2013年2月14日木曜日

タンノイで聴くブラームス

神奈川県立図書館で、レコード鑑賞会「ブラームスの午後」が行われるようです。ご興味のある方は、参加されてみてはいかがでしょうか? 実は私はまだこの手の会に参加したことがなく、タンノイがどこに置いていあるのかも知らなかったりします (汗

神奈川県立図書館、県民公開講座 レコード鑑賞会 ブラームスの午後 http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/yokohama/information/recordkansho-3.html

2013年2月9日土曜日

フェリス山手8号館

洗練されたデザインと高い耐震性でも注目される山手8号館 

えっ、これがリフォームなの? おっしゃれ〜という感じの、フェリス8号館が『日本教育新聞』にも取り上げられているそうです。高い耐震性と洗練されたデザインの融合なのですね。とても気持ちのいい校舎です。

後期は、私もここで授業をしました。

2013年2月8日金曜日

神奈川新聞の連載

【連載】県立図書館「廃止」を問う(1)=本にさわれない?
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290003/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(2)=そこにポリシーはある
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290004/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(3)=手に取ることで「出会う」
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290038/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(4)=貸出数だけが重要なの
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302010015/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(5)=高い「一覧性」競争力補う
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302020009/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(6)=二重行政批判の矢面に 大阪・中之島
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302040011/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(7)=地元で資料を読む意味 都立多摩図書館
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302040027/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(8)=デジタル化 遠隔地をカバーするには
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302050034/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(9)=建館の精神
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302070008/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(10)=機能強化
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302080011/

2013年2月1日金曜日

図書館の視聴覚資料

【連載】県立図書館「廃止」を問う(4)=貸出数だけが重要なのか/神奈川 (「カナロコ」)

神奈川県立図書館の閲覧・貸出「廃止」に関する「神奈川新聞」の連載が続いています。県内の公共図書館に占める両館の貸出数の比率が低いことが今回の問題の背後にあるというのが県教育委員会における議論の背後にあるようですが、この記事において指摘されているように、確かに貸出数だけを見ているだけでは分からないことも多いですね。個人的な認識では、図書館=貸本屋ではありませんので(市立図書館は、ベストセラー等も含めて、そちらの方向が強いのかもしれませんが)、貴重な資料への自由なアクセスを通じて県民の文化を牽引するような大きな役割を担う活躍を、これからも期待したいところです。

私が時々お世話になる視聴覚資料室の場合ですが、年配の方を中心に、バスケットにCDを何枚も入れていらっしゃる方を拝見します。おそらくレコードやCDの場合は図書とは性格が違って、老後のたしなみとして音楽を聴くというのもあるのでしょうか。所蔵される音源にしても、例えば近所のレンタル屋さんとは違うのが県立の視聴覚資料室の特徴でしょう。

クラシックやジャズが「高尚」だと言いたい訳ではありませんが、ここは日本の伝統音楽の音源が揃っているのが貴重ですし、いわゆる「商業主義」に乗りにくいながら芸術性・文化的意味のある音源は、借りて、聴いて、その魅力を感じてもらうことが、とても大切だと思います。クラシックに関していえば、ワーグナー愛好家のコレクションだけでなく、音楽学者や評論家が寄贈した大量のLPレコードのコレクションもあって、私が勤務する大学の図書館にはない貴重なものも、ざくざく見つかります。「こんなものまで借りて聴けるのか」と思う夢のような場所、というのは大げさでしょうか? 少なくともお近くのクラシック愛好家は一度、訪れてみては良いのではないかと思います。

本当は楽譜も貸し出してもらえるのが一番ですが、著作権のからみもあって、難しいのでしょうか。私は20世紀アメリカの作曲家の伝記を読むことが多いのですが、その中に、「図書館の楽譜を借りて勉強した」という記述を何度か見たことがあります。ボストンの公立図書館なんかは、確かに大きな楽譜のセクションがあって、とても便利ですね。別に作曲を専門とせずとも、好きな曲の楽譜があると、それを眺めてみるだけでも、興味が湧くものです。

一応大学で音楽ジャーナリズムを教えている者としては、まだまだ神奈川県立図書館で借りるべき・聴くべき名演・名盤というのはたくさんあるという認識です。

また、県立レベルの図書館、いわゆるリサーチ・ライブラリーの場合、貴重資料の所蔵ということもありまして、館内利用の資料を使って、その場でやる作業も多いですね。去年の3月まで住んでいた富山県の県立図書館でも、明治時代に発行された教育雑誌や唱歌集など、貴重なものがたくさんありました。その多くは、館内閲覧のみで行っているのが普通ですね。今後こういうものが閲覧中止なると、いちいち許可を申請するなどの手続きが必要になるのでしょうか? 「研究者」以外の人でも、アクセスは確保されるのでしょうか?

