2025年11月29日土曜日

現代吹奏楽フェスティバル (ピーター・トッド指揮リーズ・コンサート・バンド)

Modern Band Festival,  Leeds Concert Band; Peter Todd, conductor. Columbia Masterworks ML 4254 (LPレコード).
Side 1: 1-6
Side 2: 7-11
1. Comedian’s Gallop
2. Lonely Landscape
3. On Guard
4. Doxology
5. Deep Blues
6. Carnival Suite
7. Paul Creston: Legend
8. Walkin’ The Road
9. Henry Cowell: Hymn & Fuguing Tune #1
10.  Elie Siegmeister: Wilderness Road
11. Canto Yoruba

収録曲の中で明確にアレンジ物と言えるのはカバレフスキーの《道化師のギャロップ》くらいでしょうか(このデジタル化した音源、一部針飛びしたのか、カットがありますね。私の持っているレコードはちゃんと再生できています)。個人的に聴きものは、ポール・クレストンの《伝説 Legend》、ヘンリー・カウエルの《賛美歌とフューギング・チューン第1番  Hymn & Fuguing Tune #1》(これはピアノ曲ピアノ曲Hymn and Fuguing Piece [1943]のアレンジだそうですが、そちらの方は楽譜がないようです)、エリー・シーグマイスターの《荒野の道 Wilderness Road》かと思います。いずれも唯一の録音でしょう。クレストン曲は終盤の盛り上がりに情熱を感じます。カウエルはフューギング・チューンの部分に、やはり力強い純朴さがあります。シーグマイスター作品は、サキソフォン独奏の穏やかな旋律が聴かせます(これもアレンジっぽいように思うのですが、どうなんでしょうね?)。

レコード自体は、初期フラット盤で、録音もこもってますし、よい盤質のものを見つけるのは至難の業かもしれません。私が持っているレコードでも結構雑音が入ります。最初に出会ったのはフロリダ州立大学の図書館でした。いまはこのようにとりあえず実際に作品を耳にできるようになったので、よい時代かと思います。

ライナーノーツから、以下抜粋です(自動翻訳)。
ポール・クレストンは自身の『レジェンド』についてこう述べている。「この作品に特定の伝説が結びついているわけではない。音楽そのものの最も力強い特性の一つ、すなわち物語を紡ぐ力に触発されたものだ。したがってこれは純粋に抽象的な楽曲であるが、ただし聴き手が容易に自らの物語を創造できるという修正を加えている」

《賛美歌とフーガ風旋律第1番》について、その作曲者ヘンリー・カウエルはこう語る。「この作品は率直に言ってビリングスやウォーカーといった初期アメリカ様式の影響を受けて書かれている。しかし初期様式をそのまま模倣したわけでもなくこれらの初期巨匠からメロディを借用したわけでもない。むしろ自問したのは『もしこの優美で厳粛な初期様式がアメリカで発展していたらどうなったか』という問いだった」 古式旋法や開放和音など初期様式の特性を用いた《賛美歌とフーガ風旋律第1番》は、この古き様式を現代的に解釈した作品である。」

《荒野の道》はエリー・ジーグマイスターによる雰囲気ある作品である。彼の数多くの作品にはシアター・ギルド制作『歌え、甘い大地よ』の音楽も含まれる。

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