越山沙千子:高等女学校音楽教科書の歌唱教材
日本音楽学会、全国大会にウェビナーで参加しました。ミッション系女子学校、高等女学校教科書の話は、やっぱり僕のいまの勤務先の影響で、これまで関心を持ってなかったのですが、俄然興味深く拝聴。自校誌と同窓会からの情報が前者では研究の端緒になり得るということが感じられ、フェリスでも調査が可能なんだなあという思いを持つことになりました。
後者についてはオーディエンスからの質問で、小学唱歌の唱歌のあり方と違い、特にその背後にある音楽観というのも、考えてみれば面白いのではないかと思いました。
そのほか後者の発表のまとめとして、レコード・ラジオの普及により鑑賞系が増えたというのは妥当な結論とは思いつつ、学校外の生演奏による音楽活動も大切なのではないかという思いも持ちました。特に軍楽隊・映画の楽隊などは、メディアを介さずとも生で聴けた音楽なのですし、例えば僕が以前調査をした富山では大正時代になると学校にピアノが入ったということで、地域住民が体育館やら講堂に大挙して音楽会に行った記録もあるので、そういった方面でも研究なども必要なんだろうなあ、と思いました。富山でもそうなのですから、首都圏でも「生」で聴けた演奏会、民間の音楽家によるものが、きっと多くあったのだろうなあという気持ちを持ちました。
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