2013年12月31日火曜日

Rodeo American Ballet Theatre 1973

2013年、最後のブログ・エントリーは、コープランドのバレエ《ロデオ》(抜粋) をどうぞ。みなさま、よいお年を!

2013年12月28日土曜日

『ティファニーで朝食を』OST

ヘンリー・マンシーニが音楽を担当した『ティファニーで朝食を』のオリジナル音源によるサントラは、実はこれまでリリースされていませんでした(ブートレグでは出ていたようですが→映画版のサントラ!「Moon River and Me」 [オードリー・ヘプバーンといつも2人で])。ヘップバーン歌唱の《ムーン・リバー》も収録されているようです。

BREAKFAST AT TIFFANY'S (Intrada)
http://store.intrada.com/s.nl/it.A/id.8320/.f


2013年12月26日木曜日

アメリカでコープランドというと…

アメリカでコープランドというと、やっぱりこれですかね。曲はバレエ音楽《ロデオ》から<ホーダウン>です。

2013年12月25日水曜日

初めて動いているのを見ました、16回転のレコード

私の実家には、かつて16回転のレコードにも対応したステレオがありました。しかし、実際に16回転のレコードを見たことはありませんでした。この動画で初めて見ました。音はそんなに悪くなさそうですね(この動画だけでは分かりませんが)。

2013年12月20日金曜日

運転中に聴くラジオ

最近、車で緑園キャンパスに行く時にカーステレオでAFNを聴いてます。DJのしゃべり方は、なぜかアメリカのカレッジ・ラジオ局を思い出します。米兵向けのCMとかアナウンスも入ってて、面白いですね 。音楽中心ですが、トーク・ラジオっぽい番組もあるようです。今日授業が終わって、帰りの車内では、失業者問題を議論してました。

http://tokyo.afnpacific.net/

ちなみにiPhoneを使えるときは、ネット・ラジオを楽しんでいます。もちろんアメリカの局もありますし、日本のAM局もステレオで聴けますね。


2013年12月18日水曜日

2013年12月15日日曜日

日本語ラップ年表

うちのゼミ生で、この辺のことをやりそうな学生はいるかなあ? とりあえず、リンクしとこう。

日本語ラップ年表(93年~13年、主にハードコア) http://matome.naver.jp/odai/2138686055931587101

注目のリリース→松平頼則 ピアノ作品選集


↑こういうものがリリースされるようですね。楽しみです。

2013年12月14日土曜日

緑園から見えた富士山

今日はフェリス緑園でオープンキャンパスがありました。個別相談を2時間半担当させていただいただけですが、私のコーナーに6人の高校生がきました。来年4月に会えるといいですね。ということで、帰り際にパチリしました。




2013年12月12日木曜日

今日の授業

私が担当させていただいている日本音楽通史という授業では、きょう山田耕筰を取り上げました。もちろん歌曲の名曲も紹介しましたが、なんといっても、交響曲《かちどきと平和》の評判が良かったです。「そもそも日本人がこんな曲を作っていたのか」という驚きなんですね。私には、まだ日本近代音楽史を広いパースペクティヴから教えられる能力はないと思っていますが、やっぱり実際に聴いてみることの大切はあるのですね。本当は浅草オペラもやりたかったのですが、それは次回…できるかな…?

2013年12月11日水曜日

もしかして

私が古本屋で買った山田耕筰の伝記本には蔵書印が押してあるのですが、これって、某有名指揮者の蔵書印なのでしょうか?

2013年11月25日月曜日

磁気テープの見直しですか!

なぜ?“磁気テープ”が復活 (NHK おはよう日本 特集まるごと) http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2013/11/1120.html

こういう流れもあるのですね。磁気テープですかあ。確かに再生を止めたところから再び再生できるということに対しては、ニーズもあるようですね。

2013年11月12日火曜日

気まぐれですが。

東宝交響楽団第1回定期演奏会プログラム表紙

ちょっと思うところがあって、戦後から昭和30年代前半までの演奏史について調べています。といっても何でもやる訳ではなく、自分の専門に近いところを探っております。そう考えるとこの写真の演奏会というのは、直接専門とは関係がないのですが、まとめて東宝交響楽団・東京交響楽団のプログラムを何冊かまとめて売りにだしている古本屋があったため、これも入手できたというわけです。実はこれは右綴じ左開きでありまして、しかもタイトルが横書きなので、ちょっとプログラムのレイアウトとしては珍しいのでしょうか。戦前のを見ていないので、詳しくは知らないのですが。

2013年11月3日日曜日

18世紀音楽に関するラウンドテーブル (日本音楽学会全国大会2日目)

日本音楽学会の2日目は、18世紀音楽のラウンドテーブルに参加してきました。いろいろ刺激がありました。

そもそもの前提として「劇場音楽」 (例えば今回の話の発端としてのオペラや歌舞伎) と「18世紀」という括りにすると、必然的にプロの音楽家の活動にかなりフォーカスが行ってしまうのは仕方ないことなのでしょうけれど、それがあるからこそアマチュアはどうだったのっていう流れがセッション後半に出てきたのは自然なことだったのかもしれません。ただ史料を通じて過去と向き合うにあたって、アマチュアの範疇に入る音楽家が、楽譜/文字としてどれだけ残っているのかということもあるのでしょう。

一方で、文字資料のない民族の18世紀の文化は、どのように見たらいいのかという疑問もありまして、歴史の史料として残っているものの見極めも、とても難しい問題だなあと思う次第です。

私の場合、中世音楽を西洋音楽通史で扱うにしても、例えば「世俗音楽」の回というのは確かにあるのですが、この「世俗音楽」にしても folk music の世俗とは違ったりするので(たぶん。church musicに対してのsecularでしょうから)、結局、文字資料や楽譜から再構築できる範囲の歴史であり、史料的に扱えない部分の歴史もあるんですよ、という前置きはいつも言うようにしています。

結局この日は、午後は途中で抜け出して(発表も聞きましたが)、東京文化会館でちょっと調べ物をしてしまいました…。午後のラウンドテーブルには、アジア各国における「近代化」についての話もあったようで、とても面白そうだったのですが、またそれは、田中優子先生に学内でお会いしたとき、直接お話をお伺いしたいなあと思います。

西洋音楽史に限らずですけど、年号は歴史を地理的に串刺して考えるための手段としては、とても面白いことを教えてくれる可能性があるんですよね。直接的に文化的交流があったかなかったで、立証の可能性の問題はあるとは思うんですけど。点在する類似の事象を、どうしても科学的に関係付けるのが難しいところが学問世界なんでしょうねえ。

森泰彦先生が文献表で挙げられていた Daniel Heartzは一度、私が在籍していたフロリダの大学にゲストで来たこともあったんですが、本は読んでません(恥)。基本文献と言われていたJames Websterの論文は読んでみたいです(恥again)。勤務校には置いてないようなので (JSTORにもない)、取り寄せてみます。

2013年10月28日月曜日

スタンリー・キューブリックの写真

いい写真が残されているのですね。お恥ずかしながら、キューブリックの撮った写真は見たことがありませんでした。

鬼才映画監督・スタンリー・キューブリックが撮影したシカゴの街並みの画像32枚 http://dailynewsagency.com/2012/06/13/chicago-1949-by-stanley-kubrick-gn4/

2013年10月17日木曜日

モートン・グールドのタップダンス協奏曲

New York Philharmonicのアーカイヴには、本当にいろんなものがあるみたいですが、モートン・グールドのタップダンス協奏曲のスコアもチラ見できるんですね。曲も貴重ですが、レナード・バーンスタインの書き込み入りです。一応私は、普通に発売されたスコアを買って持ってます。

Gould, Morton / TAP DANCE CONCERTO - Score (New York Philharmonic, Digital Archives)
http://archives.nyphil.org/index.php/artifact/6a5028cd-90f7-4308-9e87-2b6b87bed98b

2013年10月5日土曜日

横浜音まつり2013:ヨコオトレポーター

横浜音まつり2013 が現在開催されています。うちのゼミ生も [ヨコオトレポーター] として、公式ツイッター・サイト向けにツイートをしています。どれが誰かは分からないかもしれませんが。ちなみに私のツイートもあります。

https://twitter.com/yokooto2013

2013年9月28日土曜日

ハルモニア・ムンディがNMLに

ナクソス・ミュージック・ライブラリーにハルモニア・ムンディが登場しました。古楽ファンの方にとっては朗報でしょうか。私的には、最近アメリカ国内でも聴かれるようになってきたケヴィン・プッツの作品集がすでにアップされておりまして、今後も楽しみな展開であります。プッツはこれまでにオムニバス盤などで小品が聴けたり、テキサス州のオーケストラ、フォートワース交響楽団の自主制作盤なんかにヴァイオリン協奏曲と第3交響曲が収録されていました。前者はアルバン・ベルク協会で紹介したこともあります。三和音がとてもきれいな作品でした。

プッツ:空に触れる/もし私が白鳥だったら/交響曲第4番(ボルティモア響/オールソップ)
http://ml.naxos.jp/album/HMU907580

もちろんCDも出ています(私も買いました)。

2013年9月24日火曜日

ヴァイオリン演歌のCD



昨年、桜井敏雄のCDを買おうと思ったら、プレミア価格で手が出ませんでした。これは逃さず買わねばなりませんね。

2013年9月23日月曜日

明日からいよいよ

明日からいよいよ秋学期です。割と私の勤務校はスタートが遅いほうかもしれません。もちろん今日は、授業の準備を…なのですが、意外と気分が乗らないので、困っているところです。

この夏は、久しぶりに自分のやりたいことができたように思いました。去年は何をやっていたのだろうというくらい、何もできなかったように思います。きっと初めてのことばかりで、疲れていたのかもしれません。

ところでアメリカにもいろんな大学ランキングがあるんでしょうけど、こういうのを見つけました。私のいた大学も、それなりに良いポジションにいるみたいですね。まあ、だからといって、私が偉くなるわけでも何でもないですが…(汗

Music Graduate School Rankings (eduers.com)
http://www.eduers.com/Graduate/Graduate_School_Rankings_Music.html


2013年9月22日日曜日

ミューザ川崎の記事が

League of American Orchestrasが発行している "Symphony Magazine" 夏号にミューザ川崎の記事が掲載されていました。でもタイトルはTokyo Risingなんですね (^^;;

http://www.nxtbook.com/nxtbooks/symphonyonline/Summer_2013/#/14

2013年9月21日土曜日

きょうのできごと

ピクサーの音楽、2004年以降のディズニー映画の音楽ということで進めているこの夏のプロジェクトですが、とりあえず、ディズニー映画の方を先行して進めていくことにしました。映画も一応一通りみて、記述が少しずつながらできあがってきているように思えたからです。ピクサーはまだ映画を何度も観て中身を消化していない作品もあるので、こちらも徐々にはやりながら、よりディズニーの方に集中していこうかと。

あと、今日はベトナム交響楽団の演奏会@みなとみらい大ホールへ行ってきました。『音楽現代』に評論を書くつもりなので、あまり詳しく書けませんが、いろんな意味でスリリングで、特にメインのベートーヴェン第5は、なかなか楽しめたと思います (いや、決して悪い意味ではなく)。世界初演の作品は、やはりオーケストラの実力に即して技法も選ばれているのだろうなあと思いました。

2013年9月20日金曜日

Anthony Philip Heinrich - The war of the elements and the thundering of Niagara, Capriccio



ナイアガラの滝を題材にした作品として、ちょっと前にファーディ・グローフェの《ナイアガラ大瀑布》が話題になりましたが、もっと前の時代のアメリカにも、同じ題材で曲を作った人がいます。「アメリカのベートーヴェン」とも呼ばれたアンソニー・フィリップ・ハインリッヒの "The war of the elements and the thundering of Niagara..." という作品がそれです。ちゃんと聴ける音源が YouTubeに上がっていたので、ご紹介します。これ、CDになってたらぜひ買いたいなあ。CPOからリリースされるという噂もありますが…。

2013年9月19日木曜日

整理をしながら

きょうは研究室の整理を行っておりました。実家の書庫にあった本やらスコアやらは、まだ何とか本棚に収まりそうです。CDはいよいよ、ダンボールに入れたままで積み上げるものも出てきました。そんなに大したことないジャズCDのコレクションも持ってきました。ちょっとはゼミ生にも対応できるかな?

