2025年12月3日水曜日

アメリカのクラシック音楽メモ (2004年9月・10月)

EMI album "Classic Elrugton" City of Birmingham SO; Sir Simon Ratle. EMI 5 57014 2.

アレンジもののエリントン。ストリングスやフルートの音も聴こえてくる。 リズム感はなかなかのもの 。ポップス ・ オーケストラとして聴けるもの。(2004-09-30)

ガンサー・シュラー:協奏曲集 (3曲) ホルン協奏曲第1番、ピアノ協奏曲、ファゴット協奏曲GM Recordings GM 2044

「サード・ストリーム」とは関係ない現代的作品も少ないないシュラーだが、ホルン協奏曲はレスピーギや印象派を思わせる、色彩豊かで美しい作品。(2004-09-30)

デヴィッド・ ベ イ カ ー:ヴァイオリンとジャズ・アンサンブルのための協奏曲 カーメン・ドラゴン指揮ハリウッド・オール・スター・ジャズ・バンド Laurel LR-125 (LP)
Discogs

ベイカーはインディアナポリス生まれ。もともとジャズ・ トロンボーン奏者で 作曲・編曲家 。スタン・ケントン、メイナード・ファーガソン、ライオネル・ハンプトン、バディー・ジョンソ ン、ウェス・モンゴメリーらと仕事をしたこともある。(2004-09-30)

Jon Gibson Criss Cross (Section 3) (From the Kitchen Archive: New Music, New York 1979)
Spotify (アルバム)

きっちりと規定されたピッチの中でゆるやかに規定された、あるいは全くの即興によるフィルムやフレーズによる作品(ライナーノーツより)。出す音は限られている一方、時間は延々と続いていくのだから、飽きずにやるには変化が必要。(2004-10-04)

Pauline Oliveros: The Tuning Meditation. (From the Kitchen Archive: New Music, New York 1979)

彼女の行っているソニック・メディテーションを、結果として作品となったものでなく、現実に何が起こっているのかを想像しながら聴けるのが面白い。冒頭のオリヴェロスの指示に従って、 C D の聴き手も世界に入り込むことさえできる。(2004-10-04)

ウィリアム・ グラント・スティル:《アフロ=アメリカン交響曲》 ポール・フリーマン/ロンドンSO.  The College Music Society (CBS Special Products) P19428 (Columbia M 32782) (LP).

1930年に作曲された。ブルースのスタイルで新しいメロディーを書いた。低いものと考えられていたが、こういういクラシックの曲を書くことで、芸術作品としても充分通用するものだということを立証したかった。(2004-10-05)

Ellington & The Modern Masters. Detroit SO; Neeme Järvi, cond. Detroit SO DSO-1003.

作曲者がいわゆる黒人であるということで、いつの間にか、こちらもアフリカ系のリズム、ジャズやスイングというものを自然と期待してしまうところがある。一種、ステレオタイプ思考といえるのかもしれない。

Olly WilsonのShango Memory (1997-98) などは、そんなステレオタイプよりも現代音楽的である。ストリングスのシンコペーションあたりが「そうなのかな」と追い求めてしまうところがある。ストラヴィンスキーを思い起こすところあり。チャンスの《呪文と踊り》に出てきそうなリズム・パターン?

"Yoruban deity Shango as a metaphor for West African musical concepts that were reinterpreted in the American context and became the basis for Africa-American Music. (ヨルバの神シャンゴは、アメリカという文脈で再解釈され、アフリカ系アメリカン・ミュージックの基盤となった西アフリカの音楽概念の比喩として用いられる)"  (2004-10-20、日本語訳は自動翻訳による。2025-11-26)

2025年12月2日火曜日

ギメシュ地方の民俗音楽 (ハルマジ・ミハーイ)

Gyimesi Népzene (Hungarian Folk Music fom Gyimes). Mihály Halmágyi, violin; Gizella Ádám, gardon. Hungaroton SLPX 18145 (LPレコード).

冒頭から変拍子に乗った技巧派フィドルに驚きます。そして伴奏をするのはチェロの形をしたガルドン(ウトガルドン)という楽器です。棒で弦を叩いてリズムを刻むのだそうですが、共鳴体が大きいということもあって、面白い音がしますね。黒澤隆朝氏は「弦鼓(げんこ)」と呼んだらしいのですが、いい得て妙だなあ。これ最初、塩ビパイプを切り取ってその一旦を手の平で叩いているのかと思いました(全然違いましたね・苦笑)。他のトラックを聴いてみますと、必ずしも全部が全部変拍子という訳でもなさそうですが、それでもアクセントの付け方によって、感じる拍子感は、やはりちょっと「詰まった」感じがします。

しかしまあ、このヴァイオリン、名手ですねえ。なお音源そのものはCDにもなっているようです。

YouTubeにハルマジ・ミハーイ氏の演奏が聴ける動画がありました。ウトガルドンも見られます。