ディズニー・アニメの本を書いているとき、一応関連として、日本のアニメ、特に東映動画の映像やサントラを調べていたことがある。いくつか見たけれど、例えば『長靴をはいた猫』にしても、「挿入歌」の扱いは、ディズニー・ソングとは違うということ。それはもちろん、「挿入歌」という言葉自体が、すでにディズニー的じゃないっていうことというか。やはりセリフ劇で進めていく部分と歌の部分が、割としっかり分離しているということだと思う。また、いわゆる「ミッキーマウシング」が、それほど採用されているということではないことだろうと思う。
菊地成孔さんなんかは、このミッキーマウシングを、悪い音付けの見本のように考えていたようであるけれど、ミッキーマウシング自体は、MGMでも、トムとジェリーでも続いていた訳だし、一つのコミカルなスタイルとして確立していると考えた方がいいのだと思う。
日本のアニメで難しいのは、例えば音楽監督、音監の存在じゃないかと思う。テレビ・アニメの場合は、使い回しのBGMが基本だから、それをどの場面にどう使うかの判断が音監に大きく委ねられている。映画にしても、例えばいま思い出すのは『機動戦士ガンダム II 哀・戦士編』なんかの《哀戦士》のスポッティングは、音監がやったものだときく。富野由悠季氏がエンディング・ロールに持っていったら、えらい評判が悪かったらしい。
ただこれに関しては、オリジナルを知っているからこそ、ということなのかもしれないし、僕自身、富野氏が改定時の戦闘シーンにどんな音を要求したのかを知らないので、何ともいえないなかったりするものの、戦闘シーンに《哀戦士》が出ることの効果はあったに違いない (僕自身は、実はあんまり興味がない歌だったので、それほど強い感慨はないのだが。そもそもこの劇場版自体が、いわゆる総集編なので、そんなに興味がなかった)。
東映動画は「東洋のディズニー」を目指していたらしいのだけれど、音楽のつけ方に関しては、けっこう違っているという印象を持っている。ディズニーに近いということであれば、ウォルト・ディズニーの晩年から没後の作品が、特に『眠りの森の美女』以降が、次第にミュージカル色を失っていき、どちらかというと、東映動画っぽくなっていったように思えてしまう。もちろんこれは歴史的な検証ではなくて、たんなる印象論ではあるけれど。『きつねと猟犬』は、特にクライマックスのスコアリングが、通常の映画と変わらないアクション・シーンであり、歌もかなり「挿入歌」に近くなっている。ミッキーマウシングは大きく後退してしまっていたように思う。
『リトル・マーメイド』がディズニー復活と思われるようになったのも、それ以前のディズニー・ソングが「挿入歌」になっていたことの証左のように思える。それは「ディズニー・アニメを観ている人でさえ、もうすでにディズニーのフォーマットに飽きていたんじゃないか」ということをスタッフが感じ取っていたからではないかと、僕は思う。
ところで、ハワード・アシュマンとアラン・メンケンという、ミュージカル畑の人間を連れてきたというのは、ディズニー社にとっては、一つの賭けだったんじゃないかと思うときがある。シャーマン兄弟は別格として、ディズニーがミュージカルのプロダクションに直接関わってた作曲家を連れてきたっていうのは、アシュマン=メンケンの前にはなかったんじゃないだろうか。ソング・ライターとスコア・コンポーザーという組み合わせは長くあったとは思うのだけれど。『白雪姫』のころは、考えてみれば、まだブロードウェイというよりは、オペレッタ (ヴィクター・ハーバートとかジェローム・カーンとか) の時代なんだよね。
2011年7月28日木曜日
2011年7月23日土曜日
『ぴあ』について考えてみようと思う
『ぴあ』が休刊になったと聞いたのだけれども、実は僕はこの雑誌にそれほどお世話になった記憶がないんだねえ。『音友』もそうだけど、富山とか新潟にいると、「ああ、大都市ではそういうコンサートやってるんだねえ。いいなー」と羨望の眼差しを向けることはあっても、大半が自分とは無関係のものだと思っていた。