整理している間に聴いていたのが、ジュリアード弦楽四重奏曲のドヴォルザーク。《アメリカ》などは、この演奏で何度も聴いてしまい、先日アマデウス弦楽四重奏団ので聴いたら、スケルツォの冒頭が、独特のフレージングで演奏されていて、違和感を覚えてしまいました。ヨーロッパ的には、アマデウスのように演奏するのがデフォルトなのかなあ? 

ピアノ五重奏曲も、とても好きな作品です。


2013年9月18日水曜日

いよいよ秋学期が

私の勤務校は、他の大学よりも始まるのが遅いのですが、学生の履修相談などのお仕事はありました。授業の準備なんかも、そろそろスタートですね。

その一方、夏の間ずっとやってきた 2004以降のディズニー映画、Pixar アニメの音楽についての調査のノートを少しずつ文章にしております。まだちゃんとメモを取ってない作品もあるので、今月中に終わらせられるか心配ですが、できるだけ早く出版できるようにしたいです。

ゼミ生の関心もあって、ジブリの音楽も聴いてますが『となりのトトロ』のサントラを聴いてますと、なるほどあのモティーフがというのが何カ所かありました。その一方で、サンプリングしたピチカートを使う箇所、生オーケストラのアルコのストリングスと、ストリングスのサウンドでも、電子音と生と、2種類の音がありますね。また、オケが活躍するスコアは少ない印象を受けました。考えてみれば『ラピュタ』もそうだったんでしょうか? 改めて聴いてみる必要があるんでしょうね。

2013年9月17日火曜日

なつかしのテレビ番組と、主題歌・挿入歌

きわめて個人的なネタですが、YouTubeで、とても懐かしい番組の動画を発見しました。動画へのリンクはしませんが、TBS系ネットワークで放送された『飛べ!孫悟空』という番組でピンク・レディーが歌っていた《スーパーモンキー孫悟空》という歌です。ピンク・レディーのキャリアとしては後期というか、ピークを過ぎた頃だと思うんですが、歌詞の感じでは、当時スーパーカー・ブームがあったということが分かります。

それから関連で《ゴー・ウェスト》の動画もみつけました。「ニンニキニキニキ」のオープニングのフレーズがとても強く記憶に残っているのですが、タイトルが《ゴー・ウェスト》だったのは全く覚えていませんでした。こちらはドリフターズによる歌唱でした。カントリー風の伴奏で、アメリカだったら、フロンティア/西部ということになるのでしょうが、この番組の場合は『西遊記』をベースにした話なので、インドへ、ということなのでしょうね。

いやあ、年齢がバレそうで恥ずかしい限りですが、懐かしかったです。

2013年9月16日月曜日

貴重な音源

今日は台風が上陸しているようで、朝から雨がすごかったのですが、午後からはおだやかになりました。こういう天気ですので、おとなしく、家で過ごした一日になりました。

ですが、意外とお仕事モードにはならず、執筆は進みませんでした。でも、面白い音源があって、聴き入ってしまいました。

OTTAVA Presents TBS VINTAGE CLASSICS SPECIAL
http://ottava.jp/special/vintage_classics.html

ラジオ東京(現TBS)に残されていた、数々の名演奏が紹介されていました。いずれCDとなって発売されるということで、今後が楽しみです。モノラル録音ですが、音がクリアですし、演奏内容が良いと思いました。上田仁氏指揮の音源に注目しています。本当は彼はロイ・ハリスとか、アメリカものも指揮しているんですよね。音源、さすがにないかなあ。

2013年9月15日日曜日

今日の出来事

土砂降りのなか教会へ行き礼拝の後、帰りはヤマハ横浜店に寄りました。《メサイア》のベーレンライター版と、川端純四郎著『バッハ万華鏡』を購入しました。

帰宅して、ちょっとゆっくりしてから、『ファインディング・ニモ』のメモをチェックしてみました。「ニモのテーマ」は5回ほどしか流れず…というスタントン監督の解説がメモってあったんですが、実際に音を聴いてみますと、合計6回、このテーマが現れるようです。そのうち1回は、ニモが直接画面に出てこない場面。しかしまあ、映画を観ていた時は、どれがそのテーマなのかも分からなかったですねえ。

2013年9月14日土曜日

ジョン・ルーサー・アダムズ《冬のドラム》



「ポスト=ミニマル・ミュージック」のジョン・アダムズと区別をつけるために、アラスカのアダムズと呼ばれるジョン・L・アダムズは、「自然」を彷彿とさせる穏やかな作風と激しい作風という、非常に幅広い音響世界を生み出す作曲家として知られています。

この曲は、そんなに激しいという訳ではないと思いますが、「アラスカのアダムズ」はニューエイジ的な作風ばかりじゃないよっていうのが分かるかと思います。

2013年9月13日金曜日

長い会議の日

今日は一日ほとんど会議で、音楽を聴く時間もほとんどありませんでした。今日の収穫(?)といえば、『季刊 トランソニック』全巻揃というのをたまたまネットでみつけまして、図書館に入れてくれるように頼んだところ、さっそく発注していただけたということでしょうか。20世紀音楽の貴重な資料が入ることになるので、とてもうれしいところです。

2013年9月12日木曜日

ディズニー・ソング事典


英語で書かれていますが、ペーパーバックも出たようで、安く買えるようになりました。

中身ですが、専門的・学問的というよりは、ファンの人が、「この歌って、どのアニメに出てきて、どういう内容の歌だっけ?」というのを調べる時に使えそうなものといえるでしょうか。

でも例えば、短編作品(『シリー・シンフォニー』とか)に使われたオリジナル・ソングの作詞・作曲が誰かを照合することもできますね。ほかにも、オムニバス形式の長編作品『メロディ・タイム』で使われた個々のナンバーについてのクレジットも確認することができます。『メイク・マイン・ミュージック』も調べておこうっと。

ちなみに私が持っているハードカバーは2009年出版です。ピクサー作品の歌も入っています。

2013年9月11日水曜日

今日届いた本たちです。


今日届いた本です。遅ればせながら、『ニュー・ミュージコロジー』を入手。カーマンとかタラスキンとか、一応、むかし読んだことがあります。ちなみにKermanの Contemplating Music は Introduction to Musicology という授業の教科書でした (ダールハウスの『音楽史の基礎概念』とともに)。その他の2点は、ゼミ生の関心に合わせて、購入しました。CM音楽関連の本として3冊目となるのは、真ん中の『CM音楽アラカルト』です。現場に近いことが書いてあるのは、これかな。いま図書館から借りてる『CM NOW』第38巻も、CMが出来るまでのプロセスについての解説など、面白そうな記事があります。ただ、この制作プロセスが現在と同じかどうかまでは、検討の余地が必要なのでしょうね。

2013年9月10日火曜日

最近はピクサー作品に取り組んでいます。

『Mr. インクレディブル』を久しぶりに観ました。大まかな筋を覚えていても、いろいろ細かいところで忘れているものです。『ファインディング・ニモ』以来、ランディ・ニューマンの世界から飛び出したピクサー・アニメですが、『ニモ』が控えめな主張のスコアとすれば、『インクレディブル』は騒がしく出てくるスコアといえるのかもしれません。ただ、アクション・シーン以外の部分は案外聴き逃してしまうので(それは作り手の意図通りなのかもしれませんが)、改めてスコアを検討しなければならないと思いました。

『ニモ』のプロダクション・ノートを発見したので、このアニメに関しては、ようやく、まともな情報が手に入ったような感じがします。

2013年9月9日月曜日

久しぶりに神田神保町に

今日は久しぶりに神田神保町に行ってまいりました。買った資料は、まず下の2点。左の雑誌には黛敏郎氏が書いた4ページの記事も掲載されています。中身を見ずに買ったのですけれど…。


そのほか、CDとしては、アーノンクールの《ポーギーとベス》、Harmonie Ensemble/New York の "Gershwin by Grofe" というアルバム、フェネル/イーストマンWO のホルスト (Mercury)、『プーランク 歌劇&声楽曲作品集』(EMI5枚組)  です。


2013年9月8日日曜日

横浜市立図書館で


今日は午後、横浜市立図書館で、予約した本を取ってきました。その中の一つが、『CM NOW (シーエム・ナウ) 1992年 9-10月号 VOL.38 [特集:'CM音楽がいっぱい]』という雑誌です。

私自身、CMソングにはちょっとだけ関心を持ってました(昔はCMをやたらと録音していた時期がありました)ので、田家秀樹さんの『みんなCM音楽を歌っていた―大森昭男ともうひとつのJ‐POP』や、かまち潤さんの『TVコマーシャルと洋楽コマソン40年史―1970~2009年』は買っていたのですが、そもそもCMを専門にした雑誌というものがあることも知らず、とりあえず、その中でCM音楽を特集した号を取り寄せてみました。

YouTubeを検索すると、かなり古いCMの動画が、いろいろ出てきますね。誰か本格的な調査をやっているのかなと思いつつ、上記、田家さんとかまちさんの2冊はずっと実家の書庫に置いたきりだったのですが、いまゼミ生の一人がCM音楽に関心を持っているということで、この機会に研究室に置いておくことにしました。今日借りてきた『CM Now』の方は、1992年の号なので、サントリー烏龍茶の《いつでも夢を》なんかが載っていて、ずいぶん懐かしいです。たぶんこの『CM Now』という雑誌には、この後にもCMソングについての記事があると思うので、もし学生がやる気だったら、私も調べてみようかなあと思います。

