2010年9月22日水曜日

執筆活動記録9月 (その1)

音楽現代』2010年10月号の特集「ブルックナー指揮者とマーラー指揮者」に私も寄稿させていただきました (68〜69ページ) 。一般にマーラー指揮者と考えられる指揮者がブルックナーを振るとどうなるか、あるいはその逆はどうなるのか、ということから、ブルックナー、マーラーの音楽の特質について、自分なりに考えたものを書いてみました。「ブルックナー指揮者」「マーラー指揮者」というレッテル自体からして、「理詰めによる根拠のある話」は期待できないということもあるのでしょうが、あえてそういうのを規定して見えてくる/聞こえてくるものもあるように思いました。

セレクションとしては、録音として検証できるものを中心に選びました。ブルックナーもマーラーも振りながら、なおかつどちらかの作曲家の方に光る指揮者といいますか、そういう視点です。他の方が取り上げておられるバーンスタインのブルックナー9番、ヨッフムの《大地の歌》というのも選択肢としては挙げていたのですが、サンプルとしては若干不安があったので、やめたというのが本当のところだったりします。バーンスタインのブルックナーといえば、9番にはDGのほかニューヨーク・フィルと録音したSony (Royal Edition)がありますし、New York Philharmonic Live Boxに収録された第6番もあります。後者はライブですし、アンサンブルもあまり芳しくないように思い、サンプルとしては、さらに危ういように感じました。

それにしても、私にこのような題材で原稿を依頼して下さった編集者の勇気は讃えたいと思います。

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