東京には2年住んでいたので、さて『ぴあ』でも、と買ってみたけれど、僕の、当時の興味の対象がものすごく限定されていたため、どちらかというと、毎日配達されていた『朝日新聞』の夕刊が、一番情報源としては重宝していたという印象がある。とくに国立劇場や歌舞伎座で行われている日本の伝統音楽の公演の情報は良かったと思う。
この頃、絵画や映画、ポピュラー系のものにもっともっと目を見開いていれば、さぞかし大学院の2年も楽しかっただろうなあと思う。まあ学芸大の音楽学は東川先生、足立先生で、どちらも授業はまったく(劣等生の)僕の役には立たなかった。せめて学会というものを紹介してもらっていれば別だったのかもしれないが。
絵画を本格的に観たのは、初めての海外旅行で観た MoMA ならびに メトロポリタン美術館が最初だったと思うし、映画やポピュラー系については、アメリカに行ってから。われながら視野の狭さに驚くものだけれど (増田聡氏なんかは僕のサイトを見て「芸大的な量見の狭さ」だなんて紹介してたね)、まあこれも、それは事実だから仕方ないのだけれども。
話が自分語りになってしまったけど、ようするに『ぴあ』というと、僕の妹の方がメイン・カルチャーに興味を持っていたのか、時々買ってたようだけど、結局お世話にならずじまいだったように思う。唯一の例外は別冊の音楽ホールガイド。座席表まで網羅してあって、まだサントリーホールやらオーチャードやら、芸術劇場が新鮮な雰囲気を持っていたような気がする。これはいまでも書庫に保存してある。図書館を網羅を網羅した別冊も持ってたと思う。類書は他にもあったし、ホールガイドほどインパクトはなかったが、これもどこかに保管してあるはずだ。
東京には2年住んでいたので、さて『ぴあ』でも、と買ってみたけれど、僕の、当時の興味の対象がものすごく限定されていたため、どちらかというと、毎日配達されていた『朝日新聞』の夕刊が、一番情報源としては重宝していたという印象がある。とくに国立劇場や歌舞伎座で行われている日本の伝統音楽の公演の情報は良かったと思う。
この頃、絵画や映画、ポピュラー系のものにもっともっと目を見開いていれば、さぞかし大学院の2年も楽しかっただろうなあと思う。まあ学芸大の音楽学は東川先生、足立先生で、どちらも授業はまったく(劣等生の)僕の役には立たなかった。せめて学会というものを紹介してもらっていれば別だったのかもしれないが。
絵画を本格的に観たのは、初めての海外旅行で観た MoMA ならびに メトロポリタン美術館が最初だったと思うし、映画やポピュラー系については、アメリカに行ってから。われながら視野の狭さに驚くものだけれど (増田聡氏なんかは僕のサイトを見て「芸大的な量見の狭さ」だなんて紹介してたね)、まあこれも、それは事実だから仕方ないのだけれども。
話が自分語りになってしまったけど、ようするに『ぴあ』というと、僕の妹の方がメイン・カルチャーに興味を持っていたのか、時々買ってたようだけど、結局お世話にならずじまいだったように思う。唯一の例外は別冊の音楽ホールガイド。座席表まで網羅してあって、まだサントリーホールやらオーチャードやら、芸術劇場が新鮮な雰囲気を持っていたような気がする。これはいまでも書庫に保存してある。図書館を網羅を網羅した別冊も持ってたと思う。類書は他にもあったし、ホールガイドほどインパクトはなかったが、これもどこかに保管してあるはずだ。
2011年5月9日月曜日
ニュー・サウンズ・イン・ブラス第39集
今年はいろいろな分野に書かせていただいておりますが、ヤマハ・ミュージック・メディアさんから出版されている『ニュー・サウンズ・イン・ブラス第39集』の楽譜の解説文を担当させていただいております。ただし無署名であります。常日頃はクラシックについて書いていますが、吹奏楽というのは、とても幅広いジャンルの音楽をカバーしますね。
実は私も中学・高校と吹奏楽をやってまして (ちなみにホルンでした)、NSBはとても身近な存在です。その解説を書かせていただける機会があるとは、感無量です。今はもう吹奏楽をやっていませんが、何時までも語り継がれるスタンダードであってほしいものです。