さて、サントリー烏龍茶のCMで使われていた《いつでも夢を》の中国語バージョンのCDをアメリカ留学時代に中国人に聴かせたことがあったのですが、「何これ?」みたいな、シラーっとした反応をされたことがあります。何か問題があったのかなあと思うくらい。やはり、あの曲は日本国内のネタということだったんでしょうか。ちなみに中国人に知られた日本の歌といえば、芹洋子の《四季の歌》と谷村新司の《昴》でしたでしょうか。

ゼミ生が、どういう意識でCM音楽に興味を持っているのか、後期の授業が始まったら、一度尋ねてみたいところです。


 

2013年9月7日土曜日

ファインディング・ニモ

きょうは『ファインディング・ニモ』を見ながらメモを取っていたのですが、トーマス・ニューマンはアンビエント系の音も使っているために、いわゆる「スコア」と認められないような箇所にもシンセ音が入っていることが多いようです。時々セリフと効果音だけの箇所もあるのですが、ほぼ何か鳴っているという感じがいたします。場面場面に細かくいろんな音楽が入っているので、こりゃ大変だなあ。

音声解説も一通り聴きました。どこで何を話しているのかが分からないので、一通り聴かないといけませんね。音楽に関するコメンタリーもありました。

2013年9月6日金曜日

東映動画では

さてさて今日は、アニメ映画ということで、「東洋のディズニー」として出発した東映動画についてメモしておこうかと思います。東映動画の長編作品で私が個人的に好きなのは、『ホルスの大冒険』と『長靴をはいた猫』です。『ルパン三世・カリオストロの城』で見せたルパンのジャンプは、すでに『長靴をはいた猫』にあったものです(高畑・宮崎両氏が関わっておられるんでしたよね)。『ホルスの大冒険』は音楽担当が間宮芳生氏。リュートで濱田三彦氏が参加しておられました。とても豪華です。クライマックスなどは『未来少年コナン』にも通ずる民衆の蜂起の場面がありますね。

以下の動画は『長靴をはいた猫』から最初の部分。こちらの音楽は宇野誠一郎氏でした。話の途中でテープの早回しが使われる箇所もあって面白かった記憶があります。子ども向けエンタテイメントとしては王道的な作品ですね。


東映アニメ映画 「長靴をはいた猫」 1969年 投稿者 spyagent0011

2013年9月5日木曜日

資料集め

私のゼミ生が前期にジブリと久石譲というテーマで発表をやったということもありまして、そっち方向の資料を集め始めています。別のゼミでも、毎年のようにジブリ映画の音楽で書きたいという学生がいるようです。さっそくILL経由で申し込んでみたのですが、なんと大宅壮一文庫にしか所蔵していない雑誌に掲載の記事というのがあったらしいのです。

その雑誌、なんでも創刊から8ヶ月しか出なかった雑誌だそうで、どの公立図書館にもないのだとか。創刊号のみを持っている図書館は東京都内にあるそうですが、図書館の方によると、雑誌を図書館に入れる手続きも進められないうちにその雑誌の出版が終わったために、どこにも置いてないのではないかということでした。また、大宅壮一文庫からILLで取り寄せるのは、私の勤務校では初だとも。

私がジブリや久石譲をテーマにして何かを書くというシチュエーションが来るかどうかは分からないのですが、過去には東映動画の資料も一時期集めていたことですし、ジブリも、という感じです。アニメといえば、日本は圧倒的にテレビですが、テレビ・アニメの資料は、さすがに荷が重いです。作品数もベラボーに多いですし。

2013年9月4日水曜日

ディズニーのサントラを聴きながら

映画音楽の音楽ということであれば、映画本編の音声の部分を事細かに聴いて、音楽の入っているところ、あるいは入っていないところにもどういう音や音楽があるかを見る必要があるかと思います。今日は『シュガーラッシュ』で、大まかにですが、どういうところに、どんな音楽が入っているのかをメモしていました。ただ、本当にうまいなあと思うのですが、映画全編に渡って、かなり長く音楽が入っているのですが(ハリウッド映画はヨーロッパ物に比較して音楽が多いことは知られていますね)、本当にさり気なく入って来ますし、効果音に比較して本当に音が小さく入っている箇所が多いです。

ディズニー映画は大抵挿入歌があり、《シュガーラッシュ》の場合はAKB48のように、本編でも分かりやすく出てくるものもばれば、《シャット・アップ・アンド・ドライヴ》 (ヴァネロペのドライビング・レッスンのモンタージュ) のように、いつの間にかイントロが始まって歌に入っていくものもあります(本編の挿入歌は、この2つくらいかな? 《オレオの歌》もありますが…)。

おそらく作曲家だけでなく、Music editor とか 音響関係の人も、本当にセンスのよい人がやっているんだと思います。ほんとうにさり気なく、気にならないように音楽が始めります。

それにしても、この作品における音楽スタイルの多彩さはすごいですね。もちろん映画音楽というものが、多彩なスタイルに対応できる人を必要とするのは、これまでも当然のことと考えられてきたとはおもいますが。

2013年9月3日火曜日

きょうは

毎月の『レコード芸術』のレビュー文を執筆しています。これを終えてから寝るつもりです。また今日は『チキン・リトル』のサントラが届きました。歌の引用が多い作品ですので、サントラも引用されたポピュラー・チューン(オリジナルもあるしカバーもあり)が大半で、ジョン・デブニーのスコアが少ないのが残念ですね。

2013年9月2日月曜日

アブデル・ラーマン・エル=バシャ

録音は悪いですが、演奏のエッセンスは伝わってくるように思います。数年前、富山市婦中町のふれあい館でエル=バシャが演奏した演目です。記憶が蘇ってきました。


2013年9月1日日曜日

いま聴いているもの

ディスク・レビューのために、2つのディスクを聴いています。Naxos American Classicsでは、久々にメジャーな曲揃い???

2013年8月31日土曜日

竹内勉『民謡:その発生と変遷』

昨日Ashgate Research Companion to Japanese Musicを眺めていたのですが、実はその影響で竹内勉『民謡:その発生と変遷』(角川書店) という1冊を去年買いました。まだ大して中身を消化していないのですが、民謡の分類を見るだけでも、とっても種類が多くて、かなり奥深い世界が展開されているなあという感じがしました。フェリスの図書館にはこの本がなくて残念なのですが、同じ著者による『民謡のこころ』は揃っているようです。こちらはもう少し一般向けで読みやすいでしょうか。

2013年8月30日金曜日

英語で書かれた日本民謡の文章

旅行先で読んでいたのは、現在従事している原稿の他、Ashgate Research Companion to Japanese Music という1冊で、その中から特にFolk Music: from local to global という David W. Hughes という人の書いた章を読んでいました。去年も授業で日本の民謡について講義した時に参考にした資料です。

2013年8月29日木曜日

2泊3日

今日から箱根旅行に出かけるということで、音楽とは離れる環境になるのですが、現在従事している原稿については、下書きを持っていくつもりです。

2013年8月28日水曜日

きょうは

今日は『プリンセスと魔法のキス』の音声解説をメモってます。この作品はミュージカルということなので、たくさん歌が入っていて、それぞれのナンバーにエピソードがあります。また、ランディ・ニューマンが作曲ということで、なんとか彼にも一曲という話もあったようですが、演出上の理由でカットされたようで、結局のところ、カリカチュアされたキャラクターとして短く登場したようで。ただニューマンが歌うとピクサー色が出るという監督の判断も正しいと思いますね。

2013年8月27日火曜日

月末が迫る中

今日は家で、コンサート評を一つ書いて送信しました。また別の媒体で、原稿の問い合わせに対応いたしました。

読書というほとではないのですが、三井徹先生が編訳された『ポピュラー・ミュージック・スタディズ』の「社会学」の章も眺めていました。これ、Peter J. Martin が書いていたのですね。

2013年8月26日月曜日

今日はとても忙しく

音楽を聴く暇がありませんでした。ただ帰りの電車の中で『くまのプーさん』に関するヘンリー・ジャックマンの文章を読んでいて、これがなかなか参考になりそうなので、執筆の際にも使ってみようかなあと思っています。

2013年8月25日日曜日

月末が近づいてまいりました。

昨日は『シュガーラッシュ』の音楽を担当したヘンリー・ジャックマンのインタビュー動画なんかを見ていました。ゲーム一つ一つに違う世界が描かれていることなど、なるほどと思うことがいくつもありました。

また『くまのプーさん』(新作)の方のメモも取りました。こまかく音楽が入っていて、さり気なく歌いだす仕掛けもよいですね。

『塔の上のラプンツェル』についても、観直したりしました。少しずつメモをとって、情報をまとめていきたいと思います。

さて月末が近づいてきました。コンサート・レビューやメディア・レビューにもとりかかりたいと思います。レコ芸の方は、アメリカ音楽のCD2つという感じです。

2013年8月24日土曜日

いろいろと作業中

今日は、昨日の打ち合わせを出発点として、大学の紀要論文における文献表の書式のマニュアル作りに励んでおります。実際の例を挙げながらやるわけですが、本当にいろいろなパターンがあるのですね。

時間があれば Peter J. Martin の Sounds and Society の続きも読みたいし、ディズニー/ピクサー映画の書物についても作業をしたいです。

来月の評論仕事なども入ってきまして、いろいろと忙しくなりそうです。

2013年8月23日金曜日

研究室にて

夏休みに入り、執筆活動は自宅でやることが多くなっていますが、久しぶりに山手の研究室に来てみました。同僚の川本聡胤先生が訳された『キース・エマーソン自伝』が届いておりました。感謝です。これは時間を見つけて読まなければ。

今日は『塔の上のラプンツェル』のDVD(+Blu-ray)とサントラCDも届きました。さっそく執筆に役立てたいと思います。

そのほかきょうは川本先生と、紀要論文の書式についての打ち合わせなどを行いました。

2013年8月22日木曜日

Peace, Love, and Pops

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ボストン・ポップスのコンピレーションには様々あると思うのですが、晩年デッカやDGに録音するようになってからの音源から組まれた1枚として好きなのはこれです。日本でも類似の組み合わせのものがあるのですが、選曲が派手で、マスタリングされた音も、なぜかとてもパワフルです。 このCD、タイトルがいかにも 60年代後半から70年代という感じがしますけれど、中のCDもピースマークがデザインされています。

  

冒頭の《アクエリアス》からして、とてもテンションの高い演奏が展開されています。オリジナルが好きな方、クラシックが好きじゃない方にはオススメしない方が良いのかもしれませんけど、かつて吹奏楽で、ポピュラー・チューンのアレンジものを演奏していた私にとっては、こういうシンフォニックなポップスも面白く聴けます。

