2025年8月27日水曜日

ノーマン・デロ・ジョイオ:《ルーブルからの風景》:リハーサル風景と通し演奏

Rehearsal Fragments: "Scenes from the Louvre" with the Composer, Norman Dello Joio. The Baldwin-Wallace College Symphonic Band; Kenneth Snapp, conductor.  Century Records 25856 (10-inch).

非売品のレコード、Century Records 25856  (10インチ盤) 、モノラル録音です。吹奏楽曲《ルーブルからの風景》は、アメリカのネットワーク・テレビ局NBCが1964年に放送したルーブル美術館を題材にした番組の音楽を演奏会用の組曲にしたものです。バールドウィン・ウォーレス大学バンドとその指揮者ケネス・スナップによって委嘱されたそうですが、レーベル記載の演奏者のクレジットから、この録音は、その委嘱者たち=初演者たちによるものといえそうです。
10インチなので、リハーサルもそれほど長い間収録されていませんが、作曲者の立会いのもとで行われているため、内容そのものは、非常に濃いものです。デロ・ジョイオ自身がコメントをした部分が分かるように最低限のリハーサル演奏が収められています。大学のバンドですが、技術的には安定しており、とても聴きやすいです。

 第1曲で印象に残っているのは、冒頭のティンパニーの一つひとつに性格を与えて欲しいという要望でしょうか。デロ=ジョイオは特に最初の2音をしっかりと鳴らして欲しかったようなのですが、学生の方は、なかなか思い切って叩けないようでした。このバンド、デロ=ジョイオが想像していたよりも多くの女子学生がいたことに驚いている発言もあるのですが、どういう男女比なのか、ちょっと気になりますね。

《ルーブルからの風景》自体は、少なくとも本国アメリカでは人気があるのか、それなりに録音もありますが、やはり初演者ということと、作曲者の肉声と、演奏上のアドバイスが収録されているのが貴重かと思います。

ジャケットは付いておらず、レコードのみを入手しました。

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