2009年2月6日金曜日

整理法の本についてのメモ

前にも書いたと思うのですが、私は情報整理のノウハウに興味を持っています。実際自分ができるかどうかは別として、発想が広がりますよね。学生時代には山根一眞さんの『スーパー書斎の仕事術』に強い影響を受けまして、一時期「山根式袋ファイル」を作ったりしましたが、封筒を買うのが面倒になってやめてしまったという経緯もあります。でも発想自体はとても良かったですし、不要の封筒が家にたくさんあって、その整理に困るような職業の方だったら、トライしてみる価値もあろうかと思いました。

中公新書から出版された野口悠紀雄さんの『「超」整理法』を読んだ時のインパクトも大きくて、なるほど使ったファイルの時系列で行なう方法もあるか、と思ったりしました。ただ私の場合、いわゆる「神様ファイル」 (将来必ず必要になるので捨てられないファイル、という解釈でよろしいでしょうか) にするハードルが低いためか、「捨てる」ことができないので、残念ながら実行には移せませんでした。当時はフロリダにいて、現地で容易に入手できるものでも、日本、ましてや富山ではほぼ入手不可能というものもあると考えていたからです。

で、先日地元の本屋さんで『超「超」整理法』という本に出会いました。基本はGmailによるキーワード検索と、「神様ファイル」のPDF化によるダウンサイジングということなんでしょうか。メールソフトの検索能力の高さについては、私も昔から感じておりまして、納得できるところがあります。一つの書類の中でのキーワード検索でしたら、どんなエディタ/ワープロソフト/表計算ソフトでもすぐにできるのですが、複数の書類になると、いちいち個々のファイルを開いてキーワード検索するしかない。しかしメールだと、数年のメール本文を一気にメールソフトがキーワード検索してくれるのですね。「ああ、こういう機能がコンピュータにあればなあ」と思ったものでした。

ただその不満も、Mac OS Xに付いているSpotlightで、かなり解決できるようになりました。しかもSpotlightの場合は、メールだけじゃなくて、あらゆる書類を検索してくれるので、本当に便利です。コンピュータ本体に、かなりの負担がかかってるんじゃないかと不安になったりしますが、OS自体丈夫ですし、快適ですね。

「神様ファイル」のPDF化も心動かされました。ただ私の場合、書類の数も多いですし、それぞれのページ数もそれなりにあって、とてもじゃないけど、実行はできません。本当に実行するとしたら、何年もかかってしまい、その作業に取られる時間がもったいないという気がします。ながら運転も可能とは思いますが、集中して何かに取り組んでいる時、そういった作業に、小刻みに時間を取られるのは辛いところがあります。例えば最近カセットからCD-Rを作ることが多くて、単に垂れ流して置けばいいものの、カセットをひっくり返す手間だけでも、デッキのところに行きますし、その数秒で集中が解けてしまったりする。難しいところです。でも、これからコンピュータを中心にして、データベースを構築されるかただったら、最初からPDF前提でやった方がいいですよね。学術論文や『ニューヨーク・タイムズ』の過去の分は、いまやPDFに全面移行ですから。

クラウド・コンピュータの使用についても、確かに魅力的なものがありますね。どこの端末からもアクセスできますし、商用コンピュータの方が耐久性が強いという考え方もできそうです。一時期、私も複数のコンピュータで作業をする時、Yahoo! のブリーフケースやメモパッドを使っていたため、その利点は何となく感じられます。もっとも最近はメモリースティックの方が素早いので、ブリーフケースは使わなくなりました。

でも、こういう本が売れるっていうのは、みんな書類整理に悩んでいるということなんでしょうか?

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