2004年12月15日水曜日

Hawaiian Rainbow

Robert Mugge監督による、1987年制作のドキュメンタリー映画。知り合いにハワイアン・バンドでベースを演奏する人がいるので、久しぶりにこのビデオを観た。キャプテン・クックの時代に西洋音楽のハーモニーが導入されるまでのチャント、ポルトガル人が持ち込んだウクレレ、スペイン人からもたらされ改良されたスラッキー、そしてハワイの小さな島で一人の少年がやりだしたところから始まったスチール・ギターなど、ハワイ音楽の歴史が網羅的に紹介されている。

ビデオには二人の音楽学者による解説だけでなく、上質の演奏や音楽家のコメントも含まれており、とても楽しい1時間25分であった。ハワイ音楽は第2次世界大戦後、急速に人気がなくなっていったそうだけれど、現在も富山で活躍するハワイアン・バンドのメンバーとなる世代は、いつ頃軽音楽部でハワイ音楽に接したのだろう?

それにしても、ワシントンDCでハワイアンが聴かれているというのは知らなかった。

このビデオ、現在はDVD(米盤)にもなっているようだ。

僕が持っているハワイ音楽関係の映像では、ほかに『Kumu Hula: Keepers of a Culture』というビデオがある。しかしこれはテレビからの録画だし、画質は良くない。

2004年12月13日月曜日

ビデオテープの保存

3次元DNRという機能のついたパナソニックのビデオデッキを購入。HDDレコーダーの興隆からか、ビデオデッキは軒並み値崩れ(?)状態である。5・6年ほど前に購入した某社のデッキよりも安い値段なのに、画像は新しいデッキの方がはるかに良い。アメリカで使っていたデッキがパナソニックだったため、相性も良いようだ。早速シンシナティ・ポップスの独立記念日コンサート(2000年)をハードディスクに落としている。前のビデオでは画質も悪いしトラッキングも全く合わなかったが、これで安心して見られる(もっとも3倍モードで録画したことは、いまだに後悔している)。

今日は取材のための情報収集などに従事。年末年始があるから、タイミングをうまく見計らわないと。

2004年12月12日日曜日

アナログを語る会、2004年12月例会(12/10)

12月10日、南砺市のラモヴェールで行われた「アナログを語る会」に出席。今回もSPレコードを中心にいろいろ楽しむ。以下、聴いたレコードのメモ。

原信夫とシャープス・アンド・フラッツ クリスマス・アルバム

 気の利いた編曲で聴きやすい。リラックスした感じ。オーケストレーションの面白さ。木管 vs. ミュート付きトランペットによる対位法的展開など。日本の録音らしく、清潔な感じ。

チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 フランチェスカッティ(Vn)、ミトロプーリス/NYP 日コロムビア WL 5158

 グルーヴガードのない時代のLP。ブルーレーベル。アメリカ盤のオリジナルジャケットをそのまま使用。裏面も解説文の日本語以外は米盤と同一のデザイン。

 昭和30年代、LPが高価な時。高校の時にお買いになったLPだとか。

佐渡おけさ(編曲:堀内敬三) 藤原義江(テノール)、マキシム・シャピロ(ピアノ) 日ビクター 130470-A

 歌詞が聴き取りにくい。ピアノ伴奏でも意外に面白い、という声も。

F. W. Meacham アメリカン・パトロール、スーサ 忠誠 Victor Military Band; Rosario Bourdon, director. 日ビクター 22061-A、22061-B

 テンポは速め。《忠誠》もキーが違う???

篠崎誠二 作詞、陸軍戸山学校軍楽隊 作曲、満州産業建築学徒研究団々歌 伊藤隆一指揮陸軍戸山学校軍楽隊および合唱隊 日Polydor 3907-A

 曲のタイトルにそそられて聴いてみたけれど、歌としてはイマイチかな。裏は《希望に燃えて》という作品。

天使よおやすみ(Goodnight Angel)(Magidson & Wanbel)、Victor Silvester and His Ballroom Orchestra ニッポノフォン(Columbia)JX 62

 フォックス・トロット。ワイルを思い起こさせる、いいムードの音楽。本日のヒット! 裏面はLet's Waltz for Old Times's Sake。

 こういうレコードは、竹田楽器がよく売っていた、とも(もちろん、私は詳細は存じません)。

淡谷のり子 ドリゴのセレナーデ ニッポノフォン(Columbia)29301

  「この時代、これくらい歌えれば大したもんじゃないですか?」という意見。後のLPステレオ時代よりは、ずっと安定した歌唱。

"Waltzes of Johann Strauss"というユージン・オーマンディ指揮ミネアポリス交響楽団によるアルバムから、《美しく青きドナウ》 日Victor JD-589-A、B

 途中でネジを巻き直すハプニングあり

ジングルベル、ホワイト・クリスマス フランク・シナトラ 日Columbia ABL 7

井波町瑞泉寺 太子奉賛音頭

 極めて貴重な、ローカル音源。蓄音機とともにSPレコードを借りてきたので、CDに焼いてみようかと思う。

2004年12月8日水曜日

Albanyから、またまたギリスCD!

