2009年8月29日土曜日

7月に聴いたものの記録

Focus on P. J. B. E. Philip Jones Brass Ensemble. Argo ZRDL 1001 (LP).

これがなかなかCDにならなくて、中古LPも探していたのだけれど、偶然ヤフオクに出品されていたので迷わず購入。状態も非常によくて満足。もちろんお目当てはヤン・ケツィアーの《ブラス・シンフォニー》。別の演奏によるCDが出てるけど、どうもショボくてねえ。とはいえ、このLPのも、第1楽章は、ちょっと安全運転気味。PJBEが富山市公会堂でやったときは、もっとインパクトがあったような気がするんだけど、当時は中学生なので、記憶の中で美化されている可能性はある。 (2009年7月8日)

Folk Songs and Dances from the Lands of Doyna and Hora: Rumanian--Gypsy. Colosseum CRLP 192 (LP).

《日没の踊り》(A/4) の雰囲気が、ディニークの《ホラ・スタッカート》にすごく似てる。というか、こういう音楽にディニークが影響されたんでしょうね。改めて、ディニークがルーマニア生まれのヴァイオリニストだったことを確認。(2009年7月9日)

マーラー 交響曲第1番ニ短調《巨人》 リッカルド・ムーティ/フィラデルフィアO. ウイーン楽友協会 1984.5.19. 1984.11.26. エアチェック (カセットテープ)

海賊盤が出てるんだったら、そっちの方が音がいいだろうけど、白熱の演奏で良いです。ただ最後でティンパニーが落っこちてたりするのがご愛嬌。この前に収録されているファリャの《三角帽子》からの <粉屋の踊り> でもコール・アングレが 最後の G の刻みをコケている。僕はほかのちゃんとした録音を聴くまで、このコールアングレの最後の音はオクターブ上げるように楽譜に書いてるものだと思ってた。「GGGGGg」みたいに。コココココケッ。ライブって怖い…。 (2009年7月14日)

Shotakovich, The Symphonies. Gurzenich-Orchester Koln; Kitajenko. Capriccio.

キタエンコはOEKで2回聴いてて、とてもよい印象を持っているので、これも入手。とりあえず第3から聴いているけれど、やはりソ連のオケとの違いを改めて実感した次第。録音も素晴らしい。ケースとCD収入袋の作りが弱そうだったので、入れ直した。

Chopin, Piano Works. Leonskaja. MDG.

レオンスカヤ、好きなんですよ。先日オンライン・ラジオでスケルツォ第2番をエアチェックしたんですが、つながりが悪く、音が途切れてました。ライブだったので残念。でもこれで途切れてないのを聴くことができそうです。

Husker Du, New Day Rising. SST.

のっけから、とてもいい感じです。アメリカのFM放送でいうと、メインのポピュラー・ステーションじゃなくて、カレッジ・ステーションでかかってそうなっていうか。僕のフロリダ時代、Student Union 辺りでライブをやってたバンドのスタイルを思い出します。ライナーに歌詞が掲載されているのは、とても良心的。

長崎の月琴 日本フォノグラム PH-7521 (LP).

明清楽の貴重な録音と構えて聴いてみたんだけれど、なんだかお気楽な音楽。のちのポピュラー音楽への影響云々と言われているみたいだけど、まだちゃんと耳と頭がつながっていない。

小泉文夫の民族音楽 第8章 インドネシア I:バリ島の芸能 (ラジオたんぱ、カセットテープ)

小泉文夫の解説は、しゃべりがとてもうまいんだけど、その音楽観や文化観が、どうしても一世代前という感じがしてしまう。あと、社会と音楽の結びつきに関する考察が、かなり表面的なような気がする。もっとも文化人類学とかバリ島社会については門外漢なので、何とも突っ込みのしようがないのも事実であったり。やはり住民として住んでみないと分からないこともあるだろうなあ。皆川厚一さんの『ガムラン武者修行』が好きだったりする。皆川さんの本の内容、特にインドネシアの音楽教授法については、僕の論文の審査をしてくれた先生の一人、Michael B. Bakan がCollege Music Symposiumに書いてるのと近いものがある。とにかくjumping-inする、ひたすらやってみるっていう。聴くと同時に体が反応するという部分がそうだ。 (以上2009年7月19日)

イタリアの民族音楽 I アルバトロス (キング)

なんでイタリアというとカンツォーネだけなのっていう素朴な疑問が出てきますよねえ。サルタレッロやらタランテッラっていうのは、もちろんクラシックでも大作曲家が作ってたりするんですが、民族楽器で演奏したものって、こうなんだっていうのがあります。もっとも、この音源がクラシックに影響を及ぼした「オリジナル」なのかどうかは、歴史的な変化を考えれば、難しいんでしょうけどね。

希望音楽会〜20人の楽聖とその音楽 (下) リストからチャイコフスキーまで  ヴォックス (ビクター) VOX 5593 (LP)

いわゆるクラシックの名曲集ということになるんですが、リストのハンガリー狂詩曲第2番をハンガリア民族アンサンブルが演奏したものが興味深い。もちろん原曲はピアノなのだけれど、民族楽器で演奏すると、独特の荒っぽさがでるもんだ。チボール・ゲーザ指揮西南ドイツ放送交響楽団とかやらによる《軽騎兵》序曲も、なーんだか独特のアゴーギクで、妙に田舎っぽくてイイ。エンディングでファンファーレを演奏する箇所、ショルティ/VPOと同じでテンポを落としている。(以上2009年7月26日)

(mixi日記から抜粋)