2025年12月6日土曜日

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 第409回定期演奏会(感想メモ)

演奏曲目
ラヴェル《道化師の朝の歌》
バーンスタイン/《キャンディード》組曲
バーンスタイン/管弦楽のためのディヴェルティメント
ストラヴィンスキー/バレエ音楽《春の祭典》
 2025/11/15 14:00開演、みなとみらいホール

久しぶりに神奈フィルの定期に行ってきました。演目がとても興味を引いたのと、指揮者が大植英次さんであるところが、私的なポイントでしたでしょうか。

まずラヴェルの《道化師の朝の歌》は、粒の揃ったピチカートからまとまったアンサンブルが聴けました。派手さで聴き手にアピールするのではなく、小粋なエキゾチシズムをじっくりと堪能できました。

バーンスタインの組曲《キャンディード》は、メドレー風で、幾分ノスタルジックな趣がします。演奏も、ふっくりとしたバーンスタインといいますか、歌心溢れるオーケストラといいますか。

同じくバーンスタインの《ディヴェルティメント》は、打って変わって、元気よく歯切れの良いリズムで、サクサクした感覚です。雑多なポピュラー風味をまぶした、多楽章のオケージョナル・ピースですね。最終楽章ではピッコロや金管の立奏があり、スーザの《星条旗よ永遠なれ》を思い出しました。全体としては、それでもビシっと鳴るだけではない、プラス・アルファを感じることができた好演だったのではないでしょうか。

メインの《春の祭典》も、最初のラヴェル同様、落ち着いた感じで聴けましたが、ところどころ、スコアを確認したくなる箇所があって、面白かったです(音の間違いとかではなく、そういう解釈が可能なのか、という面白さの発見ということでしょうか)。ただ、それよりもびっくりしたのは、最後の音が鳴り響いてから。いわゆるフライング・ブラボーがなくてよかったのですが、余韻を味わうあの瞬間、自分の胸がすごくドキドキしていて、息苦しいくらいでもあったのです。それだけクライマックスを楽しみながら、心拍数が上がっていたのかもしれません。終結部の美しいティンパニーとグランカッサの迫力の合わせ技にやられたのかな?

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