2013年8月21日水曜日

メイソン・ベイツ

メイソン・ベイツはシカゴ交響曲のコンポーザー=イン=レジデンスだそうですが、《母船》という作品が聴けます。あまり指揮者を必要としないセクションもあるようですね。ジャンル混合、なんでもあり路線は、相変わらずいまのアメリカの方向なのかも。でも「なんでもあり」といいながら、極めて保守的な中の「なんでもあり」という感じもします。そこは枠組みとして固定しつつあるといいますか。

http://www.opus3artists.com/artists/mason-bates

YouTube交響曲というのもやっていたのですね。

https://sites.google.com/site/ytso2011faqs/japanese

2013年8月20日火曜日

塔の上のラプンツェル

『塔の上のラプンツェル』を観ています。キャラクターが実際に口を開いて歌う場面があること、 "I Want" song があることなど、いかにもミュージカル的要素があります。ほかにも"Mother Knows Best"というマザー・ゴーテル(育ての親)が歌うナンバーは、わざと曲のスタイルを他のナンバーと変えるなどの工夫がありますね。

ただお互いの気持ちを込めて歌うナンバーでは、ほとんど口を開けないということもあり、完全なるミュージカルにはしなかった、あるいはできなかったということもあるのでしょうか。

メンケンの記事を読んでると、ピクサーのメンバーがディズニー3Dに関わっていることも大きいのですね。それによって伝統と現代性との間との間で、どういったものを求めていくかが変わっていくということになるようで。クリス・モンタンなど、ディズニー社の音楽スーパーバイザーの一言も影響するのかもしれないなあ。

2013年8月19日月曜日

横浜に戻り

帰省から帰ってきて、実家でリッピングしてきたCDを楽しんでいるところです。とりあえずフルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルのシューマン4番をば。最後の畳み込みが有名な演奏ですね。自分はこの演奏で第4を聴き込んでしまったがために、なかなか他の解釈が受け入れられなくなってしまっています。これは課題ですね。やはり音楽は多様な解釈の可能性を受け入れられるようにしておかねば。

2013年8月18日日曜日

きょうはひたすら

時間がある時は、ひたすら自分も持っているCDをリッピングしているような日々です。ここに来る前に買ったCDが、富山の部屋にたくさんあるのです。また、すぐに授業には使わなさそうなCDも置いてあります。そうはいっても批評の場合は、自分の感性を高める必要があり、いろんな演奏のCDがすぐ聴ける状態でないのは、決して望ましいことではありません。とりあえず、曲目解説が不必要なクラシックCDをできるだけリッピングして持ってこようという感じです。

2013年8月17日土曜日

研究室に持ち帰るCDや本

実家の書庫に置いてあるCDや本で、研究室に送るものを選定しております。音楽資料に関しては大学の図書館も充実しているのですが、アメリカのクラシック音楽はニッチな分野なので、英語の資料はどうしても不足しておりますし、ブリテンのことを調べようと思ったら意外と揃ってなかったということもありました。そこで「これはなさそう」なものと「これは本に書き込みをして読みたい」というものを中心に実家から自分の蔵書をいくらか持ってくることにしたのでした。CDは20世紀ものを中心に。『世界民族音楽大集成』は、やっぱりあきらめました。いくらかリッピングはしましたが、さすがに100枚全部は無理というもの…。

2013年8月16日金曜日

お盆に入りまして

庄川峡 長崎温泉 北原荘に来ています。あまり音楽を聴く時間がないのですが、部屋で、現在執筆中の原稿に手を入れています。横浜に帰ってから、本格的な作業に入りたいものです。

2013年8月15日木曜日

ジャズ入門書

ゼミ生の一人がジャズに興味を持っておりまして、油井正一氏の『ジャズの歴史物語』を買ったのですが、難しかったとのことでした。それは確かにあるかもしれないなあと、ちょっと思ったところです。

クラシック専門の私ですが、一応アメリカでスイングまでのジャズ史はモグリで聴講させていただいておりまして、Lewis Porter and Michael Ullman の Jazz: from Its Origins to the Presentなんかも教科書として購入しました。ただ肝心の授業の方はといいますと、毎回次回の予習のための穴埋めプリントが渡されて(教科書の内容をまとめる自習プリントみたいなものです)、それを埋めて、順番に答えるだけの授業で、ちっとも面白くありませんでした。

その後、「サダナリ・デラックス」というサイトに出会い、日本語で書かれたジャズのサイトで、とても分かりやすいなあと思いながら、ジャズそのものにも若干興味を持つようになりました。

さらにその後、非常勤で教養の音楽を教えた時、15回の講義のうちの2回くらいはジャズもやりたいなと思って、John F. Szwed のJazz 101を読んでCDを買って、かなり無謀な詰め込みをやりました。今となっては懐かしいです。でも、私にとっては、これが本格的なジャズの入門書だったと思います。ネットで知り合った、映画音楽をアメリカで勉強してきた方から紹介していただいた1冊です。

さらにさらにその後、偶然に某先生の研究室にサダナリ・デラックスの著者が書いたと思しき、以下の一冊を見つけました。これは実に読みやすい。某先生は「ジャズの本は持っていっていいよ」というので、遠慮なくもらってきて、今日まで富山の書庫にあったのですが、帰省して、改めて読んでみて、やっぱり読みやすくて面白いなあと思っていました。今度横浜に帰ったら、ゼミ生にこの本を勧めてみようかなあと思います。

2013年8月14日水曜日

きょうの出来事

富山に帰省中です。音楽を聴く暇がなかなかみつけらませんが、『カールじいさんの空飛ぶ家』のサントラを車の中でずっと聴いていました。iTunes Storeで購入したサウンドトラックですが(輸入盤CDも持っているのですが、なぜかリッピングしてくれない)、いつの間にか iPhone 中に同期してくれてました。しかもいま富山で乗っている車のカーナビが Bluetooth Audio に対応しているため、iPhone 中の音楽を再生できるのですね。これはとても便利です。

そのほか、実家に置いたままになっている『世界民族音楽大集成』の音源から、サハラ砂漠以南のアフリカの音楽のCDをリッピングしました。このCDの全集、アフリカのセクションは Ocora 音源を多く使っているので、オーディオ・ファンにも人気があるのかもしれませんね。Ocoraといえば、かつて長岡鉄男が、よく取り上げてました。僕はこの『世界民族音楽大集成』をヤフオクでかなり安く入手し、本当なら研究室に置いておきたいのですが、研究対象とは大きく離れています。研究室には授業で使いそうな資料+専門に近い音源を優先して入れて、それですでにスペースが危なそうなので、泣く泣く実家に置いている次第です。アメリカ音楽にしても、クラシックにしても、まだ半分以上がここに置いてあるし、LPについては、ほとんどこの富山の書庫にあります。New WorldのLPで、CDになってないものも多くあるんですけどねえ。このくらいの家が横浜にあったらなあと思います。本当に…。

2013年8月13日火曜日

おくればせながら

おくればせながら、ジョアン・シェフ・バーンスタイン著、山本章子訳の『芸術の売り方』 (英治出版、2007年) を読みました。音楽社会学という授業も受け持っているため去年買ったんだと思うのですが、結局授業に使えるほどに消化できず、ようやく夏休みの今、読んだ次第です。とてもたくさんの事例がひかれていて、面白いですね。現場でブレインストーミングするための出発点としては「使える」本なのではないかと思いました(といいながら、私は現場の人ではないので、本当のところは分からないのですが…)。ゼミ生には音楽社会学に興味を持っているのもいるので、勧めてみてもよいかもしれません。

なお、『音楽文化の創造 (CMC) 』に、この本についてのレビューを書かせていただくつもりです。

2013年8月12日月曜日

WGBHのオンデマンド放送

フロリダの大学院に入る前、1年ほどボストンに住んでいました。ボストン大学の語学学校にいたのです。もちろん現地で行ったことのメインは語学を学ぶことでしたけれど、ボストン交響楽団やニューイングランド音楽院のコンサートも楽しんだものです。それと同時に、現地のラジオも楽しみました。当時はクラシック専門の民放局 WCRB もあったのですが、どうやらその後、 WBGHという放送局に吸収合併?されたようです。

そのWGBHといえば、ボストンの公共放送として、滞在時にはアメリカ音楽を含めて、いろいろと出会いがある貴重なリソースでした。

現在はボストンにいなくても、このWGBHが提供するオンデマンド報道でボストン交響楽団の演奏会を聴くことをできます。すごい時代ですねえ。

WGBHはボストン交響楽団のライブ放送もやっておりますが、そのほかにもスタジオに著名な音楽家を呼んで独自にライブをしたりしています。今はそういうのもオンデマンドで聴けるようになっているようです。

その中には、例えばレイフ・オヴェ・アンスネスの回もありました。

Leif Ove Andsnes Visits Classical New England
http://www.wgbh.org/articles/Leif-Ove-Andsnes-Visits-Classical-New-England-5325

そのほかボストン・ポップスがピクサー映画の音楽を演奏したコンサートのオンデマンド音源もみつけました。

Pixar Night at the Pops!
http://www.wgbh.org/programs/The-Boston-Symphony-Orchestra-in-Concert-1641/episodes/Pixar-Night-at-the-Pops-43746

2013年8月11日日曜日

シュガー・ラッシュ

結局『シュガー・ラッシュ』も観てしまいました。『蒸気船ウィリー』のミッキーマウスも、8-bit ゲーム音楽風になっていて面白いですね。そしてゲームから広がるファンタジーを現実化してみる設定は目新しいものではないのかもしれませんが、テンポが良くて楽しめました。考えてみれば、ゲームの世界も善悪がはっきりした世界ですが、本当はもっと複雑なのかもしれない、なんて思わせてくれますね。

音楽はヘンリー・ジャックマン。『くまのプーさん』 (2011) に続いての抜擢になった訳ですが、トム・マクドゥーガルが制作スタッフに紹介したようですね。おそらくマクドゥーガルは、ジャックマン本来(?)の作品と思ったのでしょう。ただリッチ・ムーア監督の方は、『くまのプーさん』の作曲者と聞いて戸惑ったといいます。そりゃ、そうかもしれませんね。『くまのプーさん』は、結局のところシャーマン兄弟のテイストを損なわずにやった音楽であって、ジャックマンの真摯で器用な面を表した一方で、アクション・スコアでも書ける人というイメージがディズニーの中にはまだ浸透していなかったのかもしれません。

ゲーム・キャラクターが擬人化されており、当然「ヒューマンドラマ」も展開されています。ですので必然的にオーケストラ・スコアの部分もあるのですが、やはりハンス・ジマー的な要素も強くでています。ジャックマンは、そもそもゲーム音楽でキャリアを始めたということだったようですね。またこの辺は調べてみたいと思っています。

2013年8月10日土曜日

メリダとおそろしの森

この夏は、2日ごとにピクサー or ディズニー作品を観ようと続けています。昨日『くまのプーさん』を観たので、今日は観ない日ということになっていたのですが、気分が乗ってきたので(?)『メリダとおそろしの森』を観ることにしました。

映画はなるべく先入観なく観ようと思ってまして、たいていどういう設定なのか、あらすじは何かも知らずに観るようにしていますが、まさかピクサーが歴史物、プリンセスものをやるとは思ってもみませんでした。