2011年4月8日金曜日
DATに録音したアナログ音源の保存
ここ2日ほど、ひどい下痢。どうしたもんだろ。やっぱり疲れてるのかなー。
最近ハードオフで買ったDATレコーダーが活躍中。以前Sonyのをヤフオクで落札して使っていたが、僕の使ってたDenonのポータブルと相性が悪いのか、デジタルノイズが出まくっていたし、走行系がすぐにダメになり、途中で止まったりの連続だった。
我慢ができなくなって、ついに2台目を購入。パイオニア新品定価12万、中古売価2万8千円。3ヶ月保証が付いてるから、安心でもある。あ、2回払いです (汗
1本だけ、この機械でのノイズが出まくってしまうテープがあった。でも、その他は、今のところ大丈夫。快適♪
といっても、僕のDATは、某大学の某先生の研究室でカセットからコピーした数本を除いては (ドイツでエアチェックしたっぽいのとか、某先生の自作とか、松平頼暁さんの作品とか、甲斐説宗さんの作品とか) 、それほど貴重なものはないと思う。アメリカ時代に、図書館から借りてきたCDやLPの音源が大半。まあでも、入手困難な音源は確かにあるのかも。学芸時代の音源もあるわなあ。『能楽囃子大系』はCDにもなってるけど、すぐには買えないし…、dHMからLPで出てた西ドイツの現代音楽集もいくつかあるし、ネリベルが曲を書いた (トリティコの原形みたいな曲も収録されている) オーケストレーション解説レコード (ナレーターはたぶんネリベルじゃない) もあるし (Folkwaysだから、ダウンロードして買えるけどね)。とりあえずCD-Rにしておけば、しばらくは心配しなくていいだろうと、タカをくくっておく。
最近ハードオフで買ったDATレコーダーが活躍中。以前Sonyのをヤフオクで落札して使っていたが、僕の使ってたDenonのポータブルと相性が悪いのか、デジタルノイズが出まくっていたし、走行系がすぐにダメになり、途中で止まったりの連続だった。
我慢ができなくなって、ついに2台目を購入。パイオニア新品定価12万、中古売価2万8千円。3ヶ月保証が付いてるから、安心でもある。あ、2回払いです (汗
1本だけ、この機械でのノイズが出まくってしまうテープがあった。でも、その他は、今のところ大丈夫。快適♪
といっても、僕のDATは、某大学の某先生の研究室でカセットからコピーした数本を除いては (ドイツでエアチェックしたっぽいのとか、某先生の自作とか、松平頼暁さんの作品とか、甲斐説宗さんの作品とか) 、それほど貴重なものはないと思う。アメリカ時代に、図書館から借りてきたCDやLPの音源が大半。まあでも、入手困難な音源は確かにあるのかも。学芸時代の音源もあるわなあ。『能楽囃子大系』はCDにもなってるけど、すぐには買えないし…、dHMからLPで出てた西ドイツの現代音楽集もいくつかあるし、ネリベルが曲を書いた (トリティコの原形みたいな曲も収録されている) オーケストレーション解説レコード (ナレーターはたぶんネリベルじゃない) もあるし (Folkwaysだから、ダウンロードして買えるけどね)。とりあえずCD-Rにしておけば、しばらくは心配しなくていいだろうと、タカをくくっておく。
2011年3月31日木曜日
こんなこともやってたり
私が解説を書かせていただいた『ニューサウンズインブラス (NSB) 2011』、すでに曲目があちこちに載っているようなので、その時の体験談をメモっておきます。
まずは、ラインナップから。
・坂本冬美メドレー
・AKB48 ヒット曲集
・K-POP 〜Girls編〜
・ルイ・アームストロング・メドレー
・「上を向いて歩こう」
・「パイレーツ・オブ・カリビアン」
・「いとしのエリー」
・「また逢う日まで」
・「ロミオとジュリエット」
・「塔の上のラプンツェル」
