2005年2月17日木曜日

The Disney Version

Richard Schickelによるディズニー史/伝記をナナメヨミ。ディズニー社の傘下で書かれなかったディズニー本として評価が高いもののようだ。ビジネスのことにはあまり注意を払って読んでいないのだが、例えばウォルトの「革新」「実験」は『白雪姫』で一段落し、その後、急速に型が確立し、新鮮さを失っていく、柔軟性を失っていくといった認識は、確かにこれまで読んできた好意的な本には書かれていなかったように思う(日本では森卓也などは、こういった考え方に共感しているのかもしれないな。彼の『アニメーション入門』を眺めた感じ)。またマルチプレーン・カメラの威力というのが一般の聴衆には分かりにくいということ、それは「エンジニア」としての功績であること、更にはウォルトの考えていたハイ・カルチャーとはどういうものだったのかということにも触れてあって面白い(『ファンタジア』にディームズ・テイラーを迎えた意味など)。もうちょっといろいろ調べてみないといけないな。

Schickelの書いていること、すべてに賛同する訳でもないけれど、こういった批判的な眼を持ち続けることは必要だと思う。

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