2012年11月10日土曜日

県立図書館で借りてきた音源


きのう神奈川県立図書館の視聴覚資料室へ行ったら、展示コーナーでヘンツェが取り上げられていた。前回は県立音楽堂公演にかけて、声明だった。LPレコードも置いてあり「貸出できます」とのこと。公立図書館でこういう展示をするのは「見識あるなあ」と思う。平日ということで、定年後の楽しみ(?)に来られている男性の方が多かった。カウンターの対応も大変そうだった。



ところで今回借りてきたのは、日本伝統音楽のLPや民謡のCD。この図書館の日本伝統音楽のLPコレクションはなかなか充実していて、大学図書館にも置いてない貴重なものもある。LP4枚のコレクション『神々の音楽』は神道系の古典芸能の音楽を集めたもの。民俗芸能や雅楽を中心とした音楽のコレクションのようだ。フェリスはキリスト教系の大学だけれども、他宗教の本ももちろん置いてあるし、声明 (仏教音楽) のLPはなかなか学術的なものが置いてある。『声明大系』(緑園) とか『長谷論議』とか『東大寺二月堂修二会』(山手) とか。でもこの神道系音楽を集めたLPセットはないんだな。以前オークションに出品されていたのだけれど、入札価格が1万円以上まで行ってしまって、私は落札できなかった。

左側にちらっと写っているのは『日本の伝統音楽』という、教育用レコード。小学・中学向けらしい。3枚組LPなのだけれども、バーコードは1枚ずつついているため、バラで借りることになる。3枚目はA面が民謡、B面はナレーション入りで日本音楽を解説するもの。民謡は抜粋のものが多いのがちょっと残念ではあるけれど、とりあえずのサンプリングにはなりそうだ。いまでは他にも民謡は音源があるので、そちらも参考にしたい。

ただ民謡というにも、地元の「正調」なのか、民謡歌手のものなのか、私の知識では分からないところもある。まずはいろいろ音源を聴いて、好みを作り上げて、さらにそこから興味を持って、調べるところまで行ってみたいところだ。

日本音楽の解説は、例えば拍節のあるものとないものという分け方で始まっている。「和音」というトラックもあるのだけれど、まあ雅楽の笙しかないですよね。あれも西洋的な和音とは違っていて、やや説明が難しそうだったけれど。ヘテロフォニーも用語を回避しながら説明してあって、その説明そのものは、なかなか良かったと思う。

CDは4枚組の『日本民謡事典』を借りてきた。フェリスの図書館にも、まとまった民謡のコレクションが欲しいところ。『日本民謡大観』の希望を出しているが、すでに入手困難のようだ。

ところで上記のLPボックス『神々の音楽』に関する蔵書データには、ちょっと問題があって、例えば監修者が「芳川英史」という表示になっていること。これはおそらく「吉川英史」の間違いではないだろうか。また、収録作品として

内容:交声曲「般若心経」(高田好胤:読経, 黛敏郎:作曲), 講話(高田好胤:講話), 「観音経」(高田好胤:読経)

が挙がっているのだけれども、黛作品は入ってなかったように思う。

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