ケルティック・ミュージックにバグパイプは、厳密に歴史検証をすると、「王や王妃や社会階級」が「芽生え始めたばかり」の時代とは合わないのかもしれませんが、映画の設定を耳から分からせるには、とても効果的といえるかと思います。音楽担当はパトリック・ドイル、挿入歌は3つ。

そのほか『ボルト』に関連した資料を読んだりしていました。アクション・シーン、コープランド/E. バーンスティン風「アメリカーナ」、ミトンズのロシア風?の音楽など、いろいろな要素が入り乱れていますね。

2013年8月9日金曜日

くまのプーさん (2011)

『くまのプーさん』の新作を観ました。全体が63分と、短めの「長編」ということになるのでしょうか。また、全体を貫くプロットの流れを作っているのが1977年版と違いますね。人物紹介が筋の中に入ってこないので、それ以外の展開も必要となってくるということでしょうか。

作品が対象とする年齢層は、通常の長編よりも下に設定されているような感じがします。クリストファー・ロビンも1977年版よりも年齢が下になっているように思いました。また彼のプロットへの関与も大きくなっていますね。

本からスタートしている、文学的な味わいはやや後退し、文字による遊びとしての要素、アニメの視覚的な素材という感じがします。

キャラクターとしては親しまれている一方で、映画本編を楽しむ人口はどれくらいいるのか、それについては1977年版とも共通する疑問でしょうか。

テーマソングはシャーマン兄弟ですが、アレンジが違いますね。スコアはヘンリー・ジャックマンですか。これからリサーチが必要ですね。

2013年8月8日木曜日

今日の記録

昨晩はミューザ川崎に東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の演奏会を聴きにいってまいりました。『音楽現代』に批評文を書かせていただきますが、まさに《英雄》は「完全燃焼!」という感じで圧倒されました。それにしてもミューザ川崎はステージと客席の距離が近くていいですね。

コンサートの行き帰りに、最近観ているディズニー/ピクサー・アニメのサントラを聴いていきました。表面的なリスニングではありますが、いろいろと分かることがありますね。『ルイスと未来泥棒』ではハモンドオルガンの背後にテルミンの音が聞こえてきて、面白いです。

2013年8月7日水曜日

プリンセスと魔法のキス

『プリンセスと魔法のキス』を観ました。『チキン・リトル』、『ルイスと未来泥棒』、『ボルト』と来て、まさか、また2Dアニメが来るとは予想していませんでしたので、ちょっと驚きました。話の途中、どこかで3Dになるのかな、と思ってみたり。

それと同時に音楽がランディ・ニューマンだったということにも驚きました。確かに『トイ・ストーリー』にもあるような、いかにもアメリカという音楽(監督たちの言葉を使えば「アメリカーナ」)は、彼が得意なのかもしれませんね。ニューオーリンズが舞台ということで、ディキシーランド・ジャズがメインになるのは当然ながら、ザディコまで出すとは。

また、この作品は久々のミュージカル路線でしたね。ニューマンがアニメ・ミュージカルというのは、ピクサーでは実現してませんでした。その辺り、ニューマンがどのように考えていたのか、興味があります。

ニューオーリンズでガンボとかベニエというのは、ちょっと旅行者向けという感じもしなくはないですが、私も学会で行った時にはベニエ、ガンボ、両方とも、やっぱり食べてます。ベニエといえば、カフェデュモンドで、アメリカだとやはりニューオーリンズにあるお店という感じがしますが、日本では、その名物が、いろんなところで食べられるというのが、けっこう衝撃でした。

それはともかく、『プリンセスと魔法のキス』はミュージカル作品ですので、各ナンバーとスコアとの関連など、いろいろ細かく見る必要がありそうです。

2013年8月6日火曜日

今日のできごと

Peter J. MartinのSounds and Societyを眺めています。自分用メモ

・意味というものが、人々のコミュニケーションのプロセスで生成される(p. 34)
・社会学者にとって、本質的な質や美的メリットは、どれだけ魅力的であろうとも、より重要なのは、目的や行動の認識や定義である (p. 31)
・現実の社会的構築が、すべての人が主張する均等な機会を与えられているような大きな民主主義的な場のようなものであるという印象を持つのは間違いである (p. 31)
・"Record companies, promoters, agents, critics, patrons, arts organisations and so on are not disinterested groups who simply respond to changes in the climate of the musical world; rather they seek to control it, or at least to impose some sort of order on the areas in which they operate." (p. 31)
・"...it should not be assumed that those who seek to promote certain musicians or styles at the expence of others are motivated purely by artistic considerations." (p. 32)

今日は『ボルト』のサントラも届きました。

2013年8月5日月曜日

ルイスと未来泥棒

原題は Meet the Robinsons で、こちらの方が映画の内容に合っているという気もします。ただ、確かに悪役が「未来泥棒」的な要素は確かにあるので、あるいはその対決に焦点を当てたのが邦題ということなのでしょうか。まあ、原題を日本語訳しても、あまり意味が分からないかもしれません。

音楽はダニー・エルフマン。僕は『バットマン』とかティム・バートンとのコラボレーションというイメージを持っているのですが、エルフマンにとって、これがディズニーとの初仕事だったのですね。ティム・バートンとあれだけ多くやっているにも関わらず、アニメの仕事は若干躊躇したとか。初めて仕事をする監督だったので、その辺りも緊張したようです。相手がアニメーターだったため、細かいところまで、音符の一つ一つにまで注文が入るのではないかと。彼自身は(といっても多くの作曲家がそうだとは思いますが)、自由にやらせてくれる監督が好みだったとか。

結果として、ステファン・J・アンダーソンは、エルフマンにとって、とてもやりやすい監督だったようです。映画を実際に観ていた時はあまり音楽を気にしていなかったのですが(それはよいことなのかも)、くるくるハイスピードで展開する映画ですので、音楽もスピーディーに、いろいろなスタイルのものが要求されたのではないかと思います。もう一度、ブルーレイで復習しなければいけないと思いました。

インターネット上には、この作品にかんするエルフマンのインタビュー動画やサイト類も少なくないので、それらも参考にしたいと思います。

作品の中身がちょっとぶっ飛んでいるところもあって、最初はついていけないと思いましたが、時間を置いてみると、すこしずつどういう映画だったのかが分かってきそうです。

2013年8月4日日曜日

ディズニーのBOLT

前期の授業も終わり、夏休みに入ってきました。私のゼミ生には、夏休み中、音楽日記をつける宿題を出しました。音や音楽に関すること、どんなつまらない・くだらないことでも書き続けることが大切と考えまして、この宿題を出しました。私の方も、このゼミで、学生のみなさんが日記をつけているように、夏休みが終わるまでブログ記事を書いていきたいと思っています。

さて、昨晩はディズニーの3Dアニメ『ボルト』を観ました。前作『チキンリトル』に比べますと、話がスムーズに流れています。もちろんピクサーに比べると依然粗っぽい感じはあるかもしれませんし、ちょっと都合よくできてるかなあっていう箇所もあります(型にはめて作った感が若干ありといいますか)。ただ、エンターテイメントとしては、かなり楽しめると思います。3Dの技術も洗練されておりますし。 DVD裏の説明も読まずに観たのですが、おかげで最初の5分くらいも「これ、何の映画?」と思って観れたので良かったかもしれません。

音楽はジョン・パウエル。この作品はアクション・シーンも多く、そちらの方に舵を切った感じがします。そのためか、この作品がディズニーなのかピクサーなのか、そもそも、その違いが分からなくなりそうな感じもしますね。音楽もヘビーなアクション・スコアがあります。この部分は通常のディズニーよりもダークな感じがします。

2013年8月3日土曜日

音を聴いて飛行機を判断する

話には聞いたことがありましたが、現物の写真を見たのは初めてかもしれません。 

太平洋戦争:視覚障害者、防空監視員に 敵機音を学ぶレコード、京都ライトハウスで発見 (毎日新聞)
 http://mainichi.jp/area/news/20130602ddn041040010000c.html

ケヴィン・プッツ:フルート協奏曲


カリフォルニア州サンタクルズで行われているカブリロ現代音楽祭で初演されたケヴィン・プッツのフルート協奏曲について、作曲者自身が解説をしているビデオです。「現代音楽 contemporary music」といっても、いわゆる従来の「前衛」の概念とは大きく異なっていることが分かります。もともとはマリン・オールソップが指揮をする予定だったのが、ケガをしたとかで、キャロリン・クワンという人に代わったようです。新作ばかりで大変だったかもしれませんね。

http://www.cabrillomusic.org/2013-season/guest-artists/carolyn-kuan.html

2013年8月1日木曜日

NHK-FM 夏の特集番組で

こんな番組が放送されるとは、やはり吉田秀和氏っていうのは、大きな影響力を持った人だったんですねえ。 

吉田秀和が語った世界のピアニスト | NHK注目番組ナビ! | NHKオンライン http://cgi2.nhk.or.jp/navi/detail/index.cgi?id=09_0150

2013年7月31日水曜日

神道系音楽のお勉強

フェリス山手の図書館から『日本の神楽』と題されたCDを借りてきた。セブンシーズからリリースされている「世界宗教音楽ライブラリー」シリーズの1枚。この中に日本各地に受け継がれている神楽が収録されていたので、そのうちの隠岐神楽と有田神楽の関連動画をYouTubeに探してみた。

隠岐神楽 (島根)




広島県の有田神楽 (広島) 


2013年7月30日火曜日

フェリス緑園キャンパスの図書館を女子高校生に開放

フェリス女学院大学、緑園キャンパスの図書館が、今年も女子高校生に開放されるとのことです。とても使い心地のよい図書館ですので、ぜひ利用していただきたいですね。

サマーオープンライブラリーのお知らせ
http://www.library.ferris.ac.jp/information/20130708.html

2013年7月17日水曜日

『ファンタジア』 (1940) から《月の光》

ディズニーの『ファンタジア』 (1940) ではドビュッシーの《月の光》もコンセプトとして挙がっており、アニメも作られていました。しかし結局採用されなかったようです。復刻版がYouTubeにありますので、ご覧ください。最初と最後は《トッカータとフーガ》の映像を足しているようですね。


未発表になった《月の光》ですが、アニメ画は『メイク・マイン・ミュージック』 (1946) で、別の音楽を付けて発表されることになります。ドビュッシーの音楽よりも時代が古臭く感じられるのがポピュラー音楽の宿命なのでしょうか? 若干編集の違うところがありますね。残念ながら、オリジナルの英語版がみつかりませんでした。



2013年7月10日水曜日

『カールじいさんの空飛ぶ家』OST

 

タワーレコード・オンラインで注文していた『カールじいさんの空飛ぶ家』のサントラが届きました。マイケル・ジャッキーノの音楽は、不思議なオールド・ファッション世界です。映画の中で最も感動的な「結婚生活」のモンタージュ場面で流される音楽は、特に、心に染み入るトラックです。フェルマータで伸ばされる箇所で何が起こっていたかが、すぐに思い出せますね。ところでこのサントラには《カルメン》の<ハバネラ>のアレンジが入ってないようです。それが残念といえば残念かもしれません。サントラのジャケ・デザインも、これまたレトロです。Disneyland Recordのロゴにしても、ライナーのレイアウトにしても。

選挙の季節ですね(2)

音楽とは関係のない記事を続けさせていただきますが、日本に住む一人ひとりが考えるべき問題ではないかと思います。近代憲法とは何ぞやということを国民が知らないという事態は避けたいものですね。

総理大臣が立憲主義からの離脱を表明しても問題にならない国 (ビデオニュース・ドットコム)




2013年7月8日月曜日

選挙の季節ですね。

こういうブログはとても参考になります。大学の教育、学生生活に関する各党の公約が挙げられているようです。

参議院選挙2013各党公約 (一橋大学 二宮祐研究室) http://d.hatena.ne.jp/sakuranomori/20130707/p1

2013年7月3日水曜日

Sonyから "Prophets of the New" シリーズ登場か

Sonyから20世紀音楽のLPがシリーズ化してCDになるようです。これは楽しみ。RCAのThe New Musicシリーズも含まれているのですね(マデルナ指揮の音源とか)。 https://www.facebook.com/pages/Prophets-of-the-New/170146279804966

2013年6月29日土曜日

音楽レビューとは何か?