吹奏楽は、ジャンル幅が広いですよね。そして、今回の執筆にあたってポピュラー音楽に Wikipedia がどのくらい役に立つ/立たないかを初めて体感した次第です。出発点は、とりあえずの Wikipedia だったのですが、やはりどれも曲のリリース・データと、それにまつわるタイアップやCMへの使用など。客観的記述が主とは思いながらも、やや作品の面白さ知るには物足りない感じ。結局のところ坂本冬美は猪俣公章の著作、坂本九は自伝や中村八大コンピレーションCD Boxの解説書、尾崎紀世彦については、筒美京平について書かれた本を入手、サザンについては中山康樹の『クワタを聴け!』 (集英社新書) や地球音楽ライブラリーの一冊、アームストロングは各種英語サイトや自伝など。とりあえず、いずれも裏取りをいたしました。「ああなるほど、この本から取ってきたのね」というWikipedia項目もあれば、その詳細は不明のものもあれば、本に当たらないとダメっていうものまで、様々でした。クラシックよりも未知な世界だったのですが、本当に新しいものでなければ、何かしら活字にはなっているものなのですねえ。
難儀だったのが K-POPの少女時代とKARAかな。ムックとか音楽雑誌とかで何とか。ただ驚いたのが、こういうムックでも、公式サイトの文をそのままコピペっていうのがあったということかも。AKB48が結局のところ今回は最も難しく、リリース日などは Wikiに頼らざるを得なかったり。インタビューを集めたという本を買ってみたけど、まあ、アイドル・ファン向けだから、音楽について語ってるわけじゃないんだよね。一応関わってる作曲家のサイトはチェック。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』や 『ロミオとジュリエット』、 『塔の上のラプンツェル』は、もちろん映画そのものを観て、サントラを買いました。2番目のニーノ・ロータについてはBurlingameのSound and Visionがあったので、本当に助かりました。この本は、サントラの解説本で、手っ取り早く具体的な作品を調べるには便利です。『ラプンツェル』については割と楽で、雑誌『ディズニーファン』にはトランスクリプションと解説あり、英語のエンタメ系サイトには、作曲者メンケンのインタビュー (映像・文章) など、たくさんありますから。
解説の校正は編プロ→ヤマハ→編プロと3回あるのかな。こんなに念入りに校正やる体験は初めてかもー。
実は今回のNSBの仕事は、僕の学部時代の同級生の依頼で、彼からは、地震の被災者を応援するJ-POP応援歌集を出すらしく、その楽譜のための誰かが書いた解説文の「差し替え原稿」を依頼されました。もう時間がないので、YouTubeで聴いて、Wikiを覗いて書くしかなかったですねー。ただ「歌詞の内容からどういう曲か解説してほしい」ということだったので、歌詞サイトに行って、音楽の特徴を軽く触れて、今朝送付しました。
で、差し替え原稿ということで、元の原稿も拝見したのだけれど、いやー、これが見事にWikipedia+アーチスト・ブログのコピペなんだよねえ。そういえば学会でも、コンサートのプログラムっていうのは名曲解説全集の引き写しでしょって言ってた某先生もいたなあ。現実問題としては、あれ写しても、全然使えないと思うのだけれども。
ということで、ポピュラー音楽の書き物にいどんでみた近況でした。
まずは、ラインナップから。
・坂本冬美メドレー
・AKB48 ヒット曲集
・K-POP 〜Girls編〜
・ルイ・アームストロング・メドレー
・「上を向いて歩こう」
・「パイレーツ・オブ・カリビアン」
・「いとしのエリー」
・「また逢う日まで」
・「ロミオとジュリエット」
・「塔の上のラプンツェル」
