2024.3.25 (月) 19:00東京オペラシティ コンサートホール
レスピーギ:交響詩《ローマの噴水》
レスピーギ:交響詩《ローマの噴水》
レスピーギ:交響詩《ローマの松》
休憩
レスピーギ:交響詩《ローマの祭》
レスピーギ:交響詩《ローマの祭》
個人的には神奈フィルのイメージが強い川瀬賢太郎さんが昨年の4月に名フィル音楽監督に就任して最初の東京公演だそうです。これまで名フィルには何度かアメリカ音楽関連で楽曲解説やエッセイを書いておりまして、そのご縁も感じて行ってまいりました。「ローマ三部作」とあらば、やっぱり生で聴きたいですよね。CDを聴く時のリファレンス・ポイントとできるかな、と思いつつ。
《ローマの噴水》は、やはり三部作の中では描写的な要素が強く、オーケストラのきらびやかな音色が「映える」内容でした。落ち着いて、安心して味わえる演奏でした。「敬虔さ」ということでは、やっぱりこの曲なのかも。あまりカトリック的な要素はこの曲にはないのかもしれないけど。
《ローマの松》は、<アッピア>も含めて、僕なんかはどうしても(最近になって)ナショナリズムを感じてしますのですが、「松」そのものに何かを背負わせるのは難しいともいえますね。日本の能にしても、松は海にも山にも、季節を問わず存在する訳で、松そのものの描写というわけではありませんしね。バンダに関しては、トロンボーンがオルガンの左側、トランペットは下手側・上手側、客席中央に、ぞれぞれ。オルガンはオーケストラだけでは出せない重低音を継続して生み出すのに効果がありますね(《噴水》でもそうでしたが)。ナイチンゲールは、前後左右のサラウンドな感じ。そうそう<カタコンブ>の盛り上がりは、楽曲解説にもありますが「荘厳」でありました。
《ローマの祭り》は、古代の「野蛮」な競技のファンファーレ(バンダはオルガンの左右に2本ずつ)を経て(レスピーギにしては、かなり挑戦的な無調/調性ギリギリだったのかも)、からマンドリンの哀愁を経て、「エピファニー」の騒々しさ(これって一応クリスマスの最終日のはずだけど、イタリアのクリスマスのエンディングはこうなのかな?)。なかなか終わらないエンディングともいえるかと思うのですが、テンポや次のセクションへの入り方も工夫し、緊張感が保たれ、心臓のバクバクも止まりませんでした。あと、タヴォレッタを実演で見られて良かったかも。
音響の飽和状態も含めて、興奮の公演でございました。
この公演をもって引退されるというコンサート・マスターの日比浩一氏が紹介され、アンコールとして、マスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》の間奏曲が演奏されました。当たり前ながら「オペラの国・イタリア」を思い出しましたし、弦楽器の美しい歌が、得も知れぬ余韻となりました。
「ローマ三部作」で「お腹いっぱい」 (川瀬さん談) になり「魅惑の夜」(アンコール) を過ごし、初台から横浜へ帰りました。行きは相鉄→東横直通で、新宿三丁目まで乗換なしで来れるのはすごい。帰りも初台→新宿で、JR・相鉄直通線で帰りました。
0 件のコメント:
コメントを投稿