僕自身、お金をもらって、ささやかながらレビュー文を書かせていただいている身でありますし、自分のために、一読しておこうかと思いました。何かに参考になればと、こちらにリンクを貼っておきます。

  理想の音楽レヴューとは何か? 「Pitchfork」編集長が語る音楽メディアの未来 (WIRED.jp)

日本アニメーション映画史

Facebookで『日本アニメーション映画史』が話題になっていたので、手にとって眺めているところ(アマゾンのマーケットプレイスのはとても高価なので、別の古本屋から入手)。1977年刊行で、いわゆるテレビ・アニメについてはほとんど触れられておらず、こっち方面は別の、もっと新しい資料を当たらなければいけない感じ。ただ東映動画について3つも章が当てられているのは嬉しい。とはいえ東映動画に関しては、より内部の人間が書いた『東映動画長編アニメ大全集』上下があって、いつか実家から持ってこなければならないかなあと思っている。『ホルスの大冒険』は、ジブリ・ロマンアルバムの1冊があるしね。

『日本アニメーション映画史』は確かに戦前もののデータが網羅的ですごい。トーキー時代のデータについては、全部ではないものの作曲者のクレジットが載っている場合もある。昭和52年まで。

森卓也の『アニメーション入門』も持ってくるべきか、どうか。


津堅信之のアニメーション研究資料図書室でも日本アニメーション映画史が取り上げられていましたね。

2013年6月28日金曜日

この映像の音源がCDがDVDになれば

Facebookで紹介されていた動画です。指揮ぶりを目で見てしまうと、よりインパクトがありますが、演奏としても、とても面白そう。CDかDVDになれば、買うだろうなあ。日テレってことは、オケは読響ですかね?




2013年6月26日水曜日

ゼミで発表

大学で行っている「専門ゼミ」は基本、学生が発表するのが主になると思うのですが、昨日は私も発表を行いました。「ピクサー映画の音楽:『トイ・ストーリー』の主題歌が生まれるまで」が、そのタイトルです。《君はともだち》をランディ・ニューマンが作るまでに至った、ピクサーの「歌」の考え方とディズニーのミュージカル路線との違いから生じた問題などについて話しました。

「ピクサーってディズニーとどこか違っていると思ったけど、発表で良く分かった」というコメントをゼミ生からいただきました。いま従事している原稿の内容でもあるのですが、発表していると、いろいろ書き方の問題点なども見えてくるものです。

この夏までに『ディズニー映画音楽徹底分析』の増補改訂を行いたいと思いつつ。

2013年6月21日金曜日

西洋音楽通史で

きのうの西洋音楽通史という授業では、昨年と同様に、ジョセフ・ロージーの《ドン・ジョヴァンニ》を30分ばかり観ました。この映画版、去年と同様とてもよい反応で、当オペラのアリアを歌ったことがあるという学生も「物語の背景が分かって良かった」というコメントを残しておりました。続きが観たいという学生も数人。でも次回からはロマン派なので、これで古典派とはサヨナラなのが残念です。

2013年6月19日水曜日

コーリ・スペッツァーティ

ガブリエリのコーリ・スペッツァーティが堪能できますねえ、この映像。ベネツィアのサン・マルコ大聖堂での収録でしょうか。


https://www.youtube.com/watch?v=EjoAKIxlT5A

2013年6月16日日曜日

日曜日に

義父の作品を鑑賞しにやって来ました。ダヴィンチ展もついでに。そちらはデッサン多数でしたが、最接近しないと見えないものばかりなのに激混み。ささっと通りすがって来ました。音楽家の肖像は、とりあえず見えましたってところでしょうか。




2013年6月14日金曜日

ヴォーン=ウィリアムズの交響曲第7番《南極交響曲》

イギリスの作曲家ヴォーン=ウィリアムズの交響曲第7番《南極交響曲》について、『音楽現代』 2013年7月号に文章を書きました。ご笑覧賜れば幸いです。Naxos Music Libraryにもいくつか音源があるようですので、リンクしておきますね。

ヴァージョン1
http://ml.naxos.jp/album/9.80374
マーガレット・リッチー - Margaret Ritchie (ソプラノ)
ジョン・ギールグッド - John Gielgud (ナレーター)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 - London Philharmonic Orchestra
エイドリアン・ボールト - Adrian Boult (指揮者)
録音: 10-11 December 1953, London 

ナレーションの入った録音があるのは知りませんでした!

ヴァージョン2
http://ml.naxos.jp/work/15521
Christopher Dowie (オルガン)
リンダ・ラッセル - Lynda Russell (ソプラノ)
Waynflete Singersボーンマス交響楽団 - Bournemouth Symphony Orchestra
ケース・バケルス - Kees Bakels (指揮者)

 ヴァージョン3
http://ml.naxos.jp/work/144155
 エルムス・ロードリック - Roderick Elms (オルガン)
キャスリーン・ボット - Catherine Bott (ソプラノ)
ロンドン交響合唱団 - London Symphony Chorus
ロンドン交響楽団 - London Symphony Orchestra
ブライデン・トムソン - Bryden Thomson (指揮者)

2013年6月13日木曜日

Modeから Variations VのDVDが

アメリカのレーベルModeから出ているThe Complete John Cage Edition のVolume 48は、チュードア、ムンマが参加し、マース・カニングムとコラボレーションした映像 Variations Vのようです。NDR-Hamburg German Television version 1966とのこと。楽しみですね。

 http://www.moderecords.com/catalog/258_cage.html


 

2013年6月12日水曜日

Portsmouth SinfoniaのCD

[2013.7.30追記] どうやらこのCD、発売中止になったようです。残念!
http://blog.diskunion.net/user/uncledog/tapestry/16677.html




現代音楽の本に登場し、音楽の社会的意味を問うものとして、ブライアン・イーノも参加したという Portsmouth Sinfonia、音源はLPでいくつか出ていたと思うのですが、確かCD化されたのは、これが初めてでしょうか?

 ●PORTSMOUTH SINFONIA / PLAYS THE POPULAR CLASSICS 輸入CD 1,800円 (REAL GONE MUSIC / RGM-0171) [DISK UNION 新宿本館1F ROCK FLOOR(60~70年代ロックの専門店)]
http://blog-shinjuku-rock.diskunion.net/Entry/4900/

発売レーベルの該当ページにもリンクを貼っておきます。

PORTSMOUTH SINFONIA [Real Gone Music]
http://www.realgonemusic.com/news/2013/6/10/portsmouth-sinfonia.html

2013年6月10日月曜日

Pixarのサイトには

Pixarのサイトには、いわゆるメイキングに関するコンセプトや実際の作業を説明するビデオがたくさん置いてあるのですが、音楽を具体的に語っているセクションがないのは、若干不満かもしれません。あるいは著作権の問題で、ディスクを見ないといけないようになっているのでしょうか。各作品の "Making of...." もビデオが置いてありまして、DVDの特典映像がそのままここにアップされている場合もあります。アニメの制作について勉強するには良い資料かもしれませんね。

http://www.pixar.com/behind_the_scenes

2013年6月9日日曜日

《黒ネコのタンゴ》を久しぶりに聴いてみた。

僕が物心ついたころに何度も聴いていたレコード(ドーナツ盤)に《黒ネコのタンゴ》がありました。久しぶりYouTubeで聴きましたが、懐かしかったです。懐かしついでにイタリア語で歌われたバージョンも探してみました。この皆川少年によるカバー・バージョンは確か国際的なヒットとなったと聞いております。


それにしても、イタリア語で一生懸命歌ってますねえ。そうとう練習したんでしょうけど、すごいや。リフレイン部分で声がちょっとひっくり返るのがないのが寂しいといえば寂しいですが…。

ちなみに皆川イタリア語バージョンの歌詞は、オリジナル(イタリア語)とは違うのだそうです。面白いですね。

2013年6月8日土曜日

同窓会総会

今日はフェリス女学院大学同窓会総会に出席しております。写真は総会会場の、カイパー記念講堂です.ステンドグラスがすてきです。お花もゴージャス。


2013年6月7日金曜日

引き続き

前のエントリーでご紹介した West Hill Radio Archivesからリリースされた『サミュエル・バーバー(1910-81)の歴史的録音集』には交響曲第2番(改訂版)のリハーサルが収録されています。作曲者バーバー指揮、ボストン交響楽団の演奏。いやあ、これはとても良い演奏が期待できるような中身です。全曲録音は残ってないんだろうか? バーバーは新交響楽団という名前のついたオーケストラと、英Decca に改訂版を録音 しているのですが、これがちょっと腰の弱い録音なんです。やっぱりオケの違いは大きいなあ。

サミュエル・バーバー(1910-81)の歴史的録音集



Samuel Barber Historical Recordings 1935-1960.  West Hill Radio Archives WHRA-6039 (8 CDs).

Naxos Music Libraryへのリンク→http://ml.naxos.jp/album/whra-6039

いまさらながら、このCD8枚組を聴いております。個人的には交響曲第1番の初版を楽しみにしておりまして、冒頭から弦が1オクターブ低く入ってくるとか、細かな違いを比べるのがとても面白いです。

緩徐楽章にあたる部分、ブルーノ・ワルターはオーボエ・ソロをダブらせていたように思い、それはロジンスキー/NBC交響楽団ではどうなっているのかと思っていたのですが、やはりソロで演奏されていました。ということは、あのダブりはワルター版ということなのですね。

あと、初版で全く違うのがスケルツォ部分です。これは全く別の曲になっているように思えてしまいます。結果的に冒頭のテーマとの関連性が薄くなっているように感じました。途中から私がいつも聴いたところが戻ってくるので、「あ〜、こうやってつなげたのか〜」という感じです(その後も、また別世界が!)