吹奏楽は、ジャンル幅が広いですよね。そして、今回の執筆にあたってポピュラー音楽に Wikipedia がどのくらい役に立つ/立たないかを初めて体感した次第です。出発点は、とりあえずの Wikipedia だったのですが、やはりどれも曲のリリース・データと、それにまつわるタイアップやCMへの使用など。客観的記述が主とは思いながらも、やや作品の面白さ知るには物足りない感じ。結局のところ坂本冬美は猪俣公章の著作、坂本九は自伝や中村八大コンピレーションCD Boxの解説書、尾崎紀世彦については、筒美京平について書かれた本を入手、サザンについては中山康樹の『クワタを聴け!』 (集英社新書) や地球音楽ライブラリーの一冊、アームストロングは各種英語サイトや自伝など。とりあえず、いずれも裏取りをいたしました。「ああなるほど、この本から取ってきたのね」というWikipedia項目もあれば、その詳細は不明のものもあれば、本に当たらないとダメっていうものまで、様々でした。クラシックよりも未知な世界だったのですが、本当に新しいものでなければ、何かしら活字にはなっているものなのですねえ。
難儀だったのが K-POPの少女時代とKARAかな。ムックとか音楽雑誌とかで何とか。ただ驚いたのが、こういうムックでも、公式サイトの文をそのままコピペっていうのがあったということかも。AKB48が結局のところ今回は最も難しく、リリース日などは Wikiに頼らざるを得なかったり。インタビューを集めたという本を買ってみたけど、まあ、アイドル・ファン向けだから、音楽について語ってるわけじゃないんだよね。一応関わってる作曲家のサイトはチェック。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』や 『ロミオとジュリエット』、 『塔の上のラプンツェル』は、もちろん映画そのものを観て、サントラを買いました。2番目のニーノ・ロータについてはBurlingameのSound and Visionがあったので、本当に助かりました。この本は、サントラの解説本で、手っ取り早く具体的な作品を調べるには便利です。『ラプンツェル』については割と楽で、雑誌『ディズニーファン』にはトランスクリプションと解説あり、英語のエンタメ系サイトには、作曲者メンケンのインタビュー (映像・文章) など、たくさんありますから。
解説の校正は編プロ→ヤマハ→編プロと3回あるのかな。こんなに念入りに校正やる体験は初めてかもー。
実は今回のNSBの仕事は、僕の学部時代の同級生の依頼で、彼からは、地震の被災者を応援するJ-POP応援歌集を出すらしく、その楽譜のための誰かが書いた解説文の「差し替え原稿」を依頼されました。もう時間がないので、YouTubeで聴いて、Wikiを覗いて書くしかなかったですねー。ただ「歌詞の内容からどういう曲か解説してほしい」ということだったので、歌詞サイトに行って、音楽の特徴を軽く触れて、今朝送付しました。
で、差し替え原稿ということで、元の原稿も拝見したのだけれど、いやー、これが見事にWikipedia+アーチスト・ブログのコピペなんだよねえ。そういえば学会でも、コンサートのプログラムっていうのは名曲解説全集の引き写しでしょって言ってた某先生もいたなあ。現実問題としては、あれ写しても、全然使えないと思うのだけれども。
ということで、ポピュラー音楽の書き物にいどんでみた近況でした。
2011年3月9日水曜日
観たもの・聴いたもの
解説原稿をこんなに連続して書いているのは、今年が初めてかもしれない。でも、ようやく、ちょっと一息かも。
・映画『女は女である』
物語としては、正直面白くなかったです。でもアンナ・カリーナの魅力だったり、使われる色彩の鮮やかさ、スタイリッシュさだったり。1961年だけど、色褪せない部分はありますねえ。突然第4の壁が取っ払われたり、字幕が入ってきたり。「表現」としては、とても興味深く拝見しました。
音楽はブツブツ切れている、でも厳密に画面の切り替えと合ってるところも多かったりするのかな。唐突感も一つのスタイルなのだろうな。真似するとすぐバレるっていうか。
聴いているもの
Stefan Wolpe: Ten Songs from the Hebrew. Arline Carmen, alto; Leon Lishner, bass; David Tudor, piano.