いずれにせよ、機会があれば、神奈川県立の音楽・芸能系の古い資料を探るようなことをやってみなければいけないかなあと思います。

2013年1月30日水曜日

引き続き、神奈川県立図書館について

神奈川新聞において、県立図書館の話題が連載されております。

 【連載】県立図書館「廃止」を問う(2)=そこにポリシーはあるか/神奈川

要するに「経費削減のため」だけじゃダメってことでしょうね。大学でもILL (図書館間相互貸借) はありますけど、あれはお金もかかるし、1週間は待たないといけない。急ぎの調査には間に合わないですね。その場で一気に見られる、複写をしてもらえることの便利さは、郷土史調査なんかでも、大いにあるものです。

【連載】県立図書館「廃止」を問う(3)=手に取ることで「出会う」/神奈川 

そして、本を眺めるブラウジングの面白さは、実際に図書館を使ったことのある方であれば、どなたも体験されていると思います。県立は本当はLPも大量に持っているので、そこも開架にしてほしいというのが本音ではありますが、整理が大変なので (利用者の人が自分で棚に戻すようにしておくと、間違った場所に戻した場合大変…) 、そこまでは望みません。ただ、データベースで探すのはやっぱり面倒だし、思わぬ資料を発見するのは、本でもCDでもレコードでも同じなんですね。

視聴覚資料の問題は、聴くのに時間が必要だということです。もちろん読むにも時間はかかりますが、例えばオペラ1曲を聴くには2時間以上はかかる。図書館から借りることができれば、例えば夕飯後にゆったりリビングのステレオで楽しめます。図書館だとヘッドフォンだし、閉館時間には帰らないといけない。これはやっぱり不便です。極端な例を言えば、紅葉坂を上って図書館の中でワーグナーの《指環》を聴くには何回通うんだろう、とか。

[2013.2.1 追記] 県立図書館内での「閲覧」もできないようになると、「紅葉坂を上って図書館の中でワーグナーの《指環》を聴く」ことは、そもそもできなくなるのですね。横浜市立図書館は視聴覚資料の貸出を行っていないので、実質的には「死蔵」状態になりそうです。聴けるとしても、市立図書館内のブースに通うことになるのでしょうか???

一方、6点の視聴覚資料を3週間借りられるのが県立図書館のポリシーですから、例えばワーグナーの《指環》4部作も、3週間あれば、ゆっくり家で楽しめますよね。この違いは大きい。しかもあそこの「佐藤コレクション」はワーグナーの宝庫です。そういった資料は、やっぱり館内使用だと、ゆっくり楽しめませんね。

2012年11月23日金曜日

図書館の利便性についての疑問−補足

神奈川県立図書館の「利便性」については、次のブログ記事も参考になりそうです。

神奈川県立図書館2館の蔵書は現状でも様々なルートで利用できる (Copy & Copyright Diary)
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20121115/p1

2012年11月16日金曜日

図書館の利便性についての疑問

神奈川県立図書館の貸出・閲覧をやめるという話が神奈川県から出ているというのは、由々しき事態という気がいたします。教育委員会が積極的に県民の教育環境を悪化させることを提案するというのは、ちょっと考えられない感じがいたしますが、本当なのでしょうか。仮に本当だとして、それに対して強い反対が県民から出ないということであれば、それはこの県だけでなく、日本全体で図書館に対する意識が低いということの象徴なのかもしれません。自治体の財政を問題にするにしても、社会教育に関していえば、ここは最後の砦ではないかとも思ったりします。

少なくとも私が留学していたアメリカで、図書館を使えなくするなんていうことになると、大変な反対運動が起きるような気がします。図書館を使ったプロジェクト(まあ、宿題と言ってもいいですが)は、小学校の頃からやっていますし、アメリカは本が高いということもあり、かなりの人が図書館を使っています。