他のCDは全く聴いてないので、まだ何とも言えませんが、こと交響曲第1番に関しては、とても貴重な資料的な音源であり、ロジンスキーの演奏もなかなか良いと思います。好みからすると、ワルターよりもロジンスキーの方が面白いと思えるかもしれません。

交響曲第2番に関していえば、クーゼヴィツキー/ボストン交響楽団の演奏は、かなり前ですが、AS Disc から出ていた音源と同じなのでしょうか? いま研究室に AS Disc のがあるので比較できないのが残念。でも初版と改訂版という違いですと、第2よりも第1の方がインパクトがありました。いや、もちろん第2もビーコンが入ってたり、第3楽章の一部に、改訂版にはない「けたたましい」トランペットのフレーズも入ってますけどね。

ただ、音は、処理はしてあるもののモノラルですし、放送録音も多いので、どちらかというと、バーバー作品をこれまで聴いてきた方向けの Boxセットかもしれません。値段も決して安くはありませんし…。ただ、僕みたいな、これまでずっとバーバーに興味を持ってきた人間にとっては、出費以上の物が手に入ったという感じです。

このセット、アメリカでは入手不可と記されております。放送録音の権利関係なんでしょうか。日本にいて良かったのかもしれません(もっともアメリカのアマゾンでは売っているようですが…)。

2013年5月30日木曜日

2013年5月27日月曜日

先生が学生から学ぶ

先日音楽ジャーナリズムという授業で「好きな音楽ジャンル」「嫌いな音楽ジャンル」という課題で文章を書いてもらったのですが、そもそも「嫌いな音楽ジャンル」というものがなく、しかもそういう課題を出すこと自体に問題がありという長いプロテスト文をいただきました。確かに考えてみれば、みんながみんな「ジャンル」で聴いているわけじゃないですし、「嫌い」というネガティブな形容詞というのは、とても扱いにくいものだなあと思いました。「『苦手』なら分かるんですけどね」という反応もあったのですが…ただ僕自身は「苦手」は「嫌い」と同じじゃないかと思うところもありまして…。

この授業、たいてい僕が注目したコメントは、今回の批判的なものも含めてプリントにしています。そして今回は学生のプロテスト文に対する私の応答も書きました。この文を書いた学生は僕の応答に感謝してくれてて、こちらとしてもとても良かったのですが、課題の出し方、狙っているもの、そして文章がどのように受け取られるかという問題を含め、僕自身が物書きの端くれとして、日々考えなければいけないと思う問題意識を聴講生から受け取ったように思いました。学生のみなさんに心から感謝です

2013年5月15日水曜日

今月の『音楽現代』に書きました。

今月の『音楽現代』 (2013年6月号)、ミューザ川崎シンフォニーホール・リニューアルオープン、KAATの「隅田川」二題、「ザルツブルク音楽祭2013」プレス発表について書きました。ご笑覧賜れば幸いです。

なお、ヴァイオリンの名倉淑子先生のインタビューも掲載されています (82〜83ページ) 。フェリス関係の方はぜひ。

2013年5月6日月曜日

図書館の威力

「ようこそ図書館:/3 本で調べて疑問解決 資料を活用する力(その1)」『毎日小学生新聞』2013年04月19日
http://mainichi.jp/feature/maisho/news/20130419kei00s00s018000c.html

私も授業で、インターネットではなく、図書館で本を見るための課題を出しています。この課題のおかげで初めて図書館に行ったという学生、「こんなにたくさん本があるんだ」と驚く学生は、昨年度も今年度もおりました。よい資料をみる目を養う、というと、ちょっとオーバーですけれど、僕自身、インターネットに頼りっきりになる恐れにどう立ち向かうかというのは、一つの課題であります。

ただ音楽「研究」といいますと、なかなか骨のある本が図書館にさえない場合がありますし、音楽という存在がとても抽象的なので、図鑑をみてぱっとひらめくようなところは、あまり期待できないかもしれませんね。

2013年5月3日金曜日

憲法記念日だそうです。

憲法記念日を迎えました。いかがお過ごしですか? せっかくなので、今日はちょっと真面目に憲法を考えてみようということで、以下をリンクしておきます。

96条改正は国民主権の危機だ!(初鹿明博) - BLOGOS(ブロゴス)

いろいろな考えがあって当然のことと思いますが、まずは憲法というものが私たちにとってどのようなものなのかを、きちんと知っておくことが必要かと思いました。

2013年5月1日水曜日

きょう届いた本

ピクサー・スタジオの歴史を綴った本が届きました。やはりちゃんとした本は、日本語にはないのかなあ。音楽に関しても2ページを割いて書かれています。これは私の執筆にも役立ちそうです。


職業としてのライター

ライターになりたいという若者がいたら (ガジェット通信)
http://getnews.jp/archives/330459

お恥ずかしながら、当方、副業で音楽執筆業をしておりまして、大学では音楽ジャーナリズムという授業も担当させていただいております。聴講している学生の中には将来音楽ライターになりたいというのがおりました。私にできることは本当に限られているなあと思いつつ、めいいっぱい何かを授業で得てくれればと、生意気ながらに考えております。

2013年4月28日日曜日

ピクサー作品とニューマン

ランディ・ニューマンの伝記を読んでて、「ランディ・ニューマンがディズニーにアニメ長編の『トイ・ストーリー』のためにアプローチされた頃には、すでに自分がカール・ストーリンクに続く存在でないことを明らかにしていた」っていう一節があるんだけど、どう考えても、この伝記を書いた人は、あまりカートゥーン映画音楽に詳しくないよね〜って思ってしまう。

もちろん『トイ・ストーリー』はディズニーというよりはピクサーだってこともあるけど、そもそもカール・ストーリンク系の音楽を書かせようとディズニーでさえすでに考えていないだろうし(これがMGMだったら話は別)、本当にストーリンク風の音楽が欲しかったら、いくらピクサーでもニューマンへのアプローチはしないと思うなあ。

むしろランディー・ニューマンだったら、長編ミュージカル路線じゃないよっていう方をクリアーにするんじゃないかなあ。いや、もう少し検討はしないといけないけど、この部分。

考えさせられます

切り取る世界: 未だに大学で納得できないこと。
http://yuzutas0.blogspot.jp/2013/04/campus.html?m=1

4月に1年生向けの履修アドバイスをしましたけど、「取りたい授業が取れない」の問題は、しょちゅうあるようですね。キャンパスが2つになると移動時間の問題もあったりします。

「説明が分かりにくい」は、いわゆるFD問題でもあるし (コメントシートで、できるだけフォローしようとは思っていますが…) 、「テキストが分かりにくい」は私自身、値段との関わりで妥協しているところもあります。実際に教科書の評判というのも耳に入ってきますしね。

「図書館が24時間空いていない」は、アメリカの図書館の使いやすさを知ると、共感できるところがあります。もっともフロリダ州立大学でも、音楽図書館は11時までだったし、メインのライブラリーも深夜1時だったと思います。

それよりも日本の大学図書館って日曜日が閉館なのが、時に辛いですね。フロリダ州立大学の場合は、さすがに午前中はお休みでしたけど(教会に行く人も多いでしょうから)、午後は1時から開いてました。いざという時、開いているといいんですけれど。

そして「どんな授業か取るまで分からない」「講師との相性に依存しすぎる」は、どこでも同じなんだなあという印象です。

2013年4月27日土曜日

晩ごはん

安ワインで楽しむ晩餐。メインディッシュは「たけのことそら豆と鶏肉のチーズ焼き」です。→ http://www.taberuno.com/sawaki/727.php
Photo: 安ワインで楽しむ晩餐。イタリアロゼワインを堪能しました。たけのこのシーズンも終わりだそうです。Photo: 安ワインで楽しむ晩餐。イタリアロゼワインを堪能しました。たけのこのシーズンも終わりだそうです。

2013年4月19日金曜日

ゼミっていうものをやり始めました。

谷口ゼミ…っていうのも気恥ずかしくなるけれど、生まれて初めてのゼミ体験。学部時代は声楽科なので、ゼミで集まるっていうのはなかったんだなあ。初めは教室に集まって自己紹介。その後、お茶を買ってきてもらって研究室に移動した。それぞれの興味を語り合う感じ。教室にいたときは、まだちょっと硬さがあったけど、研究室にはいると、いろいろ資料も沢山あるので、みなそれぞれに本なり雑誌なりを手にとって談笑が続く。いつの間にか終わっていた。いや〜とても楽しかった。

「マイナー音楽」に興味を持っている学生がいて、サミュエル・バーバーの本が面白いと言っていた。武満徹のスコアを手にしている学生もいた。ゲーム音楽の本を食い入るように見ている学生もいた。『ディズニーファン』のバックナンバーに興味を持っている子もいた。音芸らしいっていえばいいのかな、これは。

来週からは 研究室に集合ということになりそうだ。

2013年4月15日月曜日

偉大な音楽家たちが

指揮者のコリン・デイヴィス、シカゴ響の名トランペット奏者ハーセス…偉大な音楽家たちが、次々と世を去りました。ご冥福をお祈りします。

Sir Colin Davis 1927-2013 (London Symphony Orchestra)
http://lso.co.uk/sir-colin-davis-1927-2013

CSO trumpet great Adolph ‘Bud’ Herseth dies (Chicago Sun-Times)
http://www.suntimes.com/entertainment/19480525-421/cso-trumpet-great-adolph-bud-herseth-dies.html

2013年4月12日金曜日

著者の取り分が10%というのは知っていましたが…。

本を1冊売ったときの本屋さんの取り分っていくら? (おもしろブログ記事のまとめサイト)という記事を見ました。私も1冊本を書きましたが、自分の取り分以外がどういう風になっているのかは知りませんでした。

2013年4月10日水曜日

こういう問題があるのは気がつきませんでした。

全国的に話題の『武雄市図書館』に行ってみた。 (今日もボクはいい加減) というブログ記事を拝読いたしました。

しかしまあ、飲み物持ち込み可の図書館は、本を長く保存する、あるいは長く知的生産の拠点とするというよりは、完全に無料の貸本屋をベースとし、コーヒー屋をくっつけたという感じですね。この図書館を支持する方たちは、それが図書館の未来の姿と思われているということなんでしょうか?