Alan Hovhaness: Upon Enchanted Ground. Samuel Baron, flute; Lucile Lawrence, harp; Claus Adam, cello; Elden Bailey, tamtam.
Hovhaness: Suite for Violin, Piano, and Percussion. Anahid Ajemian, violin; Maro Ajemian, piano; Elden Bailey, percussion. Columbia ML 5179 (LP).
所有資料をきちんと消化しよう! ということで、引っ張り出してきたLP。
ヴォルペにはチュードアの名前が演奏者として挙がってる。名前を知らずに聴いて、どう思うだろうか、名前を見てしまったので何とも言えないのが悔しいが、何となく前のめり感のある、積極的な弾き込みが、いかにもチュードアらしいといえば、そうなのだろうか。当たり前に、歌の邪魔になることはないけれど、音楽をリードしたり、インタラクティヴになったり、歌う方も油断出来ないっていう感じはする。
それにしてもヘブライ語による歌詞か。歌う人、少ないだろうな。リリカルだけど無調。
ホヴァネスは、いつものごとく、神秘的な様相。ジャワ島のガムランの、大きなゴングの音を模したようなタムタムの使い方。ハープが伴奏でフルートはスリンを意識しているのかな。チェロはなんだろう? 対旋律だから、直接的にはガムランに関係なしで、この辺が「融合」になるのかも。
組曲の方も、ガムランの影響を感ずるねえ。
・映画『女は女である』
物語としては、正直面白くなかったです。でもアンナ・カリーナの魅力だったり、使われる色彩の鮮やかさ、スタイリッシュさだったり。1961年だけど、色褪せない部分はありますねえ。突然第4の壁が取っ払われたり、字幕が入ってきたり。「表現」としては、とても興味深く拝見しました。
音楽はブツブツ切れている、でも厳密に画面の切り替えと合ってるところも多かったりするのかな。唐突感も一つのスタイルなのだろうな。真似するとすぐバレるっていうか。
聴いているもの
Stefan Wolpe: Ten Songs from the Hebrew. Arline Carmen, alto; Leon Lishner, bass; David Tudor, piano.
Alan Hovhaness: Upon Enchanted Ground. Samuel Baron, flute; Lucile Lawrence, harp; Claus Adam, cello; Elden Bailey, tamtam.
Hovhaness: Suite for Violin, Piano, and Percussion. Anahid Ajemian, violin; Maro Ajemian, piano; Elden Bailey, percussion. Columbia ML 5179 (LP).
所有資料をきちんと消化しよう! ということで、引っ張り出してきたLP。
ヴォルペにはチュードアの名前が演奏者として挙がってる。名前を知らずに聴いて、どう思うだろうか、名前を見てしまったので何とも言えないのが悔しいが、何となく前のめり感のある、積極的な弾き込みが、いかにもチュードアらしいといえば、そうなのだろうか。当たり前に、歌の邪魔になることはないけれど、音楽をリードしたり、インタラクティヴになったり、歌う方も油断出来ないっていう感じはする。
それにしてもヘブライ語による歌詞か。歌う人、少ないだろうな。リリカルだけど無調。
ホヴァネスは、いつものごとく、神秘的な様相。ジャワ島のガムランの、大きなゴングの音を模したようなタムタムの使い方。ハープが伴奏でフルートはスリンを意識しているのかな。チェロはなんだろう? 対旋律だから、直接的にはガムランに関係なしで、この辺が「融合」になるのかも。
組曲の方も、ガムランの影響を感ずるねえ。
2011年2月26日土曜日
映画音楽とか
・エルマー・バーンスティン 映画『ニューヨーク麻薬捜査線』サウンドトラック (Varese Sarabande)
映画見なくても楽しめるサントラというのは、どう評価すべきなんだろうと思うけれど、いやはや、これは独立で聴いても面白いね。バーンスティン (クラシックの指揮者とは違うカタカナ表記) は経験も長いから大丈夫だとは思うけど、もし映画本体を観たら音楽がうるさく感じられるんじゃないかという、いらぬ心配をしてしまう。ジャンル的にはジャズ/フュージョン系のスコアってことになるのかな?