横浜には市立図書館もありますが、県立図書館の場合は単に「貸本」をするというだけでなく、アカデミズム(例えば大学)に属していない人々にとって「研究調査」の拠点でもあり得ます。ここが県立図書館の大きな特徴でしょう。

実は私自身、大学に属していない時期が10年ほどありまして、その時、富山の西洋音楽史の研究を行ったのですが、富山県立図書館の蔵書を自由に使えなかったら、何もできなかったと思います。市立はやはり「貸本」のイメージが強く、あるいは神奈川県の方々の大半が考えている図書館のイメージも、レンタル本屋さんのイメージしかないのかもしれませんが(とは思いたくないですが)、そこはちょっと考えていただけないかと思うのであります。

県立図書館サービス廃止で知事「県内全体の利便性高まる」と強調
神奈川カナロコ 2012年11月15日
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1211140016/
 県立図書館2館の閲覧・貸し出しサービスの廃止を県教育委員会が打ち出したことについて、黒岩祐治知事は14日の会見で「市町村立図書館で(県立図書館の蔵書の)閲覧と貸し出しができれば、県内全体の利便性が高まる」と強調、市町村側の合意が得られれば、県民が直接利用する機能を廃止する意向を示した。 知事は県教委の方針を支持した上で、「県立図書館の閲覧、貸し出しはすごく少ない。そのためだけに人をたくさん配置している」と指摘。川崎図書館(川崎市川崎区)は移転の必要性があるとし、県立図書館(横浜市西区)の存廃は「相談しながら検討していく」と述べた。

ということで、まさに知事の口から神奈川県立図書館の貸出・閲覧をやめるという話が出ており、ちょっとびっくりしています。

たとえば横浜市立図書館において県立図書館の蔵書を借り出せるというのは、今でもやっていることです。ですから「利便性」に関しては、現状でもそんなに悪いとは思いません。つまり神奈川県立図書館という直接の貸出拠点が一つなくなるということで、それは確実にマイナスになると考えます。

音楽の面から心配なのは、視聴覚資料、つまりLPレコード、CD、ビデオの扱いです。県立図書館では視聴覚資料の貸出を行っており、クラシックや日本の伝統音楽など、かなりのものが揃っており、これは広く県外にも自慢できる内容です。一方、横浜市立図書館は、視聴覚資料は館内使用で、貸出は行っておりません。

視聴覚資料を貸し出して家で聴けるメリットは大きいです。県立図書館の視聴覚資料室には視聴用のブースもありますが、長時間の作品を聴くのは非常に大変です。実は県立図書館の視聴覚資料のコレクションの目玉には、ワーグナーのコレクションがあります。ワーグナーの楽劇というのは3時間・4時間が当たり前の作品が多く、こういった長時間の作品は、忙しい人にとっては、やはり家でじっくり、あいた時間に聴けるのはありがたく、聴く度に図書館に行くというのは、「利便性」の上では大きなマイナスになります。視聴覚資料3週間6点というのは、かなりありがたいですね。ちなみに富山市立図書館は視聴覚資料を貸し出してはいますが、2週間3点までです。

視聴覚資料についても、おそらく「閲覧廃止」ということですので、それが実現すると、県立図書館にある視聴覚資料は、例えば横浜市立図書館図書館のブースで聴くということになるのでしょう。たしかにブースは身近になるかもしれませんが、不便であるには違いないです。横浜市立図書館の、視聴覚資料の貸出をしないポリシーは、今のところ変わらないでしょうから、横浜市民は、県立図書館の本は借りられても、レコード、CD、ビデオは借りられないということになりそうです。ということになると、やはり「利便性」は格段に悪くなりそうです。

さて、県立図書館の資料というと、調査対象によっては書庫ばかりを頼ることになります。そういった書庫の資料にしても、現地のカウンターで次々に出してもらわないと、例えば神奈川の地元の文化や音楽に関するリサーチはものすごく困難になりそうです。そういった貴重資料、郷土史系の資料を、例えば横浜市立から借りることができたとしても、ものすごく手間がかかりますし、その場で見比べて何か他のを請求というのも、とても難しくなります。やはり「利便性」は落ちそうです。

以上、こと「利便性」ということを軸に県立図書館の貸出・閲覧中止を考えますと、私にとっては、あまり良いことが思い浮かばないのが本当のところです。