WFSU-FM (NPR International) 1997年2月23日エアチェック
ラジオのスイッチを入れたら突然面白い番組をやっていたので、いそいでカセットを用意して録音した番組。私の聴いた部分は、白人・黒人霊歌の伝統という大げさな歴史ではなく、もっと最近のコンサートで上演されることを前提としたモダンな合唱曲として編曲された霊歌が大半だった。LPレコード(しかも状態は必ずしも良くない)も使っているので、かなりザラザラした雑音も生々しく放送されている(日本でこんなレコードをかけたら苦情がくるのではないだろうか)。エアチェック・テープはジェスター・ハリストン、ナタニエル・デット、ウィリアム・レヴィ・ドーソン(のアレンジ)などから始まった。このうちドーソンは「古典」であり、これからも演奏されるだろうというコメントがある(どうやらこのコメントをしているのは、フロリダ州立大学のアンドレ・トーマスのようだ)。
この後に紹介されたタスキギ・インスティトゥート・コワイヤ(ドーソン指揮)の霊歌をボーっと聴いていたのであるが、このレヴィ・ドーソンのアレンジがだんだんとフォスター歌曲のアレンジに聴こえてきた。なぜだろう。もしかするとフォスターの歌曲と黒人霊歌の スタイルはかなり近いのか???
番組はこの後ロバート・ショウ合唱団へ。たくさんレコードがリリースされ、全米の合唱指揮者が購入し、レコードの演奏をモデルとしたため、かなり影響力があったそうだ。確かにレコード店には黒人霊歌以外にもたくさんのCDが並んでいた。ショウ合唱団のための編曲を多く手掛けたアリス・パーカーも電話で登場。
もっと新しい編曲(いずれも黒人による)ではブラジール・デナード、モーゼス・ホーガン、そして番組にも出演しているアンドレ・トーマス自身のものも紹介されていた。どれもヒネリが効いていて素晴らしい。私もトーマス編曲の“Keep Your Lamps”を、当時通っていたルター派の教会で、聖歌隊のテナーとして歌ったことがある。ラジオでかかっていたSt. Olaf合唱団のようにはとてもいかないけれど (^_^;; 歌いながらゾクゾクするような、歌うこと自体が感動体験という感じの編曲だった。
他にはラリー・フェラル、ドルフェス・ヘールストークという人の編曲も紹介されていた(これらも電話でのインタビュー付き)。
Show Boat Tunes 1840-1900. 米Desto DST-6423 (LP)
ブラック・フェイス、ミンストレル・ショーという言葉がライナーに踊っているが、演奏者も作曲者も書いていないので、極めて不親切。もちろんいつ録音したかも分からない。モノラル録音。ミンストレル・ショーは、時代考証をした録音が他にあるのだけれど、"Show Boat Tunes" というタイトルにすっかり騙されたようだ。伴奏は多少南米入ってません(マリアッチ風の楽器法)? まあリスナーが聞き流すということならば、問題ないということなのだろう。ちなみに収録曲はStop that Knocking at the Door, Way Down in My Heart I've Got a Feeling for You, Somebody's Grandpa, Soft Shoe Dance, History ob de World, Nelly Bly, Angel Gabriel。裏面(A面)はBurrill PhilipsのSelections from "McGuffey's Readers"である。
0 件のコメント:
コメントを投稿