・World Talk Radio: TV Time Machine. A Tribute to Composers Jerry Goldsmith and Elmer Bernstein. Originally aired on 8 September 2004.
アメリカのラジオで放送されていたと考えられる、テレビのサントラに関する番組をエアチェックしていたので、聴いてみた。ネット経由なので、あまり音は良くない。でも、なかなか面白く、貴重な音源もかかっていたようだ。
Jon Burlingameという映画音楽研究家がコメンテーターとして登場してて解説を加えているのだけれど、エルマー・バーンスティンがRiverboat というテレビ番組を、のちの「アメリカーナ」系の映画音楽のスタイルを完成させるための実験台としていたという。実際にテーマ音楽も紹介されたが、確かにそんな感じだし、テーマ音楽自体、すごくかっこいい。『荒野の七人』の冒頭に通ずるようなリズム型 (ポピュラー音楽的には「リフ」といってもいいのかもしれない) が、ここにも出ている。以下のYouTube動画は短くて音も悪いけど、なんとなくコープランドっぽいところもあって、バーンスティンの方向性がある程度分かるんじゃないだろうか?
以下の映像、色んな西部劇テレビ・ドラマが集められていますが、エルマー・バーンスティンのRiverboatは 0:24 あたりから始まります。
タイトルにもあるように、番組ではジェリー・ゴールドスミスのテレビ音楽についても紹介されている。NBCのThe Black Saddle がゴールドスミスのテレビ音楽としては、かなり初期になるんだね。しかもCBSの契約中だったため、クレジットが画面に出てないと。こういう非正規の仕事は "under-the-table stuff" って言うんだね。こちらもYouTubeの動画があって、ドラマ本編も観られるようだ (ただし日本語字幕なし) 。
映画見なくても楽しめるサントラというのは、どう評価すべきなんだろうと思うけれど、いやはや、これは独立で聴いても面白いね。バーンスティン (クラシックの指揮者とは違うカタカナ表記) は経験も長いから大丈夫だとは思うけど、もし映画本体を観たら音楽がうるさく感じられるんじゃないかという、いらぬ心配をしてしまう。ジャンル的にはジャズ/フュージョン系のスコアってことになるのかな?
・World Talk Radio: TV Time Machine. A Tribute to Composers Jerry Goldsmith and Elmer Bernstein. Originally aired on 8 September 2004.
アメリカのラジオで放送されていたと考えられる、テレビのサントラに関する番組をエアチェックしていたので、聴いてみた。ネット経由なので、あまり音は良くない。でも、なかなか面白く、貴重な音源もかかっていたようだ。
Jon Burlingameという映画音楽研究家がコメンテーターとして登場してて解説を加えているのだけれど、エルマー・バーンスティンがRiverboat というテレビ番組を、のちの「アメリカーナ」系の映画音楽のスタイルを完成させるための実験台としていたという。実際にテーマ音楽も紹介されたが、確かにそんな感じだし、テーマ音楽自体、すごくかっこいい。『荒野の七人』の冒頭に通ずるようなリズム型 (ポピュラー音楽的には「リフ」といってもいいのかもしれない) が、ここにも出ている。以下のYouTube動画は短くて音も悪いけど、なんとなくコープランドっぽいところもあって、バーンスティンの方向性がある程度分かるんじゃないだろうか?
以下の映像、色んな西部劇テレビ・ドラマが集められていますが、エルマー・バーンスティンのRiverboatは 0:24 あたりから始まります。
タイトルにもあるように、番組ではジェリー・ゴールドスミスのテレビ音楽についても紹介されている。NBCのThe Black Saddle がゴールドスミスのテレビ音楽としては、かなり初期になるんだね。しかもCBSの契約中だったため、クレジットが画面に出てないと。こういう非正規の仕事は "under-the-table stuff" って言うんだね。こちらもYouTubeの動画があって、ドラマ本編も観られるようだ (ただし日本語字幕なし) 。
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