこうエグいものがあるねえ。映像のスタイルも、なんというか、フランス的なところからかなり影響を受けているというか。これが1969年の作というところもすごいね。「暴力」とはなにか、という問いを突きつけてくるね。当時の衝撃作であったことは容易に想像できる。


僕は映画を観る時は、できるだけ作品に関する情報を入れないようにしている。サントラのライナーを冒頭だけ読んで、そのテーマを知ってしまって、ちょっと後悔はしているが、とはいえ、さすがにエンディングを予測するのは難しいかも。物語のそれまでのペースを考えても。


そうそう、挿入歌は基本的に移動シーンのモンタージュの背景に流れるという感じだけれど、実は移動先のエピソードになると、背景音楽が全然ないというのも、アメリカ映画としては珍しいかもしれない。ニューオーリンズ以降のシーンになると、ようやく背景音楽…というか、特殊映像と音楽との組み合わせがすごいね。

その他のキーワード=カトリック (少数派、JFK) 。使徒信条・主の祈り。

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