2011年7月23日土曜日

『ぴあ』について考えてみようと思う

『ぴあ』が休刊になったと聞いたのだけれども、実は僕はこの雑誌にそれほどお世話になった記憶がないんだねえ。『音友』もそうだけど、富山とか新潟にいると、「ああ、大都市ではそういうコンサートやってるんだねえ。いいなー」と羨望の眼差しを向けることはあっても、大半が自分とは無関係のものだと思っていた。

東京には2年住んでいたので、さて『ぴあ』でも、と買ってみたけれど、僕の、当時の興味の対象がものすごく限定されていたため、どちらかというと、毎日配達されていた『朝日新聞』の夕刊が、一番情報源としては重宝していたという印象がある。とくに国立劇場や歌舞伎座で行われている日本の伝統音楽の公演の情報は良かったと思う。

この頃、絵画や映画、ポピュラー系のものにもっともっと目を見開いていれば、さぞかし大学院の2年も楽しかっただろうなあと思う。まあ学芸大の音楽学は東川先生、足立先生で、どちらも授業はまったく(劣等生の)僕の役には立たなかった。せめて学会というものを紹介してもらっていれば別だったのかもしれないが。

絵画を本格的に観たのは、初めての海外旅行で観た MoMA ならびに メトロポリタン美術館が最初だったと思うし、映画やポピュラー系については、アメリカに行ってから。われながら視野の狭さに驚くものだけれど (増田聡氏なんかは僕のサイトを見て「芸大的な量見の狭さ」だなんて紹介してたね)、まあこれも、それは事実だから仕方ないのだけれども。

話が自分語りになってしまったけど、ようするに『ぴあ』というと、僕の妹の方がメイン・カルチャーに興味を持っていたのか、時々買ってたようだけど、結局お世話にならずじまいだったように思う。唯一の例外は別冊の音楽ホールガイド。座席表まで網羅してあって、まだサントリーホールやらオーチャードやら、芸術劇場が新鮮な雰囲気を持っていたような気がする。これはいまでも書庫に保存してある。図書館を網羅を網羅した別冊も持ってたと思う。類書は他にもあったし、ホールガイドほどインパクトはなかったが、これもどこかに保管してあるはずだ。

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