そういえばスターバックスコーヒーというと、アメリカなんかだと、Barnes & Noble にある本屋さんというイメージが強かったですし(お店の本で勉強している学生もいましたね)、本とコーヒーということでは、本屋も無料貸本屋も同じということなんでしょうか。 

それにしても、中がうるさくて、しかもBGMが鳴りっぱなしというのは、それも奇抜だとは思いますが、私のような人間にとっては、あまり心地よい場所じゃないかもしれません。

かつては家でもBGMをつけて作業をしていたのですが、だんだんそういう作業に集中できなくなってきました。やっぱり静かなところがいいのでしょうか。

そういえば、大学院時代を過ごした東京の大学の図書館、けっこう賑やかなところでして、図書館員の方が何度も声を上げておられたのを記憶しています。あれは大学図書館としては、はずかしいものでした。いまの勤務校はとても静かですし、学部時代の図書館も、とても居心地のいい場所でした。

図書館のイメージは人それぞれだと思いますが、やっぱり騒がしい図書閲覧室っていうのは、僕の好みじゃないような気がします。

2013年4月3日水曜日

2013年度 入学式

今日は私の勤務校の入学式でした。あいにくの雨の中、ご家族の方も多く駆けつけられました。席が足りず立ち見も出てしまい、申し訳ない次第です。








2013年4月2日火曜日

『復刻 日本民謡大観』が図書館に!

私の勤務校の図書館に『復刻 日本民謡大観』が入りました。以前私がリクエストしたものです。

すでに新品は入手困難のようでしたが、たまたま古本屋に全巻揃っているところがあったので、お願いしたところ、すんなりと入り、とてもうれしく思っています。

『大系日本の伝統音楽』も中古で入りました。LP『邦楽大系』も書庫にはあるのですが、やはりCDがあると便利ですよね。ビデオは教材としても便利ですし。

学部時代に平野健次先生が、『音と映像による日本古典芸能大系』と『大系日本の伝統音楽』を使って授業をされていたのを、懐かしく思い出します。

2013年3月13日水曜日

ラトルのマタイ

今日はBBCのウェブ放送によってマタイ受難曲を聴いている。当然ながら、キリスト教国でこの時期に受難曲はタイムリーである。

それにしても、ピリオド派の演奏法がモダン楽器の演奏にも広くそして深く浸透しつつあることは、いちいち述べる必要がないのかもしれない。

2013年3月4日月曜日

ひさしぶりに

昨日、久しぶりに紅葉坂を登って神奈川県立図書館に行ってまいりました。日曜日ということもあって、多くの方が視聴覚資料室を訪れておられました。

私も前々から借りたいと思っていたCDを借りまして、レコ芸海外盤の原稿を終わった後、ちょっとだけ楽しみました。いろいろあったのですが、バルビローリのドイツものを集めた Dutton の1枚が良かったなあと。

本当は県立図書館のLPのコレクションも借りたいのですが、プレーヤーが研究室にしかないのですね。賃貸住宅なのでプレーヤーを置くところがあるか…。やっぱり1台、家にもほしいですねえ。

県立図書館の視聴覚資料、貸出は継続してほしいです。なんせ7万枚ですよ。すごいですねえ。7万枚というと、私が学んだアメリカのフロリダ州立大学の3倍以上になります。以下のサイトによると、音楽評論家の野村光一、映画評論家の日野康一、音楽学者の大宮真琴が寄贈したコレクションがあるそうで。このほか、佐藤コレクション、大平コレクションなど、愛好家の方が寄贈されたものもありますからねえ。すごいです。

「家族で・・・」の中央図書館と、「自分の時間を・・・」の県立図書館 

2013年2月25日月曜日

最近購入した書籍・雑誌など

お仕事上の理由から手に入れたものもありますが、いろいろと。『アルテス』ですが、次の第4号には、私も一つ記事を書いております(→『アルテスVOL.4』鋭意編集中です!)。刊行されましたら、どうぞよろしくお願いいたします。


2013年2月23日土曜日

紙で持つことの重要性

県資料室研究会(神資研)副会長/藤村和男さん:連載 : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社 

理系とされている分野でも、過去の積み重ねの大切さが認識されていますね。電子媒体は便利だけど、それだけに過剰に頼るのは危険。文系とされている分野では、よりそれを強く感じます。歴史分野なら、なおさらそうですね。紙で持てるなら、持っているに越したことはない。それが私の実感です。

2013年2月14日木曜日

タンノイで聴くブラームス

神奈川県立図書館で、レコード鑑賞会「ブラームスの午後」が行われるようです。ご興味のある方は、参加されてみてはいかがでしょうか? 実は私はまだこの手の会に参加したことがなく、タンノイがどこに置いていあるのかも知らなかったりします (汗

神奈川県立図書館、県民公開講座 レコード鑑賞会 ブラームスの午後 http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/yokohama/information/recordkansho-3.html

2013年2月9日土曜日

フェリス山手8号館

洗練されたデザインと高い耐震性でも注目される山手8号館 

えっ、これがリフォームなの? おっしゃれ〜という感じの、フェリス8号館が『日本教育新聞』にも取り上げられているそうです。高い耐震性と洗練されたデザインの融合なのですね。とても気持ちのいい校舎です。

後期は、私もここで授業をしました。

2013年2月8日金曜日

神奈川新聞の連載

【連載】県立図書館「廃止」を問う(1)=本にさわれない?
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290003/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(2)=そこにポリシーはある
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290004/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(3)=手に取ることで「出会う」
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1301290038/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(4)=貸出数だけが重要なの
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302010015/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(5)=高い「一覧性」競争力補う
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302020009/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(6)=二重行政批判の矢面に 大阪・中之島
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302040011/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(7)=地元で資料を読む意味 都立多摩図書館
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302040027/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(8)=デジタル化 遠隔地をカバーするには
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302050034/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(9)=建館の精神
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302070008/

【連載】県立図書館「廃止」を問う(10)=機能強化
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1302080011/

2013年2月1日金曜日

図書館の視聴覚資料

【連載】県立図書館「廃止」を問う(4)=貸出数だけが重要なのか/神奈川 (「カナロコ」)

神奈川県立図書館の閲覧・貸出「廃止」に関する「神奈川新聞」の連載が続いています。県内の公共図書館に占める両館の貸出数の比率が低いことが今回の問題の背後にあるというのが県教育委員会における議論の背後にあるようですが、この記事において指摘されているように、確かに貸出数だけを見ているだけでは分からないことも多いですね。個人的な認識では、図書館=貸本屋ではありませんので(市立図書館は、ベストセラー等も含めて、そちらの方向が強いのかもしれませんが)、貴重な資料への自由なアクセスを通じて県民の文化を牽引するような大きな役割を担う活躍を、これからも期待したいところです。

私が時々お世話になる視聴覚資料室の場合ですが、年配の方を中心に、バスケットにCDを何枚も入れていらっしゃる方を拝見します。おそらくレコードやCDの場合は図書とは性格が違って、老後のたしなみとして音楽を聴くというのもあるのでしょうか。所蔵される音源にしても、例えば近所のレンタル屋さんとは違うのが県立の視聴覚資料室の特徴でしょう。

クラシックやジャズが「高尚」だと言いたい訳ではありませんが、ここは日本の伝統音楽の音源が揃っているのが貴重ですし、いわゆる「商業主義」に乗りにくいながら芸術性・文化的意味のある音源は、借りて、聴いて、その魅力を感じてもらうことが、とても大切だと思います。クラシックに関していえば、ワーグナー愛好家のコレクションだけでなく、音楽学者や評論家が寄贈した大量のLPレコードのコレクションもあって、私が勤務する大学の図書館にはない貴重なものも、ざくざく見つかります。「こんなものまで借りて聴けるのか」と思う夢のような場所、というのは大げさでしょうか? 少なくともお近くのクラシック愛好家は一度、訪れてみては良いのではないかと思います。

本当は楽譜も貸し出してもらえるのが一番ですが、著作権のからみもあって、難しいのでしょうか。私は20世紀アメリカの作曲家の伝記を読むことが多いのですが、その中に、「図書館の楽譜を借りて勉強した」という記述を何度か見たことがあります。ボストンの公立図書館なんかは、確かに大きな楽譜のセクションがあって、とても便利ですね。別に作曲を専門とせずとも、好きな曲の楽譜があると、それを眺めてみるだけでも、興味が湧くものです。

一応大学で音楽ジャーナリズムを教えている者としては、まだまだ神奈川県立図書館で借りるべき・聴くべき名演・名盤というのはたくさんあるという認識です。

また、県立レベルの図書館、いわゆるリサーチ・ライブラリーの場合、貴重資料の所蔵ということもありまして、館内利用の資料を使って、その場でやる作業も多いですね。去年の3月まで住んでいた富山県の県立図書館でも、明治時代に発行された教育雑誌や唱歌集など、貴重なものがたくさんありました。その多くは、館内閲覧のみで行っているのが普通ですね。今後こういうものが閲覧中止なると、いちいち許可を申請するなどの手続きが必要になるのでしょうか? 「研究者」以外の人でも、アクセスは確保されるのでしょうか?

いずれにせよ、機会があれば、神奈川県立の音楽・芸能系の古い資料を探るようなことをやってみなければいけないかなあと思います。

2013年1月30日水曜日

引き続き、神奈川県立図書館について

神奈川新聞において、県立図書館の話題が連載されております。

 【連載】県立図書館「廃止」を問う(2)=そこにポリシーはあるか/神奈川

要するに「経費削減のため」だけじゃダメってことでしょうね。大学でもILL (図書館間相互貸借) はありますけど、あれはお金もかかるし、1週間は待たないといけない。急ぎの調査には間に合わないですね。その場で一気に見られる、複写をしてもらえることの便利さは、郷土史調査なんかでも、大いにあるものです。

【連載】県立図書館「廃止」を問う(3)=手に取ることで「出会う」/神奈川 

そして、本を眺めるブラウジングの面白さは、実際に図書館を使ったことのある方であれば、どなたも体験されていると思います。県立は本当はLPも大量に持っているので、そこも開架にしてほしいというのが本音ではありますが、整理が大変なので (利用者の人が自分で棚に戻すようにしておくと、間違った場所に戻した場合大変…) 、そこまでは望みません。ただ、データベースで探すのはやっぱり面倒だし、思わぬ資料を発見するのは、本でもCDでもレコードでも同じなんですね。

視聴覚資料の問題は、聴くのに時間が必要だということです。もちろん読むにも時間はかかりますが、例えばオペラ1曲を聴くには2時間以上はかかる。図書館から借りることができれば、例えば夕飯後にゆったりリビングのステレオで楽しめます。図書館だとヘッドフォンだし、閉館時間には帰らないといけない。これはやっぱり不便です。極端な例を言えば、紅葉坂を上って図書館の中でワーグナーの《指環》を聴くには何回通うんだろう、とか。

[2013.2.1 追記] 県立図書館内での「閲覧」もできないようになると、「紅葉坂を上って図書館の中でワーグナーの《指環》を聴く」ことは、そもそもできなくなるのですね。横浜市立図書館は視聴覚資料の貸出を行っていないので、実質的には「死蔵」状態になりそうです。聴けるとしても、市立図書館内のブースに通うことになるのでしょうか???

一方、6点の視聴覚資料を3週間借りられるのが県立図書館のポリシーですから、例えばワーグナーの《指環》4部作も、3週間あれば、ゆっくり家で楽しめますよね。この違いは大きい。しかもあそこの「佐藤コレクション」はワーグナーの宝庫です。そういった資料は、やっぱり館内使用だと、ゆっくり楽しめませんね。