Albanyレーベルからドン・ギリスの第4交響曲、ピアノ協奏曲第2番のCDが出たようです。

2004年12月4日土曜日

僕はランチにでかける:ロック・エッセイ

間 章 著、柏書房、1992

私はロックの門外漢であるが、評論として非常に興味深く読み始めている。著者の論ずる対象のせいでもあるのだろう、現代音楽に言及した箇所も少なくなく、シュトックハウゼン、ライリー、ライヒ、ケージの名前が出てくるとは思わなかった。『この旅に終わりはない』の方はインタビューが多かったためか、間氏の発想を直接感ずるのはこのロック評論の本である。文章も相対的に読みやすいかもしれない。

その他では、水曜社発行の『小出郷文化会館物語』(小林真理、小出郷の記録編集委員会/編著、2002年発行)は記録としても大変興味深く、いわゆる市民中心の音楽振興とは何なのかを考えるには好著と言えるだろう。行政と市民の関係、実際のプロジェクトの推移、それぞれにおける問題点とその解決など、学ぶべきことは多い。『新ひたち風土期 音楽市民 まちを作る』(佐藤克明著、日立市科学文化情報財団、芸団協出版部、1993年)は、パイオニア的なものを感ずる記録。文体については好みが別れるだろうが、市民参加型音楽祭へとつながって行く過程が記されているようだ。また、 著者の日立市における活動の精神的基盤となった日本フィルの問題については、雑誌記事タイトルや室内楽演奏会についてしか知らなかったので、興味を持った。

その他、CDでは、今さらながら、ジョン・ゾーンの『Naked City』、スラトキン/BBC響のバーンスタイン/交響曲1~3番、ガーシュイン、バーリンのピアノ作品/歌曲集(モリス、ボルコム)などを入手。

2004年10月2日土曜日

アメリカ音楽リスニング・メモ (2004年9月〜10月)

デヴィッド・N・ベイカー:ヴァイオリンとジャズ・アンサンブルのための協奏曲 カーメン・ドラゴン指揮ハリウッド・オール・スター・ジャズ・バンド Laurel LR-115.

ドラゴンはインディアナポリス生まれ。もともとジャズトロンボーン奏者で作曲編曲家である。スタン・ケントン、メイナード・ファーガソン、ライオネル・ハンプトン、バディー・ジョンソン、ウェス・モンゴメリーだと共演したこともあるそうだ。(2004.9.30執筆)

From the Kitchen Archives: New Music, New York 1979.  Orange Mountain Music OM 0015. (2CDs)
アマゾン

The Kitchenは 1971年ビデオアーティストWoody and Steina Vasulkaによって 設立された。ビデオ、音楽、舞踊(ダンス)、パフォーマンス、ニューメディア、文学をリードする中心的存在として国際的に知られている。そして最先端の複合領域にまたがる作品にのみ焦点を当てるのだという。

The Kitchenは 30年以上にわたって、すべての演目をビデオテープ、あるいは録音テープに記録してきたそうだ。しかし、近年、古い媒体に残された6音が痛み始めたと言う。1999年Elise Bernhardtのもと寄付金を募ったのだとか。 1970年代のテープだと、1つの箱の中にジョン・ケージ、フィリップ・グラス、ローリー・アンダーソン、デヴィッド・チュードアといった録音が詰め込まれていた1枚目の方が楽しく聴けた。以下、思いつくままのメモ。

フィリップ・グラス:《ダンス #4》(1979)

ライブだとキーボードの演奏も結構指がもつれているように聞こえる。それゆえ純粋に反復を追っていくのとは、別のところに耳がいってしまうところがあった。これはアンサンブルではなくて、グラス1人による演奏? 11:59から電子キーボードのためか、低音はあまりなく、テンポも若干速めだ。 

比較として聴いた1986年のCBS版もグラスの自演。エコーがある分自然に聞こえる。倍音も多く入っている。 教会やオルガンとダンスはかなりイメージ的に遠い存在だ。23分もの作品は耐え難い作品ではある。19分あたりから変わったコード進行が挿入されている(?)。重厚なイメージが強くなってくる。

Jon Gibson:Criss X Cross

きっちりと規定されたピッチの中で、緩やかに規定されたあるいは全くの即興によるリズムやフレーズによる作品とライナーにある。一方、時間は延々と続いていくのだから、飽きずにやるには変化が必要だろう。

Pauline Oliveros. The Tuning Meditation

彼女が行っているソニックメディテーションを、結果として作品となったものでなく、現実に何が起こっているのかを想像しながら聞けるのが面白い。冒頭のオリヴェロスの指示に従って、CDの聴き手も瞑想に入り込むことさえできる。(2004.10.2 執筆)